シャドウハーツ
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シャドウハーツジャンルRPG
対応機種PlayStation 2
開発元サクノス
発売元アルゼ
プロデューサー三原順
ディレクター板倉松三
シナリオ板倉松三
音楽光田康典
弘田佳孝
美術加藤美也子
人数1人
メディアDVD-ROM 1枚
発売日2001年6月28日
対象年齢CERO:C(15才以上対象)
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『シャドウハーツ』(SHADOW HEARTS)は、2001年6月28日に日本のアルゼから発売されたPlayStation 2ゲームソフト
概要

シャドウハーツシリーズの第一作目。PlayStation用ゲームソフト『クーデルカ』の15年後の世界を描く。

舞台は1913年および1914年中華民国及びヨーロッパ各地で、マルガリータ・G・ツェルロジャー・ベーコン川島芳子など、実在の人物がモデルとなっているキャラクターも登場するが、あくまでモデルとして使われているだけで、史実通りではない。

キャッチフレーズは「運命の輪「ジャッジメントリング」が回る時、闇に葬られたもうひとつの歴史が動き出す。」。

開発はサクノスが行い、ディレクターおよびシナリオは『サガ フロンティア』のグラフィックを手掛けた板倉松三(町田松三)、音楽は『クロノ・トリガー』を手掛けた光田康典弘田佳孝、キャラクターデザインは『ファーゼライ!』を手掛けた加藤美也子が担当している。

廉価版には『シャドウハーツII』の予告映像を収録したおまけディスクが追加されている。

続編として、1915年ヨーロッパ各地及び大日本帝国が舞台の『シャドウハーツII』、メインキャラクターを一新し1929年アメリカ大陸を描く『シャドウハーツ・フロム・ザ・ニューワールド』がある。

『フロム・ザ・ニューワールド』以降はシリーズ新作の開発が三度も中止になっており[1]新作は実現しなかったが、2022年には町田を始めとする本作の開発陣による精神的続編『ペニーブラッド』が発表された[2]
ゲームシステム
移動
移動はワールドマップ上に点在する町やダンジョンを選び、内部に入るというマップ移動形式。
戦闘
戦闘は敵・味方の区別なく、個別のAGI(敏捷性)順に行動が回ってくるターン制戦闘である。AGIを一時的に上げることもできるが、その場合はジャッジメントリングのバーの回転速度も速くなるため、利点ばかりではない。バトルメンバーにはパーティーの6人中最大3人を選ぶ。隊列には前列と後列の区別があり、後列にいるキャラクターは、受ける通常攻撃のダメージを減らすことが出来るが、敵に与えるダメージも少なくなる。
属性
全ての敵・味方キャラクターと一部のサブキャラクター、および全ての攻撃手段には、地・水・火・風・光・闇・無の7つの属性が設定されている。火と水、風と地、光と闇はそれぞれ相反し、反対属性の攻撃を受けるとより多くのダメージを受ける。ただし通常攻撃は無属性であるため、反対の属性を持つ敵に通常攻撃を行っても、ダメージの値は他の属性のキャラクターが行った場合と変わらない。
SP(サニティポイント)
正気度。戦闘開始時はキャラクターごとの最大値だが、行動する度に減少し、0になると「暴走」し操作不可能となる。戦闘終了時に暴走状態のキャラクターは経験値を取得できない。アイテムで回復できる。一部の敵はSPの現在値を減らす「SPダウン」効果のある特技を使用するが、SPダウンを防ぐアクセサリーも存在する。
ジャッジメントリング
戦闘におけるほとんどの行動の成否は、「ジャッジメントリング」で判定される。ジャッジメントリングとは、リングと呼ばれる円盤上に「ヒットエリア」「クリティカルエリア」「ステップエリア」「モジュレートエリア」と呼ばれる色付きの扇形のエリアが一定数存在するもので、リングの中心から円周へ伸びる「バー」と呼ばれる線が時計回りに一周する間に○ボタンをエリア内で押せれば行動は成功となり、エリア外でバーを止めたり、エリアを過ぎるまでにバーを止められなかったりした場合には失敗となる。また、一部の物語上のイベント、福引やショップでの値引きなどの成否判定にも使用される。
フュージョン
パーティーメンバー中ではウルだけが使える能力。“フュージョンモンスター”と呼ばれる魔物の魂と融合してその姿に変身し、その魔物の持つ特技を使えるようになる。フュージョンの際には大量のSPを消費する。その手段や融合対象が違う融合能力者も存在し、それらは総称して“ハーモニクサー”と呼ばれており、後述の日向甚八郎が持つ「降魔化身術」も同様の能力である。
グレイヴヤード
主人公であるウルの心の中に存在する世界。ウルの夢の中に度々出てきていたが、アリスと出会ったことをきっかけに、ウルのみが現実世界と行き来できるようになる。「ソウルエナジー」を溜めることで、新たなフュージョンモンスターを手に入れたり、溜まった「マリス」を戦闘で祓ったりする事ができる。直訳すると「墓場」。
マリス
悪意。戦闘でモンスターを倒すごとに少しずつ溜まっていき、その度にウルの持つ「タリスマン」(ペンダント型のお守り)にはめられた石の色が青から赤へと変化していく。タリスマンが完全に赤に染まると、死神が具現化してウル達の前に現れるようになる。
スコア
それまでのプレイ内容の各種データと評価を閲覧できる。戦闘回数、気絶回数、逃走回数、さらにはリングの成功率やパーフェクト率、今までの移動距離などの細かいデータが本編開始直後から累積され、それらを総合したランキング(モンスターでいうとどの程度かというもので99位のカマイタチから1位の天凱凰まである)も表される。
ピットファイト
闘技場。パーティーから1人を選び、開催者が召喚したモンスターと戦って10連勝すると賞品が貰える。
福引
ジャッジメントリングを利用したサブイベント。世界福引協会の会員に話しかけると、アイテムの「福引券」と引き換えに挑戦できる。バーは止めない限りリング上を回転し続ける。エリア内でバーを止めれば対応する賞品が貰えるが、失敗しても参加賞としてティッシュが貰える。
歩数計
各地にいる無口な行商人から貰える「歩数計」を装備することにより、ダンジョン内での歩数がカウントされ、歩数と交換という形で景品が貰える。一定歩数以上歩くとご褒美として歩数の消費なく景品が貰えるイベントもある。
登場キャラクター
メインキャラクター

