シロイルカ
シロイルカ Delphinapterus leucas
保全状況評価[1][2][3]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II[注釈 1]
分類
シロイルカ (白海豚[8]、学名:Delphinapterus leucas) は、哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)イッカク科シロイルカ属に分類される鯨類。本種のみでシロイルカ属を構成する[4]。別名ベルーガ[5]、シロクジラ。 北極海(ハドソン湾、グリーンランド、アイスランド北岸、ノルウェー北岸、チュコト海、マッケンジー川河口にかけて)、ベーリング海北部、オホーツク海、クック湾、セントローレンス湾[6] 模式標本の産地(基準産地・タイプ産地・模式産地)はオビ川河口(旧ソビエト連邦)[4]。上記の北極海の地域に断続的に分布し、ベーリング海北部にかけて分布する[6]。オホーツク海やクック湾・セントローレンス湾には、隔離個体群が分布する[6]。まれな例として夏季にユーコン川上流域1,120キロメートルまで遡上することも確認されている。北海道を中心に日本列島の沿岸でも発見されることもあり[6]、標津町周辺の根室海峡[9][10]や能取湖[11]や噴火湾[12]に滞在していた事例がある。京都府の網野町[9]や山口県の青海島[13]で確認された事例もある。朝鮮半島(韓国)での目撃例も存在する[14]。 春になるとシロイルカは、夏場の生息域であり、出産およびそれに続く子育てのための海域でもある湾、河口、浅い入り江などに移動する。これらの夏場の棲息域は互いに離れているが、母シロイルカは通常は毎年同じ場所に戻ってくる。 秋になり、夏場の生息域が氷に覆われ始めると、シロイルカは冬場の生息域への移動を開始する。多くのシロイルカは冬の間は、浮氷 最大体長オス5.5メートル、メス4メートル[6][7][16]。体重オス1,100-1,900キログラム[17]、メス600-1,200キログラム[6][18]。体色
分布
形態
前頭部にあるメロンと呼ばれる脂肪組織は、他のハクジラ類のものよりも丸く柔らかい。多くのハクジラ類と同様、鼻腔の奥を振動させて生じた音波を、メロンをレンズのように用いて収束させ、個体間のコミュニケーションとエコーロケーションに用いる。さまざまな鳴き声を出し、一部は空中からでも聞こえるため古くは「海のカナリア」 (Sea Canary) という別名をつけられたこともある[5][6][19]。