シムコー湖
[Wikipedia|▼Menu]

シムコー湖
Lake Simcoe
シムコー湖の衛星写真
.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}シムコー湖
位置オンタリオ州
座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯44度26分12秒 西経079度20分21秒 / 北緯44.43667度 西経79.33917度 / 44.43667; -79.33917座標: 北緯44度26分12秒 西経079度20分21秒 / 北緯44.43667度 西経79.33917度 / 44.43667; -79.33917
集水域面積2,840 km2 (1,100 sq mi)
国カナダ

延長30 km (19 mi)
最大幅25 km (16 mi)
面積744 km2 (287 sq mi)
平均水深15 m (49 ft)
最大水深41 m (135 ft)
水量11.6 km3 (2.8 cu mi)

島ジョージナ島、ソラー島、ストロベリー島、スネーク島、フォックス島、グレープ島
主な沿岸自治体オリリアバリー
テンプレートを表示

シムコー湖(: Lake Simcoe)は、カナダオンタリオ州オンタリオ湖の北、ヒューロン湖の東にある湖である。オンタリオ州の中にその全体が入っているものとしてはニピゴン湖、スール湖、ニピシング湖に次いで4番目の大きさである[1]。17世紀に初めてヨーロッパ人が接触したとき、ヒューロン族インディアンによって、「ウーエンテイロンク」(美しい水)と呼ばれていた。「トロント湖」とも呼ばれていたが、アッパー・カナダの初代副総督ジョン・グレイブス・シムコーがその父の記憶のためにシムコー湖に改称した。

シムコー郡ダラム地域ヨーク地域に接している。バリー市がケンペンフェルト湾沿いにあり、オリリア市はクーチチング湖の入り口にある。シムコー湖に排水する地域には、トロント大都市圏の北部など、人口では50万人ほどが住んでいる。

ジョージナの町がシムコー湖の南岸全体に沿ってあり、クックス湾沿いのケスウィック、サットン、ジャクソンズポイント、ペファーロー、ユードラなど小さな住宅地や集落が集まっている。

イニスフィルの町はシムコー湖の西岸にあり、バリーの南、ブラッドフォードの北に位置している。
歴史

シムコー湖は前史時代のアルゴンキン湖と呼ばれたかなり大きな湖の名残である。このアルゴンキン湖の盆地には現在のヒューロン湖、ミシガン湖スペリオル湖、ニピゴン湖、ニピシング湖が含まれていた。最終氷河期の終わりに氷のダムが融けて地域の水位が大きく下がり、現在の湖が残された。

17世紀に初めてヨーロッパ人が接触したとき、ワイアンドット族(ヒューロン族)インディアンから「ウーエンテイロンク」(美しい水)と呼ばれていた。1687年、カナダを探検したフランス軍人ラホンタン男爵が、この湖をイロコイ語で入り口あるいは峠を意味するタロント湖と呼んだ。タロントは当初、シムコー湖からクーチチング湖に注ぐ水路である「ザ・ナローズ」のことを指していた。その頃から多くの地図制作者がこの名前を当てていたが、地図制作者のビンセンゾ・コロネリが1965年に制作した地図に「トロント」というより一般的な名前で紹介したと考えられている[2]1600年代後半のフロンテナック湖(オンタリオ湖)の地図、テイエイアゴンの集落とタロント湖(現シムコー湖)が見られる

「トロント」という名前はトロント湖を通ってオンタリオ湖とジョージア湾の間の陸路であるトロント・キャリーイング・プレース・トレイル(あるいはトロント・パッセージ)の名前に使われたことで、トロント市に使われるようになった。その名前がオンタリオ湖沿い、トロント・パッセージの麓にあったフランスの初期の砦の名前にも使われた。トロント湖から出るセバーン川(英語版)はかつてトロント川と呼ばれており、ジョージア湾のセバーン・サウンドに入り、ベイエ・ド・トロントと呼ばれた。

後のフランス人交易業者はこの湖を格子の湖(あるいは棚の湖)を意味する「ラク・オ・クレイ」と呼び、ヒューロン族がこの湖で梁漁を行うことを言っていた。

1793年、ジョン・グレイブス・シムコーが改名した。自分自身ではなく、父親のジョン・シムコー船長に因むものだった。シムコー船長は1710年11月28日に、イングランドの北東、ダラムのステンドロップで生まれた。イギリス海軍の士官となり、1759年5月15日にHMSペンブロークに乗艦している間に、肺炎で亡くなった[3]