名前の変更は可能である(苗字は固定)。
ウルムナフ・ボルテ・ヒューガ(Urmnaf Bort Hyuga)
- 高橋広樹本作の主人公。通称「ウル」。武器は爪(ナックル)を用いたケンカ殺法。モンスターの姿に変身できる「フュージョン」の能力を持つハーモニクサー。属性は「闇」(フュージョン時はそのモンスターの属性に変化する)。1890年生まれの24歳。チンピラのような言動や行動をとり、出会ったばかりのアリスやマルガリータにセクハラ発言をしているが、あくまでそういう言動を取るだけに留まっている。相手を罵倒する際には「バカ」や「クソ」などの言葉を多用し、やや子供っぽい一面を持つ。日本人の父とロシア人の母を持つが、両親ともに幼い頃に死別している。軍人だった父親の仕事の関係で、中国大陸で各地を転々として育つ。徳壊の差し向けた魔物からウルを庇ったことで母親は死亡し、その事件がきっかけとなってウルはフュージョンの能力に目覚める。母の仇を探す一方で自身の心に聞こえてくる「謎の声」の主も探し、魔物を倒しながら旅費を稼ぎ旅をしてきた。ある日「謎の声」に従ってアリスを助け出すために魔術師アルバートと対峙したことから、激動の運命が動き出す。次回作『II』では、ラストネームの表記が「ヒュウガ」になった。
アリス・エリオット(Alice Eliot)
声 - 石橋千恵味方の支援をする「白魔法」の使い手。回復・蘇生魔法や光属性の攻撃魔法が使える。武器は聖書。相手を叩いたり魔法の媒介に使用する。属性は「光」。ロンドン出身の20歳。幼い頃に人ならぬ者の「声」が聞こえるようになり、エクソシストとしての才能を開花させる(ただし、現実のエクソシストはカトリック教会公認の職種であり、女性が任命されることはない)。父親は神父(婚姻が禁じられている身分でありながら娘や妻がいる理由は説明されていない)で、母親が亡くなった後、自身も彼の手伝いをしながら悪魔祓いの仕事をし、各地を転々として暮らしてきた。しかしその力を欲したアルバート・サイモン枢機卿に狙われ、フランスルアンにて父親と共に襲われる。父親は彼女を逃がして惨殺され、彼女も父親の最期の力で遠く中国大陸に飛ばされるが、日本軍に捕えられてしまう。南満州鉄道の特別列車にて内密に奉天へと護送されるが、そこでの彼女とウルの出会いが、世界の運命を左右することになる。ラストダンジョンへ向かう直前までに発生する隠しイベントをクリアしたかどうかで彼女の運命が左右され、それによってエンディングが分岐する。
劉 朱震(りゅう しゅしん / Liu Zhuzhen)
声 - 真田健一郎魔物退治専門の陰陽師。通り名は「九天真王絶行仙・朱震上人」。武器は杖を用いた棒術。「陰陽道」を駆使して様々な攻撃術を操る(実際の陰陽道と仙術は縁遠いものとされている)。属性は「火」。朝陽村の異変を調査中にウルとアリスに出会う。かつては徳壊と共に修行をしていたが、現在は魔物退治の仕事をしている。時給日雇いでも仕事を請け負うと語っており、ウルには「コンビニ陰陽師」と呼ばれている。15年前に徳壊の野望を阻止しに現れたウルの父親と出会い、友人となっている。魔術に関しての知識は豊富で、アルバートにも引けをとらない。江戸っ子気質ではあるが、ウル一行の良き「じいちゃん」的存在である。使用する術はステータス異常を発生させる全体攻撃術が多く、回復の特技も持つ。発動時に朱震が唱えているのは九字と呼ばれる呪文で、「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前(りん・ぴょう・とう・しゃ・かい・じん・れつ・ざい・ぜん)」と唱えている。兄弟子である徳壊とは術の扱いも、九字も非常に似通っている。続編には登場していないが、それをもとにしたアンソロジーコミックスに登場した。


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