シロイルカ
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シロイルカ
シロイルカ Delphinapterus leucas
保全状況評価[1][2][3]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II[注釈 1]
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:偶蹄目/鯨偶蹄目
Artiodactyla/Cetartiodactyla
:イッカク科 Monodontidae
:シロイルカ属 Delphinapterus
Lacepede, 1804[4]
:シロイルカ D. leucas

学名
Delphinapterus leucas
(Pallas, 1776)[3][4]
シノニム[4]


Delphinus leucas Pallas, 1776

Delphinus canadensis
Desmarest, 1822

Catodon canadicans Lesson, 1828

Beluga borealis Lesson, 1828

Beluga glacialis Lesson, 1828

Beluga catodon Gray, 1847

Beluga rhinodon Cope, 1865

Beluga declivis Cope, 1865

Beluga concreta Cope, 1865

Beluga angstata Cope, 1866

Delphinapterus fremani Klumov, 1935

Delphinapterus dorofeevi
Klumov & Barabash, 1935

和名
シロイルカ[5][6][7]
英名
Beluga[3][4][5][6]
Beluga whale[3]
Belukha[4][5]
White whale[3][5][6]


シロイルカ (白海豚[8]学名:Delphinapterus leucas) は、哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)イッカク科シロイルカ属に分類される鯨類。本種のみでシロイルカ属を構成する[4]。別名ベルーガ[5]、シロクジラ。
分布

北極海ハドソン湾グリーンランドアイスランド北岸、ノルウェー北岸、チュコト海マッケンジー川河口にかけて)、ベーリング海北部、オホーツク海クック湾セントローレンス湾[6]

模式標本の産地(基準産地・タイプ産地・模式産地)はオビ川河口(旧ソビエト連邦)[4]。上記の北極海の地域に断続的に分布し、ベーリング海北部にかけて分布する[6]。オホーツク海やクック湾・セントローレンス湾には、隔離個体群が分布する[6]。まれな例として夏季にユーコン川上流域1,120キロメートルまで遡上することも確認されている。北海道を中心に日本列島の沿岸でも発見されることもあり[6]標津町周辺の根室海峡[9][10]能取湖[11]噴火湾[12]に滞在していた事例がある。京都府網野町[9]山口県青海島[13]で確認された事例もある。朝鮮半島韓国)での目撃例も存在する[14]

春になるとシロイルカは、夏場の生息域であり、出産およびそれに続く子育てのための海域でもある湾、河口、浅い入り江などに移動する。これらの夏場の棲息域は互いに離れているが、母シロイルカは通常は毎年同じ場所に戻ってくる。

秋になり、夏場の生息域が氷に覆われ始めると、シロイルカは冬場の生息域への移動を開始する。多くのシロイルカは冬の間は、浮氷が成長する方向に従って南下していくが、浮氷からはあまり離れない。一部のシロイルカは浮氷の海域に留まり、氷の隙間(ポリニヤなど)を探して、そこで呼吸する。シロイルカは、海面の95%以上が浮氷で覆われているような海域でも氷の隙間を探すことができるとされているが、まだ詳しくはわかっていない。シロイルカのもつ反響定位(エコーロケーション)の能力は、氷に覆われた北極圏の海域に適しており、反響定位によって氷の隙間を探しているとも考えられている[15]
形態

最大体長オス5.5メートル、メス4メートル[6][7][16]。体重オス1,100-1,900キログラム[17]、メス600-1,200キログラム[6][18]。体色は白い[5]。別名ベルーガは、ロシア語で「い」の意がある語に由来する[7]

前頭部にあるメロンと呼ばれる脂肪組織は、他のハクジラ類のものよりも丸く柔らかい。多くのハクジラ類と同様、鼻腔の奥を振動させて生じた音波を、メロンをレンズのように用いて収束させ、個体間のコミュニケーションエコーロケーションに用いる。さまざまな鳴き声を出し、一部は空中からでも聞こえるため古くは「海のカナリア」 (Sea Canary) という別名をつけられたこともある[5][6][19]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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