シムコー湖の大きさは、長さ約30 km、幅25 km ある。面積は約725 km2 ある[4]。人差し指と親指を伸ばした拳のような形をしている。西の親指に当たるのがケンペンフェルト湾であり、北に手首にあたるクーチチング湖、南に伸びた人差し指がクックス湾である。クーチチング湖は昔、ブリストル・チャネルと呼ばれるシムコー湖の3つ目の湾だったと考えられた。しかし、この2つの湖の間のザ・ナローズの存在は、これを別の湖だと見なさせるものがある。ザ・ナローズは「トロント」の訳語である「木が水の中に立つ場所」と呼ばれ、この地域に住んだファーストネーションの重要な漁場だった。またモホーク族の言葉で「トラン・テン」も、この地点から南に通る陸路であるトロント・キャリーイング・プレース・トレイルという形で「トロント」になった。

「トロント」の意味として「木が水の中に立つ場所」ということに関して、ヒューロン族が魚を囲いに入れるために水路の堆積物に杭を挿したという習慣から来ている可能性がある。切ったばかりの若木を水に挿し、堆積物の中で枝や葉を伸ばして、暫く残ることで、「木が水の中に立つ場所」になった。
流域と航行シムコー湖の概形

オンタリオ州の多くの川が北に流れてシムコー湖に入っており、その流域面積は2,581 km2 ある。東から注ぐタルボット川はトレント・セバーン水路の一部をなし、シムコー湖に注ぐ最も重要な川であり、カワーサ湖群やオンタリオ湖とを繋いでいる。シムコー湖からは北に隣接するクーチチング湖に繋がり、そこからのセバーン川がヒューロン湖の一部であるジョージア湾に流れる唯一の川である。トレント・セバーン水路には閘門があり、船の航行を可能にしている。

シムコー湖に流れ入る河川は次の通りである。

ブラック川

ブラフス・クリーク

ビーバー川

ホランド川

マスキノンジ川

ペファーロー川

タルボット川

ホワイツ・クリーク

ジョージナ島

シムコー湖には大きなジョージナ島があり、チッペワズ・オブ・ジョージナ・アイランド・ファーストネーションの居留地になっている。他にも幾つか小さな島が点在する。ソラー島(コテージがある)、ストロベリー島(バシリウス会の隠棲地)、スネーク島、フォックス島である。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が、トロントで開かれた2002年ワールドユースデーの前に、4日間ストロベリー島に滞在した[5]。トレント・セバーン水路が完成する前に、シムコー湖の水位は極めて低く、住民が馬車や徒歩で踝まで水に浸かりながら本土まで渡ることができた。しかし水路が完成すると、水位が数フィート上昇した。
レクリエーション

シムコー湖ではほとんど商業活動が無いが、多くのレクリエーション用途には使われている。冬季には湖面が完全に凍り、多くの穴釣り競技会が開催され、オンタリオ州でも最も釣りが盛んな湖になっている。しかし、冬季に完全に凍る湖としては世界最大級だと言われるのは憶測であり、実のところ嘘である。カナダだけでもこれと同じかあるいは大きい湖約100個が凍っている。

夏には釣りの人気が高い。しかし、多くのポーカーラン、ジェットスキー、その他ボートに関わる行事もある。湖岸には夏のコテージがあり、夏にはレクリエーション用やボート用としてよく使われている。

シムコー湖は五大湖のオンタリオ湖の浜よりも綺麗で水が暖かいという評判があり、五大湖地域から多くの観光客を呼ぶ浜が多い。浜の多くはカイトサーフィンにも使われている。南岸のジョージナにあるウィロウ・ビーチはシムコー湖で最大級であり、人気の高い公有湖浜である。

シムコー湖には7つのヨットクラブがあり、多くのレガッタを開催しており、活動的な社会を形成している。

シムコー湖はトレント・セバーン水路の一部であり、オンタリオ湖とジョージア湾、ヒューロン湖を結んでいる。

シムコー湖はスキューバダイビングでも知られている。難破船J・C・モリソンは1857年に沈んでおり、センテニアル・ビーチの格好のダイビング場所となっている。清水のダイバーに人気があるスキューバダイビングのポイントが多い。ケンペンフェルト湾はその中でも深い場所である。水の透明度は30フィート (9 m) 以上のからゼロまである。
生態系シムコー湖の景色

湖が健康なときは、レイクトラウト、ニシン、シロマスが豊富におり、活動している[6]。カナダの穴釣りの首都と呼ばれることもある。
地質と自然地理オンタリオ州内のシムコー湖の位置

シムコー湖は古生代オルドビス紀石灰岩の上にある。しかし、氷河堆積物が深く積もっているために、ジョージナ島の湖岸のみで岩床が露出している。しかしこの岩はクーチチング湖岸でも露出しており、そこでは堆積層が薄い。クーチチング湖の北端にある湖の出口は先カンブリア時代岩床で支配され、この湖にそって中間でまずその岩床が現れている。その結果、この湖は現在まで出口流が岩を切り取ることが出来ずにあり、それによって排水している。このことは西にある一時期小さな姉妹湖のミネシング湖と似ていない。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:26 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef