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シンガポール航空 006便事故機のボーイング747-400(9V-SPK)
出来事の概要
日付2000年10月31日
概要パイロットエラー、閉鎖された滑走路への誤進入
現場 中華民国、中正国際空港(当時)
乗客数159
乗員数20
負傷者数80
死者数83 (乗客79人+乗員4人)
生存者数96
機種ボーイング747-400
運用者 シンガポール航空
機体記号9V-SPK
出発地 シンガポール・チャンギ国際空港
経由地 中正国際空港
目的地 ロサンゼルス国際空港
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シンガポール航空006便離陸失敗事故 (シンガポールこうくう006びんりりくしっぱいじこ、Singapore Airlines Flight 006)は、2000年10月31日に中華民国で発生した航空事故である。悪天候の中での離陸の際に間違った滑走路に進入して作業車両と衝突した。この事故は最新鋭のボーイング747-400が事故機となり[1]、シンガポール航空にとっては創業以来初めての死亡事故となった。 シンガポール航空006便は、2000年10月31日午後にシンガポールを出発し、中華民国の台北を経由してアメリカ合衆国ロサンゼルスを最終目的地とするフライトプランであった。 事故当日に006便の運航に充てられていた機体は、事故の約3年10か月前の1997年1月に製造されたボーイング747-400(機体記号9V-SPK)であった。また、この機体は新しいファーストクラスの宣伝となる特別塗装機「トロピカル・メガトップ(Tropical Mega Top)」であった。006便の残骸 2000年10月31日午後11時17分(現地時間)に台北の中正国際空港(現・台湾桃園国際空港)からの離陸に失敗し炎上大破した。この事故で乗客159名、乗員20名の合わせて179名のうち、日本人1名を含む83名が死亡し、39名が重傷、32名が軽傷を負った。 事故発生当時、台北近辺には台風20号が接近中で、台湾島一帯が風速15m以上の強風圏に入っており、当日は強い風雨のため発着する国内線航空便の欠航が相次いでいた。そのため当初事故の原因は台風の強風による機体の横転や、ウインドシアではないかとする推測が出された。 しかし、事故から生存した3名の運航乗務員の全員からの証言や管制官の証言や、搭載されていたCVRとDFDRの解析結果から、管制官から指示された滑走路とは別の滑走路を使用したことによるパイロットミスと判明した。 この事故で、那覇空港を出発して、台北で乗り継いでロサンゼルスに向かっていた沖縄県在住の日本人男性が死亡した。 原語は英語、時刻は協定世界時表記 PF - 機長
事故当日の006便2000年8月に撮影された事故機
乗務員
運航乗務員:以下3名
機長 41歳
副操縦士 36歳(元シンガポール軍士官)
リリーフパイロット[2] 38歳(機長歴8年)
客室乗務員:17名
乗客:159名
事故の概要
コックピットボイスレコーダー (CVR) の記録台風20号の進路事故当時のタキシング経路(緑の経路で進入するところを赤の経路で誤進入した)死傷者と座席配置(緑=怪我無し・黄=軽傷・青=重傷・赤=死亡)
PNF - 副操縦士
OBS - リリーフパイロット
RDO2 - 無線
TWR - 管制塔
15:14:58: PF - Tell them we are ready lah.(管制官に離陸準備ができたと伝えてくれ。)
15:15:02: RDO2 - SINGAPORE six, ready.(シンガポール6、離陸準備完了。)
15:15:04: TWR- SINGAPORE six roger, Runway zero five LEFT, taxi into position and hold.(シンガポール6、了解、滑走路は05L、離陸位置までタキシングして待機せよ。)
15:15:08: RDO2- Taxi into position and hold, SINGAPORE six.(離陸位置までタキシングして待機、シンガポール6。)
15:15:12: PNF- I get them seated, ah.(客室乗務員に伝えます。)
15:15:12: PF- OK, below the line please... yah.(よし、チェックリストの続きを頼む……。)
15:15:15: PNF- Cabin crew to your takeoff station thanks.(客室乗務員は着席してください。)
15:15:20: (ドア閉音)
15:15:20: (チャイム音)
15:15:22: TWR- SINGAPORE six, Runway zero five LEFT, wind zero two zero at two eight, gust to five zero, Cleared for take off.(シンガポール6、滑走路は05L。風は方位20度から28ノット、最大風速は50ノット以下。離陸を許可する。)
15:15:30: RDO2- Cleared for takeoff, Runway zero five Left, SINGAPORE six.(離陸許可、滑走路05L。シンガポール6。)
15:15:31: PF- OK man.(よし。)
15:15:34: PNF- OK checks below the line, cabin announcement complete.(はい、チェックリスト続けます。キャビンへのアナウンスが完了しました。)
15:15:37: PNF- Packs.(パックス。)
15:15:38: PF- OK norm eh.(よし、ノーマル。)
15:15:39: PNF- Norm.(ノーマル。)
15:15:40: PNF- Strobes on, landing lights all on.(ストロボオン、着陸灯すべてオン。)
15:15:44: PNF- Takeoff clearance.(離陸許可。)
15:15:45: PF- Obtained hah. (取得した。)
15:15:46: PNF- Obtained sir. (取得しました。)
15:15:47: PF- OK thanks. (よし、ありがとう。)
15:15:48: PNF- Before takeoff checklist completed. (離陸前チェックリスト完了。)
15:15:50: (クリック音)
15:15:50: PNF- OK green lights are here. (OK、緑色のライトが見えます。)
15:15:52: PF- It going to be very slippery I am going to slow down a bit, slow turn here. (すべりやすいから少し徐行して、ここでゆっくり転回しよう。)
15:15:53: PNF- Turning that. (転回します。)
15:16:07: PNF- And the PVD hasn't lined up ah. (PVDには何も並んでいません。)
15:16:10: PF- Yeah we gotta line up first. (そうだな、まずは滑走路方向に合わせよう。)
15:16:12: OBS- We need forty five degrees. (あと45度回らないと。)
15:16:15: PNF- I see, excellent man. (了解、すばらしい。)
15:16:16: PF- Yah. (うん。)
15:16:23: PF- Not on yet er PVD huh never mind we can see the runway, not so bad. OK, I am going to put it to high first. OK ready eh, so zero one zero is from the left lah OK. (PVDではまだだが、滑走路が見えるから気にするな。それほど悪くはない。 では、最初に離陸するぞ。 OK準備ができた。ゼロワンゼロは左から、OK。)
15:16:27: PNF- OK. (よし。)
15:16:30: (フロントガラスのワイパー音)
15:16:31: PNF- Ready sir zero two zero check OK. (準備完了、ゼロツーゼロチェックOK。)