シュビムワーゲン
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この記事には参考文献外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注によって参照されておらず、情報源が不明瞭です。脚注を導入して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2020年1月)
シュヴィムワーゲンTyp 166の現存車輌車体内装。手すりの手前側には小銃等を支えるブラケットが備わっている。奥の助手席には軽機関銃の弾倉や予備銃身ケースが写っている。車体後部の跳ね上げ式のスクリュー。その下に、エンジンと繋がったシャフトが装備されている。使用の際にはスクリューを下げてシャフトと連結、駆動させるスクリューを下ろして水上走行へ移行しようとする様子。キューベルワーゲン用の幅の狭いタイヤを装着している1942年、配備後間もない武装親衛隊(LSSAH師団)のシュヴィムワーゲン

シュヴィム(シュビム) ワーゲン(独:Schwimmwagen)は、第二次世界大戦中にドイツ軍が使用した四輪駆動水陸両用車。大戦中に最も多く生産された軍用水陸両用車である (本項では「Wagen」のカタカナ表記について、フォルクスワーゲンの例に倣い「ワーゲン」と表記する)。
開発

1940年ドイツ国防軍ポーランド侵攻以来の戦訓として、歩兵一個分隊が乗車したまま河川を渡河できる水陸両用車輌の必要性を認識した。そこで1940年6月、陸軍兵器局開発・試験部第6課(WaPruf 6)はポルシェ社にTyp 82キューベルワーゲンを基にしたプロトタイプの設計を依頼し、同年7月より、ポルシェとハイルブロンのダンツ社によって、Typ 128水陸両用車の開発が開始された。

設計上、キューベルワーゲンとの最も大きな違いは、四輪駆動となったことであり、エンジンは強化された1,131cc(24.5馬力)の水平対向型エンジンとなった。その他にも、バスタブのような車台構造を持ち、車体後部の上面には排気マフラー、その下には起倒式の3枚翼のスクリューと、それを駆動させるエンジンと繋がったシャフトが装備されている。不使用時のスクリューは上へ跳ね上げられているが、使用の際には下に降ろされ、単純なカップリングによりシャフトと連結される機構となっており、スクリューによる水上推進では、10km/hでの航行を可能にしている。

1940年9月には最初の試作車が完成し、11月に3輌が初めて陸軍に引き渡された。ポルシェと軍により、1941年まで、シュヴァルツヴァルトチロルバルカン半島などで実用試験が行われた結果、水陸両用車としての車体安定性や走破性が不十分である事が明らかになった。また、武装親衛隊オートバイ歩兵大隊で使用しているサイドカーをこの水陸両用車と置き換えたい親衛隊作戦本部からの要請もあり、整備性や不整地走破性の向上を計った改良型Typ 166が設計され、1941年8月にその試作車が製作された。Typ 128の軸距(ホイールベース)はキューベルワーゲン同様240cmであったが、Typ 166では200cmに短縮され、車体長は37.5cm、車体幅は14cmコンパクト化された。1942年春から先行量産車によるテストが重ねられた後、同年秋から部隊配備に向けて本格的な量産が開始された。

制式名称はLeichter Personenkraftwagen K2s (4x4) Volkswagen Typ 166「軽乗用自動車K2s(4輪駆動)フォルクスワーゲン166型」で、その水陸両用能力から「シュヴィムワーゲン」Schwimmwagen(英:Swim car、泳ぐ車)または「シュヴィマー」Schwimmer(英:Swimmer、泳ぐ人・水泳選手)と呼ばれた。

1944年8月、連合軍のベルリン爆撃により、車体製造を請け負っていた Ambi-Budd-Werke社の工場が破壊された事で、事実上シュヴィムワーゲンの生産は不可能となり、以降は、現ヴォルフスブルク市のフォルクスワーゲン社工場で残存部品を使って少数が組み立てられただけであった。1941年から1944年までの間に14,276輌のTyp 166が製造された。
活動

最初のシュヴィムワーゲンであるTyp 128は、1941年にドイツ陸軍の工兵部隊に配備された。改良型であるTyp 166は1942年後半から部隊配備が始まり、当初は武装親衛隊主力師団のオートバイ歩兵大隊を中心に配備された。サイドカーよりも乗車定員、貨物積載量、不整地走破性に勝るシュヴィムワーゲンは、装甲部隊の偵察大隊や司令部中隊付き工兵隊のような高い機動力を求められる部隊を中心に割り振られたが、その需要に対して生産数は少なく、陸軍、武装親衛隊共に、キューベルワーゲンほど広範囲に行き渡る事は無かった。また、本来Typ 166には幅広の専用タイヤが設定されていたが、ゴムの欠乏による供給不足から、キューベルワーゲンと同じ5.25-16サイズのタイヤを装着した車輌も多く見られた。
性能諸元
エンジン

