シソ
シソ
分類
本文参照
青紫蘇(アオジソ)の葉(大葉)赤紫蘇(アカジソ)の実と花
シソ(紫蘇[3]、学名: Perilla frutescens var. crispa)は、シソ科シソ属の植物で[4]、芳香性の一年生草本である[5]。中国大陸原産で、各地で広く栽培されている。
シソには品種が多く、それらの総称を「広義のシソ」、基本品種である P. frutescens var. crispa f. crispa (チリメンジソ)や代表的な品種であるアカジソ P. frutescens var. crispa f. purpurea を「狭義のシソ」という場合がある。本稿において特に明記しない限り「紫蘇」または「シソ」とは、「広義のシソ」の意味である。食用にする葉の色により赤ジソと、その変種の青ジソがあり、大葉は青ジソの別名である。
和風ハーブの代表格で、防腐作用や殺菌作用があることが知られており、食用される葉、実、花は、生食のほか、刺身や麺類の薬味やつま、天ぷら、漬物、ジュースなどに使われる。用途が多く、栽培も簡単にできる。 漢名(中国植物名)では「紫蘇」で[6]、和名の「シソ」は漢名の読みに由来する[4]。「紫蘇」は伝説で若者が蟹による食中毒を起こし死にかけた時に、シソの薬草を煎じて飲ませたところ回復したことから、紫の蘇る草の意味でついた[4]。もしくは、蟹を食べて食中毒になり死にかけた子供に、紫のシソの葉を食べさせたところ蘇ったため、この草を「紫蘇」と呼ぶようになったとも伝えられている[7]。漢字の「紫蘇」は、もともと赤ジソに由来する[3]。 古名をイヌエと言い、イヌは似て非なるものの意味で、エとはエゴマのことを指し、エゴマに似るがエゴマとは異なる植物という意味で呼ばれたものと考えられている[8]。葉の色によって赤ジソ・青ジソに大別され、葉のしわが多いものはチリメンジソと呼んでいる[8]。青ジソは、別名で大葉(おおば)とよばれている[9]。 英名はペリラ(Perilla)、仏名ではペリア・ド・ノンキャン(Perilla de Nankin:南京シソの意)という[10]。 シソはヒマラヤやミャンマー、中国南部などが原産で[3]、広く栽培されている[5]。日本には中国から伝わったとされ、縄文時代の遺跡からもシソの種実が出土しているものの、本格的な栽培が始められたのは平安時代とされている[4]。一度植えると、こぼれ種で毎年出てきて、畑のふちや庭で見られることもある[11]。 一年草で、茎は四角形で直立し高さ1 m程になる。葉は対生に付き、長い柄があり、広卵形で先端は尖り、縁には鋸歯があって緑色または赤みを帯びる。品種によっては葉が縮れる場合もある。花期は晩夏のころで、花穂が次々と開花する[3]。花序は総状花序で、白から紫色の花が多数できる。シソは代表的な短日植物で、秋が近づくと花芽分化を起こして栄養生長から生殖生長へ移行し、やがて花穂が出てきて開花・結実する[12]。ふつう、秋に自然に落ちた種子は、約6か月ほど休眠期を過ごし、翌春に気温が高くなるとたくさん発芽してくる[12]。
名称
特徴