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ショッピングカート (英: shopping cart) とは、セルフサービス方式の商店で商品を購入する際、購入を希望する商品を積載して持ち歩けるようにした台車である。
呼び方に関しては、イギリスでは「トロリー[注 1]」。アメリカでもニューイングランドの一部では「キャリッジ[注 2]」や「ショッピング・キャリッジ[注 3]」と呼ぶ。またところによっては、「バスカート[注 4]」ないし「バスケット[注 5]」という呼び方がされるところもある。
日本では家庭用品品質表示法の適用対象とされており雑貨工業品品質表示規程に定めがある[1]。
店舗での老朽化し処分された「中古ショッピングカート」も稀ではあるがインターネットオークション等で売られることがある。また閉店する店舗が自らそれまで使用されていたショッピングカートを販売することもある。購入客は買い物などで台車代わりに使用しているのが散見される。
また日本では荷車類のうちショッピングカートだけは歩行者の扱いを受ける。公道上を通行する事はあまりないが、駐車場等での法令上の扱いに関連する。
概要買い物袋が詰まったショッピングカート
ショッピングカートは、スーパーマーケットやデパート・ディスカウントストアなど、広い敷地面積をもつセルフサービス式の店舗で、消費者が商品を棚から取り分ける際に利用する台車である。
商品を直接カートに載せるものと、商品を入れた買い物カゴ(ショッピングバスケット)をカートに乗せる場合がある。一段式、二段式(上下二段のタイプ)、三段式(「く」の字型のタイプ)がある。また、幼い子ども連れの買い物客のために、乳母車のように幼児を乗せることができるようにしたタイプもある。
省スペース上の配慮から、ひとつのショッピングカートは同じタイプ同士を前後に深く重ね合わせられるよう形状が工夫され、店舗入口ではこの重ね合わさった列で置かれた状態の最後尾を引き抜いて使用する。この台車の利用には少なくとも対面する台車同士がすれ違えるだけの通路の幅が必要でもあるため、狭い店舗では利用し辛く、その点でコンビニエンスストアなどセルフサービス式の店舗であっても、利用できない形態も見られる。
特に台車の性質上でエレベーターの場合は乗り降りがやや面倒ともなるため、一般にショッピングカートを利用できるのは平面的な広い敷地面積をもつ施設となりがちである。日本国内ではデパ地下に代表される食料品売り場で普遍的に見ることが出来る。
また郊外型店舗では広い駐車場の中にまでショッピングカートで出入りできる所もあり、消費者は自分の車の所までカートを押して行って購入した商品を積み替え、空になったカートは駐車場内の所定の場所に放置できるようになっているサービスも見られる。これらは店舗の係員が駐車場内を巡回して回収している。
様々なショッピングカート
機能・素材おもちゃの乗り物付きカート
客が様々な場所に放置すると回収に手間取るため、利用の際には錠に硬貨を差し込んでロックを解除し、客が所定の置き場に戻すと硬貨が戻る仕組みを取り入れたものもある。
種類によっては家族連れで幼児が居る家庭に特化し、子供を座らせるためのシートを持つものや、あるいは子供の娯楽のために乗り物状の構造をして、屋根部分に買い物かごをのせるものもみられる。このカートは乗用玩具とは違い子供が操作して移動することはできないが、乗り物に乗った雰囲気で子供を楽しませることが出来るよう工夫されている。
電動乗用型のショッピングカートが存在する。
樹脂によるカート
硬貨投入式カート
虫眼鏡付きカート
ゲームを付けたカート
電動カート
店舗に依存しないショッピングカート店舗に依存しないショッピングカート
上に述べたのは店舗側が客の利便性に配慮して設置しているショッピングカートだが、これとは別に個人で所有できるショッピングカートも存在する。ものとしては乳母車のようなものから、台車然としてかごを持たないものまで様々である。
日本では1980年代頃より高齢者向けのショッピングカート(シルバーカー・歩行補助器具の一種)が普及しており、買い物に出た高齢者が買った食料品などを納めて運搬するために利用される。