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この項目では、日本初の男性向けエロ同人誌について説明しています。
アナトリア半島や古代ギリシャ、古代ローマで信仰された大地母神「シベール」の別名については「キュベレー」をご覧ください。
山形市に本社を置く食品メーカーについては「シベール」をご覧ください。
シベール
Cybele
『シベール』外観
何ひとつ表記のない黒一色の装幀が特徴的
愛称・略称シベ・黒本・黒シベ
ジャンル男性向創作系
ロリコン漫画
アニパロ漫画
近親相姦
百合・レズ
獣耳・ケモノ
SF・不条理ギャグ
ジュブナイルポルノ
二次元コンプレックス
読者対象青年・おたく
刊行頻度季刊
発売国 日本
言語日本語
定価300円(Vol.5以降400円)
出版社無気力プロ
編集部名シベール編集部
→グループ・シベール
発行人吾妻ひでお
編集長沖由佳雄
制作協力蛭児神建=アリスマニア集団・キャロルハウス出版部
刊行期間1979年4月8日 - 1981年4月5日
特記事項成人向につき18歳未満閲覧禁止(コミックマーケットで頒布された男性向けエロ同人誌の記念すべき第1号)
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『シベール』は、吾妻ひでおの漫画制作プロダクションである無気力プロダクション[注釈 1]のシベール編集部が、コミックマーケット(コミケ)11?17で販売していた日本初のロリコン漫画同人誌。
1979年4月に創刊され、1981年4月の第7号で終刊した。誌名は吾妻ひでおの命名で、当時たまたまNHKでやってた映画『シベールの日曜日』に由来する[2]。黒一色の表紙で、紙袋やビニール袋に入れられて[3][4]人目を忍ぶように販売されていたため「謎の黒本」とも称された[2][注釈 2]。なお『シベール』はコミケで行列が出来た最初の同人サークルといわれる[6][2]。
同誌は男性向けエロ同人誌の草分けかつ立役者的役割の同人サークルで、コミケ黎明期におけるロリコンブームの起点となったことで名が知られる。また、同誌の潮流は『レモンピープル』『漫画ブリッコ』を始めとする美少女コミック誌
の成立に多大な影響を与え、その後の美少女アニメや美少女ゲームの発展にもつながった。現在では資料的価値も指摘されているが[7]、同人誌というメディアの性質上、国立国会図書館など公共機関での所蔵は皆無に等しく[注釈 3]、全体を目にすることは極めて困難となっている。主な執筆者はシベール編集部の吾妻ひでお、沖由佳雄、蛭児神建、仁科蒼一、孤ノ間和歩、計奈恵、豊島ゆーさく、三鷹公一、早坂未紀、森野うさぎ、川猫めぐみ、海猫かもめ等で、全員別名義で描いている[8][9]。主力作家は、漫画やアニメの愛好家が出入りしていた江古田の喫茶店・まんが画廊に置かれていた「らくがき帳」[注釈 4]に常連客が残した落書きをみて、吾妻のアシスタントであった沖由佳雄がスカウトした[11][9]。 吾妻によると本誌は「コミケからやおいを駆逐する」目的で創刊したとのことで、これは同誌のスローガンにもなった[3]。コミックマーケット準備会の資料などによれば、最初期のコミケットに訪れる参加者の9割以上が女性、花の24年組を筆頭とする少女漫画ファンを中心とした女子中高生や漫画誌『COM』の流れを汲む漫画研究会の大学生などであり[注釈 5][13][14][15][16][17][18]、流行していたのも『ポーの一族』の下ネタパロディ『ポルの一族』[注釈 6][15][19][20]をはじめとする「やおい」もの[注釈 7]や、『宇宙戦艦ヤマト』ないしサンライズ作品などに登場する美形悪役キャラの同性愛を扱ったものばかりであったことから[3][16][18][22]、ロリコン漫画の出現とは「やおい」が席巻するコミケという場へ向けた、男性側からの一種のカウンターカルチャーであったのだという[23]。
歴史「ロリコン漫画」も参照
シベール創刊までの経緯