「シュブーン」
ザ・コーズ の シングル
リリース1954年
録音1954年
ジャンルボーカル・ポップ、ドゥーワップ、R&B。トラディショナル・ポップ (traditional pop music
「シュブーン」 (Sh-Boom) は、歌詞冒頭の一句から「Life Could Be a Dream」という別名でも知られる、初期のドゥーワップの歌。R&Bのボーカル・グループ、ザ・コーズのメンバーだったジェームズ・カイズ (James Keyes)、クロード・フィースター (Claude Feaster)、カール・フィースター (Carl Feaster)、フロイド・F・マクレア (Floyd F. McRae)、ジェームズ・エドワーズ (James Edwards) の共作として、1954年に発表された。最初に録音したザ・コーズのレコードと、シュブーンのカバー盤の両方が、この年にトップ10入りするヒットとなった。 この歌は、アトランティック・レコード傘下のキャット・レコード (Cat Records
歴史
より伝統的なポップらしいバージョンを作ったのは、マーキュリー・レコードが出したクルー・カッツ (The Crew-Cuts) で[3][4]、『ビルボード』誌のチャートで、1954年の8月から9月にかけて9週にわたって首位を守った。このシングルがチャート入りしたのは1954年7月30日で、以降20週にわたってチャートにとどまった[5]。クルー・カッツは、エド・サリヴァンの番組『トースト・オブ・ザ・タウン』(『エド・サリヴァン・ショー』の前身)の1954年12月12日の放送に出演し、この歌を披露した。(ザ・コーズとクルー・カッツの)両バージョンのレコード売り上げを合算してチャートを作成していた『キャッシュボックス』誌のレコード売り上げチャートでも、この歌は首位となった。 ケン・マッキントッシュとその楽団 (Ken Mackintosh and His Orchestra
その他の録音
「シュブーン」を最も数多く録音したグループは、おそらく、ハーヴァード大学の男声アカペラ・グループであるハーヴァード・ディン・アンド・トニックス (Harvard Din & Tonics) で、彼らは13枚のアルバムのうち12枚に、この曲を録音し直して収録している[6]。1979年に最初に録音した、クルー・カッツのスタイルを模した演奏が評判となったので、彼らは自分たちを象徴する持ち歌として「シュブーン」をすべてのコンサートで取り上げるようになり、米国内外におけるツアーで、同大学出身者みんなをステージに上げてこの曲を演奏するようになっている。
フリートウッズ (the Fleetwoods) もこの曲のカバーを発表している。子ども向けのエンターテナーとして知られるシャロン・ロイス・アンド・ブラム (Sharon, Lois & Bram) は、1995年のアルバム『Let's Dance!』で、この曲をカバーしている。ウォトキン・テューダー・ジョーンズ (Watkin Tudor Jones) は、2001年のアルバム『Memoirs Of A Clone』で、この曲をカバーしている。イギリスのドゥーワップ・グループ、ジ・オーヴァートーンズ (the Overtones) は、2010年のアルバム『Good Ol' Fashioned Love』で、この曲をカバーしている。
日本では、シャネルズ(後のラッツ&スター)がカバーし、1980年5月21日に発売されたアルバム「Mr.ブラック」に収録された。 この曲は映画『殺人ゲームへの招待』(一部の音声版のみ)、テレビドラマ『ハッピーデイズ』(一部の音声版のみ)、映画『リバティ・ハイツ』(1999年)、ジョニー・デップ主演の映画『クライ・ベイビー』(1990年)、テレビドラマ『Two of Us
大衆文化の中で
テレビゲーム『デストロイ オール ヒューマンズ!』では、(ジャンキーXLによる)この曲のリミックスが使用されている。ニューヨークのテレビ・パーソナリティであったクレイ・コール (Clay Cole) は、ロックンロールとテレビ生放送の草創期についての回顧録を書いて、『Sh-Boom! The Explosion of Rock 'n' Roll (1953-1968)』(「シュブーン! ロックンロールの爆発」の意)と書名を付けて Morgan James Books から出版した。「シュブーン」はスタン・フリーバーグ (Stan Freberg) によってパロディのレコードが作られた。1954年10月31日のジャック・ベニー (Jack Benny) のラジオ番組では、タバコのラッキーストライクの歌う広告でスポーツメン・カルテット (the Sportsmen Quartet) によるパロディが流れた。芸人ロニー・ゴールデン (Ronnie Golden) は、イギリスのテロリスト、リチャード・リード (Richard Reid) のことを取り上げた「シュー・ボンブ (Shoe Bomb)」(「靴爆弾」の意)というパロディを作った。この曲は、テレビゲーム『Mafia 2』(2010年)の中でも聞かれる。2002年に放送された、プジョー・206CCのテレビコマーシャルでもこの曲が使われていた。
出典・脚注^ キャット・レコードのカタログ番号 # 104:B面は当初は「Cross Over The Bridge」であったが、後に「Little Maiden」に変更された。
^ Joel Whitburn: Top Pop Records 1940-1955. Menomonee Falls/Wisconsin: Record Research, 1973, p. 12