シュヴァルツ=ゲルベ・アリアンツ
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 オーストリア政党シュヴァルツ=ゲルベ・アリアンツ
Schwarz-Gelbe Allianz

Nicole Fara
成立年月日2004年
本部所在地ザルツブルク
党員・党友数約1000人[1](2014年5月時点[1]
政治的思想・立場中道右派
君主主義
多文化主義
公式サイト ⇒Die Monarchisten:Schwarz-Gelbe Allianz
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シュヴァルツ=ゲルベ・アリアンツ(ドイツ語: Schwarz-Gelbe Allianz)は、オーストリア王党派組織・政党。略称は「SGA」。2004年6月26日に設立された。
組織
名称ハプスブルク家の旗
「シュヴァルツ(Schwarz)」は黒色を、「ゲルベ(Gelbe)」は黄色をそれぞれ意味する。これらが合わさった「シュヴァルツ=ゲルベ(Schwarz-Gelbe)」は、黒・黄の2色からなるハプスブルク家の旗を暗示する。

「アリアンツ(Allianz)」は提携・連帯を意味する。

すなわち「シュヴァルツ=ゲルベ・アリアンツ」という名称は、かつてハプスブルク帝国の領域だった中央ヨーロッパ諸国の連携を示す。邦訳すれば「黒黄同盟」「黒黄連帯党」といった組織名になる。
党員

2014年5月時点の情報によれば、オーストリア全土で約1000人の党員がおり[1]、その中には複数のハプスブルク一族も含まれている[2]
政策・主張 上:現代の地図上における旧オーストリア=ハンガリー帝国の範囲(1914年)
下:「SGA」が提唱する新たな君主国の範囲
オーストリア皇帝を戴く立憲君主制への復帰

非党派的な勅選議員の導入

貴族称号の復活(ただし君主制復活運動に協力する者に限定する)

大国との対等な関係での外交のため、ドナウ国家連合の実現

新しい君主国

第一次世界大戦に敗れた1918年以来、現在に至るまで共和制がとられているオーストリアに、再び立憲君主制を導入することを目標とする。オーストリアのみならず、最終的には中央ヨーロッパ防衛協力(英語版)(CEDC)の加盟国でもあるハンガリーチェコスロバキアスロベニアクロアチアとの同君連合樹立を目指す[1]

かつてのオーストリア=ハンガリー帝国を再興しようとしているわけではなく、南ティロル(イタリア領)やガリツィア(ポーランド・ウクライナ領)、トランシルヴァニア(ルーマニア領)、ボスニア・ヘルツェゴビナなどは範囲外とする。

なおSGAの支持者の大部分は、即位すべき人物はハプスブルク家現当主であるカール・ハプスブルク=ロートリンゲンだと考えているが[3]、当のカールが帝位を望んでおらず、それがSGA支持者にとってジレンマになっている[3]。このためか、ハプスブルク朝の再建を支持するものの、そのハプスブルク一族の中で君主として擁立すべき人物について、組織としては明確にしていない。
支持率

帝国再興に熱心な君主主義者は国民の2%を下回っており[4]、オーストリア議会で議席を獲得するには4%の得票率が必要なため、SGAが今までに議席を獲得できたことはない。

オーストリア国民のハプスブルク帝国への郷愁の念は非常に強く、過去数年間[注釈 1]のいくつかの世論調査によると、オーストリア国民の最大で20%が君主制への復帰に賛成している[5]が、そうした君主制容認層の投票行動はSGAにはまったく結びついていないのが実情である。

2019年現在の政治状況では、君主主義者たちはオーストリア国民党との繋がりを求める可能性が最も高いとされる[3]
脚注没後120周年を記念し、「SGA」によってオーストリア皇后エリーザベトの棺に捧げられたリース(2018年)[脚注の使い方]
注釈^ オーストリア=ハンガリー帝国崩壊100周年である2018年11月11日を基点とする。

出典^ a b c d Hannes Fehringer, Josef Moser (2014年5月27日). ⇒“Die blauen Dragoner, sie reiten”. Oberosterreichische Nachrichten(ドイツ語版). ⇒http://www.nachrichten.at/oberoesterreich/steyr/Die-blauen-Dragoner-sie-reiten;art68,1396196 2018年12月4日閲覧。 
^ Andreas Glas (2013年7月5日). “Ein Kaiser fur Osterreich”. 南ドイツ新聞. https://www.sueddeutsche.de/politik/monarchisten-partei-ein-kaiser-fuer-oesterreich-1.1713784 2018年12月4日閲覧。 
^ a b c Michaela Reibenwein (2018年12月2日). “Monarchisten: Die Sehnsucht nach dem Kaiser”. Kurir(英語版). https://kurier.at/chronik/wien/die-monarchie-lebt-im-hinterzimmer-weiter/400341268 2019年1月17日閲覧。 
^ Mariele Schulze-Berndt (2016年9月23日). “Ausstellung: Franz Joseph I., der ewige Kaiser”. Main-Post(ドイツ語版). https://www.mainpost.de/ueberregional/kulturwelt/kultur/Ausstellung-Franz-Joseph-I-der-ewige-Kaiser;art3809,9360517 2018年12月4日閲覧。 
^ Jordi Kuhs (2018年11月11日). “A century after Austrian-Hungarian Empire's fall, some nostalgic for monarchy”. EFE. https://www.efe.com/efe/english/patrocinada/a-century-after-austrian-hungarian-empire-s-fall-some-nostalgic-for-monarchy/50000268-3809622# 2018年12月4日閲覧。


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