シタグリプチン
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
(R)-4-oxo-4-[3-(trifluoromethyl)-5,6-dihydro[1,2,4]triazolo[4,3-a]pyrazin-7(8H)-yl]-1-(2,4,5-trifluorophenyl)butan-2-amine
臨床データ
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シタグリプチンリン酸塩水和物(シタグリプチンリンさんえんすいわぶつ、Sitagliptin Phosphate Hydrate)は、DPP-4 (Dipepeptidyl peptidase-4) 阻害薬に分類される経口血糖降下薬である。DPP-4はインクレチンの分解に関係する酵素であり、これを阻害することで、高血糖時のインスリン分泌を高めて血糖値を低下させるので、2型糖尿病の治療薬として利用されている。[2]GLP-1アナログ製剤であるリラグルチドと同じくインクレチン関連薬の1つであり、SU剤に代表される経口血糖降下薬に比べて低血糖のリスクが少ないとされる。上気道感染症・尿路感染症の副作用が3%に見られたが、膵疲弊の軽減の結果かHOMA-βやプロインスリン/インスリン比を改善した[3]。頻度の高い副作用としては低血糖・下痢などが知られている。 2007年10月、アメリカで承認された[4]後、2009年9月、欧州で承認された[5]。 2009年10月、日本国内で承認され[6]、小野薬品工業から ⇒グラクティブとして、MSD株式会社から ⇒ジャヌビアとしてそれぞれ発売された。 シタグリプチンはジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)の競合阻害薬である。DPP-4は食事に反応して分泌されるインクレチン、すなわちGLP-1およびGIP(消化管ホルモン(英語版
承認状況
作用機序
臨床的特徴
シタグリプチンのHbA1c低下効果は偽薬を対照とすると約0.7%であり[8]:18、単剤使用
スルホニルウレアに比べて体重増加および低血糖の発現頻度が低い。
シタグリプチンは食事療法・運動療法で効果がなく、メトホルミンで管理不充分な症例に対する第二選択薬(他剤との併用)として勧められる[9]。
TECOS試験においては、シタグリプチンは偽薬と比較して心血管イベントの発生率に差が見られなかった[10]。