シュレック3
Shrek the Third
監督クリス・ミラー
『シュレック3』(原題: Shrek the Third)は、2007年のアメリカ合衆国のコンピュータアニメーション・コメディ映画。
ウィリアム・スタイグが1990年に発表した絵本『みにくいシュレック』を原作とする。監督は長編映画監督デビューとなるクリス・ミラー(英語版)、共同監督はラマン・ヒュイ(英語版)。『シュレックシリーズ』の第3作で、『シュレック2』(2004年)の続編にあたる。マイク・マイヤーズ、エディ・マーフィ、キャメロン・ディアス、アントニオ・バンデラス、ルパート・エヴェレット、ジュリー・アンドリュース、ジョン・クリーズが前作から続投しているほか、新たにアーサー・ペンドラゴン役のジャスティン・ティンバーレイク、マーリン役のエリック・アイドルが参加している。ハロルド国王の死によって王位を継承したシュレックとフィオナを、チャーミング王子が打倒しようと企む。シュレックは王国になることを望まず、怪物が王にふさわしいとも思っていないため、フィオナの16歳の従兄弟であるアーサーを説得し、代わりに君臨させようと試みる。
2007年5月6日にロサンゼルスのウェストウッドにあるマン・ヴィレッジ・シアター(英語版)で初公開され[7]、1作目の公開からちょうど6年後の5月18日にパラマウント・ピクチャーズからアメリカで劇場公開された。1億6,000万ドルの制作費で8億1,300万ドルの興行収入をあげ、2007年第4位の興行収入となった。第61回英国アカデミー賞アニメーション映画賞にノミネートされた。2015年に解散したパシフィック・データ・イメージズ(英語版)が共同制作した『シュレックシリーズ』最後の作品となった[8]。続編の『シュレック フォーエバー』は2010年5月に公開された。 前作でカエルの姿に戻ったハロルド国王は病に伏せていた。シュレックとフィオナは遠い遠い王国に留まり、国王の代理として、毎日多くの政務に追われて忙しい日々を過ごしていた。何をやっても上手く行かず、性に合わないと思ったシュレックだったが、国王の容態は悪化し、ついには亡くなってしまう。国王は後継者にシュレックとフィオナか、フィオナの従兄弟であるアーサーを指名していた。王位に就きたくないシュレックは、アーサーを呼びにドンキーと長ぐつをはいたネコと共に船旅に出る。出航直前に、シュレックはフィオナから妊娠を告げられる。急な告白にシュレックは船の中で悪夢にうなされる羽目になる。 一方、チャーミング王子は、おとぎ話の悪役たちを唆して、悪役軍団を組織し、シュレック達に復讐するため、王権を奪取しようとする陰謀を企て、国王不在となった城を急襲する計画を立てていた。 シュレックたちの乗る船はアーサーが在学している魔法学校に着く。勉強もスポーツもダメないじめられっ子だったアーサーは王様になれると喜んでシュレックたちについていくが、帰路の途中でだんだんと責任の重さをプレッシャーを感じ、逃げ出そうとして船を難破させてしまい、魔法使いマーリンの住む庵に一行は漂着する。マーリンはアーサーが過去に父親に捨てられたのがトラウマになっていると診断した。 城のフィオナの元には、妊娠を知ったシンデレラ、白雪姫、眠れる森の美女、髪長姫などのプリンセスたちとにおとぎ話のキャラクターたちがお祝いに来ていた。そこへチャーミング率いる悪役軍団が攻め込んでくる。王妃とフィオナとプリンセスたちは、隠し扉を通って城の地下道へ逃げるが、髪長姫の裏切りによってチャーミング王子に捕まってしまった。 シュレックは父親になることを恐れている自分と、王位に就く心の準備ができないアーサーを重ねあわせ、父親に食べられそうになった過去を話し、「自分を信じればきっとなりたい自分になれる」とアーサーを励ます。そこへ、悪役軍団の手下が襲い掛かり、フィオナが捕われの身になったことを知ったシュレックたちはマーリンに頼み込んで魔法で遠い遠い王国まで飛ばしてもらう。ドンキーと長ぐつをはいたネコの心が入れ替わるトラブルがあり、城に乗り込んだシュレックたちだったが、チャーミング王子に捕まってしまう。シュレックはアーサーの命を助けるために、王様候補は自分だけでアーサーには資格がないと嘘を言い、これが容れられてアーサーは釈放される。しかし、アーサーは嘘とは気づかず、シュレックに利用されたと思い、傷ついて去って行った。 捕われのプリンセスたちは王妃の頭突きで牢の壁を破り、脱走。それぞれの特技(シンデレラはガラスの靴をブーメランのように投擲して攻撃、白雪姫は「移民の歌」を歌って小鳥たちを操って攻撃)を活かして城に突撃をしかける。ドンキーと長ぐつをはいたネコが、シュレックの言葉はアーサーの命を救うための嘘だと教え、アーサーも城へと向かう。城の庭では、チャーミング王子が自身が主演の劇を開き、鎖で縛ったシュレックに剣を振り下ろそうとしているところだった。ドラゴン、ピノキオたち、フィオナとプリンセスたちがシュレックを助けようとするが、逆に悪役たちに追いつめられる。その時、アーサーが現れ、悪役たちに呼びかけた。「世間から悪者だ、怪物だ、負け犬だとレッテルを貼られても、自分を信じる力さえあればなりたい自分に変われる」アーサーの言葉は悪役たちの共感を呼び、悪事をやめ、シュレックたちと和解する。それでも悪事を辞めようとしないチャーミング王子は隙を突いてシュレックに剣を突き刺すも失敗に終わり、ドラゴンによって舞台の下敷きになった。シュレックたちを救ったアーサーは自分を信じて国王になることを決心し、国民からも受け入れられた。 沼に帰ったシュレックとフィオナには三つ子の子供が生まれ、一家は幸せに暮らす事になった。
ストーリー
キャスト(英語版
フィオナ姫: キャメロン・ディアス(藤原紀香)
長ぐつをはいたネコ(英語版): アントニオ・バンデラス(竹中直人)