シベリアマーモット
シベリアマーモット Marmota sibirica
保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
シベリアマーモット (Marmota sibirica) は、哺乳綱齧歯目リス科マーモット属に分類される齧歯類。モンゴルマーモット。 中華人民共和国(黒竜江省、内モンゴル自治区)、モンゴル国、ロシア(トゥヴァ共和国、ザバイカル)[1][5] 頭胴長(体長)50 - 60センチメートル[1][2]。体重6 - 8キログラム[5]、最大で9.8キログラム[1][2]。尾長は体長の50 %以下[5]。体色は明褐色で、頭部や尾の先端は暗色[2]。 以下の亜種の分類は、Thorington & Hoffmann(2005)に従う[3]。 標高600 - 3,000メートルにある草原やステップ・低木林・半砂漠などに生息する[2]。ペアと幼獣(分散前の個体と新生児)からなる家族群(環境が悪ければ不定的で3 - 6頭、環境がよければ13 - 18頭に達する)を構成して生活する[5]。9月から巣穴で5 - 20頭が集まって冬眠するが、冬眠の期間は夏季の栄養状態や秋季の天候により変動がある[1]。本種に限ったことではないものの巣穴を掘ることにより土壌が撹拌され、地中に栄養素や空気などを含む効果があるとされる[2]。古巣はコサックギツネ・マヌルネコ・イタチ類・ジリス類・ナキウサギ類・ハリネズミ類などが利用する[2]。 食性は植物食で、主に草本を食べるが木の葉なども食べる[1][5]。捕食者はアカギツネ、オオカミ、ヒグマ、ユキヒョウ、ワシタカ類などが挙げられる[2][5]。 繁殖形態は胎生。冬眠から開けた4月に交尾を行う[1][5]。妊娠期間は40 - 42日[1][5]。5月下旬に1回に最大8頭(主に4 - 6頭)の幼獣を産む[5]。生後2年で性成熟するが、通常は生後3年で分散する[5]。 モンゴルでは「タルバガン」と呼ばれ、肉を食用にすることもある[2][5]。薬用にされることもあり、脂肪が伝統的に火傷や凍傷・貧血などに効果があるとされている[2][5]。毛皮も利用され、スポーツハンティングの対象とされることもある[5]。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}マルコ・ポーロも『東方見聞録』の中でタルタール人の食文化について「この辺り至る所の原野に数多いファラオ・ネズミも捕まえて食料に給する」とのべている[6]。この「ファラオ・ネズミ」はおそらくタルバガン(本種のこと)だと考えられている[7][要検証 – ノート]。 腺ペストを媒介し、本種が原因とされるペストの流行で1911年に約50,000人、1921年に約9,000人が死亡した[5]。
分布
形態
分類
Marmota sibirica sibirica (Radde, 1862)
Marmota sibirica caliginosous Bannikov & Skalon, 1949
生態
人間との関係
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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