システムインテグレーター
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この項目では、情報通信企業について説明しています。埼玉県の企業については「システムインテグレータ (企業)」をご覧ください。

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システムインテグレーター(: Systems Integrator)は、個別のサブシステムを集めて1つにまとめ上げ、それぞれの機能が正しく働くように完成させるシステムインテグレーション事業を行う個人や企業のことである。
産業
航空

航空機メーカーは黎明期から自社で製造した機体に他社から購入したエンジンを搭載し、飛行できる状態に仕上げて顧客に引き渡していた。

ボーイングエアバスでは構成部品を専門メーカーから購入しており、機体の製造と最終組み立て、保守管理などのアフターサービスに注力している。
軍需

欧米の軍事産業において、システムインテグレーターを名乗る企業がある。代表的なシステムインテグレーターに、ボーイングロッキード・マーティンジェネラル・ダイナミクスBAEシステムズEADSタレス・グループ等がある[1]

兵器を製造する軍需産業の分野では、古くは帆船蒸気機関を搭載し、トラクター機関銃を備えた砲塔を搭載するシステムインテグレーターの黎明期を経て、第二次世界大戦以後の冷戦期に、大陸間弾道弾や軍事衛星、レーダー誘導ミサイル等の高度な制御が求められる兵器の登場によって、本格的なサブシステムの統合能力が求められるようになった。
情報通信

情報システムにおける元々のシステム・インテグレーターは、複数のベンダから汎用のパッケージソフトウェアやハードウェアなどの完成品を購入して、1つのシステムとして矛盾なく、効果が出るように組み立て、統合する事業に特化した企業のことを言う[2][3]。あえて説明すれば水平分業的である。付加価値再販業者を名乗ることもある。

日本の情報産業におけるシステムインテグレーター(SI)は、システムインテグレーション事業者を指す。情報システムの構築において、IT戦略の立案から設計開発運用保守管理までを一括請負する情報通信企業である。ソリューションプロバイダもほぼ同じ意味である。SIに「?する人」という接尾辞「-er」を付けた SIer(エスアイアー、エスアイヤー)は和製英語であり[4]、システムインテグレーターを英語で説明する場合は、ITサービス会社(information technology services company)と説明した方が分かりやすい。日本の代表的なSI企業はNTTデータ日本IBM日立製作所富士通日本電気 等である。

日本におけるシステムインテグレーターはアウトソーシングの一環として流行った業態である。システム開発を、システムのオーナーとなる会社(クライアント)から一括請負して、完成までの責任を負う主契約の相手(プライム)になる。プライムは個々の作業を副契約の会社(サブコントラクター、サブコン)に発注する[5]

日本において、システムインテグレーターはパッケージソフトウェアやSaaSの販売、アプリケーションサービスプロバイダなどを行う場合もあるが、カスタムメイドの受託開発が圧倒的に多い[6]。つまり下請け(協力会社)を組み合わせて1から作るのが、日本のシステムインテグレーターである。あえて説明すれば垂直統合的である。

海外ではソフトウェアパッケージに業務形態を合わせるという考え方が主流であり、ユーザー企業が直接ITエンジニアを雇う場合が殆どであるため、システムインテグレーターの隆盛は日本特有の現象である。
日本のシステムインテグレーター「経済産業省登録システムインテグレータ」および「経済産業省登録システムインテグレータの一覧」も参照
システムインテグレーターの分類


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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