Typエンジン排気量出力キャブレター冷却動弁蓄電池
1284気筒4ストローク
水平対向エンジン
オイルクーラー付き1,131cc24.5馬力
(3,000rpm時)
(最高3,300rpm)ケース式流動型
キャブレター
Solex 26 VFJ空冷式
(オイルパン利用)吊下式6V 75Ah
(後部座席の下)
166

変速機

Typ変速機ギア比機構詳細
1281段 1:3.60
2段 1:2.07
3段 1:1.25
4段 1:0.80
後退 1:6.60
不整地 1:5.86四輪駆動
乾式円板クラッチ
エンジン機構の後ろ、後部軸の前に搭載
3枚翼の浮行用スクリュー
シフトレバー:車輌中央
四輪駆動及び不整地走行シフトレバー
166

車台

Typ車台
128自己支持構造、防水鋼板のバスタブ型、全長に渡り二重構造、縦・横方向への支持材あり
166

懸架装置

Typ懸架装置
128前輪:独立懸架(ポルシェ式ダブルトレーリングアーム 横置きトーションバースプリング)
後輪:独立懸架(スイングアクスル・トレーリングアーム 横置きトーションバースプリング)
油圧ショックアブソーバ、ワイヤー作用式ブロックブレーキ装備
166

詳細事項

Typ外形寸法タイヤ走行能力クリアランス喫水旋回円周車体重量
1284,200×1,620×1,720 mm5.25-16渡河・航行可能355mm800mm整地 11.5m
水中 18.5m900kg
1663,825×1,480×1,615 mm200-12 (初期生産車)
200-16または5.25-16350mm770mm整地 10m
不整地 16m910kg

Typホイールベース積載時重量牽引力最高速度燃費燃料容量航続距離
1282,400mm1,350kg450kg整地 80km/h
水中 10km/h整地 9.5l/100km
水中 10l/h42l (前部)整地 440km
1662,000mm1,345kg435kg2×25l (前部)整地 520km

派生型

キューベルワーゲンとシュヴィムワーゲンは密接な関係にあるため、ここでは双方を混在させて表示する。大半は設計、試作のみに留まり、量産には至っていない。原語表記についてはドイツ語版記事を参照。下記の表では「カブリオ・オープントップ」のような重語気味となる表現は削除した。なおリムジンとは、ドイツにおいてセダンを意味することに注意。V1, V2, V3プロトタイプ
Typ W30
Typ W38
Typ 60フォルクスワーゲン(ドイツ国民車)原型
リムジン
カブリオ・リムジン
カブリオ
オープントップ型配達用トラック
Typ 61全長縮小研究
Typ 62不整地用フォルクスワーゲン(プロトタイプ)、18インチタイヤを使用
Typ 64ベルリン-ローマ走破車輌(流線形車体のVWレコードカー)
Typ 65運転教習のための装置を追加
Typ 66Typ 60の右ハンドル車
Typ 67Typ 60の傷病者向けタイプ
Typ 68Typ 60の配達トラック版 (A型)
Typ 81有蓋配達トラック
Typ 82不整地用フォルクスワーゲン (共通車台)
0 : 4座席
1 : 3座席
2 : 緊急車両
3 : 訓練用に戦車風のカバーをかぶせた仮想戦車
4 : 欠番
5 : 屋根無しリムジン
6 : 屋根付きリムジン (いわゆる熱帯車)
7  : 3座席 指揮車
8 : オープントップ車(一部木製)
E : オフロード用ビートル
Typ 83Type 60の自動変速機付き試作車
Typ 84Type 60の変速機試作車
Typ 85四輪駆動フォルクスワーゲン試作車
Typ 86四輪駆動キューベルワーゲン試作車
Typ 87四輪駆動共通車台使用車 (原型はTyp 86)
0 : 4座席用車体
1 : 3座席用車体
7 : リムジン車体(指揮官用車)
Typ 88配達トラック (B型)
Typ 89自動変速試験車輌
Typ 90フォルクスワーゲンのトーションバーサスペンションを用いたトレーラー
Typ 9282型を元にしたリムジン(兼ビートル)
四輪駆動でない武装親衛隊用
LOトラック車台
KdF-カブリオ
Typ 98四輪駆動カブリオ・リムジン
Typ 106変速機試験車輌
Typ 107排気ガスタービン過給器試験車輌
Typ 110操縦席を残した小型牽引車
Typ 115高圧過給器試験車輌
Typ 116フォルクスワーゲンをベースにしたレース車(プロトタイプ)
Typ 120航空省向け定置エンジン
Typ 121陸軍兵器局向け定置エンジン、マグネトー点火方式
Typ 122郵政省向け定置エンジン、バッテリー着火方式


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