シュードモナス科
血液寒天培地上の緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)のコロニー UVライト下で蛍光を呈するシュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)
分類
シュードモナス科(ーか、Pseudomonadaceae)とは真性細菌の科の一つである。 シュードモナス菌Pseudomonadはギリシャ語のpseudo (ψευδο - 偽の)とmonos (μονο? - 一団)との成語であり、直訳で「偽の一団」の意味である。"monad"は微生物学の初期から用いられてきた用語であり、単細胞生物を指す。シュードモナス菌は普遍的に存在する微生物であるため、微生物学の初期からその存在を認識されており、研究されてきた。シュードモナス属という語は1894年に登場した。当時は、グラム陰性で桿状かつ胞子生産性の細菌という非常に漠然とした定義であった。シュードモナス菌は膨大な種類のニッチから単離され、非常に多くの種がシュードモナス属に分類されることになった。種の振り分けが見直され、新たに制定された分類法と、生体高分子(核酸やタンパク質)に基づく手法により多くの種は再分類された。 Azotobacteriaceae科は2004年にこの科に統合された[24]。 2000年にシュードモナス属の複数の種について完全ゲノムのシークエンシングが行われた。以降、P. aeruginosa PAO1 (2000)やP. putida KT2440 (2002)、P. fluorescens Pf-5 (2005)、P. fluorescens PfO-1、P. entomophila L48についても完全ゲノムの解読がなされた。Pseudomonas syringaeの植物病原種 ― pathovar tomato DC3000 (2003)やpathovar syringae B728a (2005)、pathovar phaseolica 1448A (2005) ― のシークエンシングも行われた。
歴史
特性
シトクロムCオキシダーゼを有するため、オキシダーゼ陽性
非発酵性
グリセルアルデヒド6リン酸脱水素酵素とアルドラーゼによるエントナー・ドゥドロフ経路を有するため、グルコース代謝能を持つ。
胞子産生性でかつ運動性を示す。
多くの種が蛍光色素のピヨベルジン