シゴフミ
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シゴフミ
ジャンル
ファンタジー
小説:シゴフミ ?Stories of Last Letter?
著者湯澤友楼(原案)
雨宮諒
イラスト黒星紅白(原案)
ポコ
出版社メディアワークス
レーベル電撃文庫
刊行期間2006年10月 - 2008年3月
巻数全4巻
アニメ
原作湯澤友楼
監督佐藤竜雄
シリーズ構成大河内一楼
脚本大河内一楼
キャラクターデザイン川上哲也
音楽七瀬光
アニメーション制作J.C.STAFF
製作バンダイビジュアル
ジェンコ
放送局放送局参照
放送期間2008年1月 - 3月
話数全12話 + OVA
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメライトノベル
ポータルアニメ文学

『シゴフミ』は、湯澤友楼原作のメディアミックス作品。2006年から2008年まで電撃文庫(メディアワークス)よりライトノベルが全4巻刊行された。2008年1月から同年3月にかけてテレビアニメが放送された。
概要

アニメと小説は共に同一の原案を基にしているが、登場人物やストーリーは別物である。また、初出は小説の方が早いが、原作が小説というのは誤りであり、湯澤友楼の原作をもとに小説やアニメが制作されているという表現が正しい[1]

基本的には1話完結形式で、死後文配達人とその相棒以外の登場人物は、各話で異なる。

なお、原作の「湯澤友楼」とは、本作のプロデューサー(湯川淳、大澤信博、松倉友二)とシリーズ構成(大河内一楼)の名前から1文字ずつ抜き出して組み合わせた、架空の名前である[2]

2008年1月15日には、Google検索上昇キーワードトップ10で本作は第7位を記録したことが、アサヒ・コムの「コミミ口コミ」で報じられた[3]
ストーリー

想いを残したまま亡くなった人が大切な人へ宛てて書いた手紙「死後文」(シゴフミ)を届ける「死後文配達人」の少女・フミカと、その相棒の喋る杖・カナカ、そして死後文に関わった人たちの姿を描く。
登場人物
小説版
文伽(フミカ)
死後文配達人の少女。アニメのフミカと同じく、クールで淡々とした性格だが一人称は「私」で女言葉で話す。恥ずかしくなると、帽子を目深に被る。虫が大の苦手で、触ることもできない。
将棋が得意(ただし全手を直感で指す)、またフミカに比べ、配達員であることに誇りを持ち、それを貶す者は許さない。その一方で陰ながら関わった人間を助けようとしたり、悲しんだりするなど不器用な優しさもある。昔から時間にルーズな所がある。自らも死後文を届けたい相手がいる。また、生前「文歌」という配達員に死後文を送り届けられたことがある(第3巻冒頭。また、その会話の内容、服装、背景からアニメ版第10話に登場した「文伽」と同一人物ではないかという見方もできる。事実、アニメ版第10話DVDのオーディオコメンタリーで監督の佐藤竜雄が「同一人物」と明言している。ただし、髪の色や一部の設定など異なっている部分はある)。
マヤマ
文伽が持っている大きな杖(通称「アロンズ」、マヤマ自身は「マジックアイテム」と称する)。少年の声で話し、文伽の職務をサポートする。上の許可さえ取れれば、空間を捻じ曲げたりすることもできるらしい。いつも文伽に言い負かされており、将棋でも彼女には一度も勝ったことがない。ただし、文伽が読めなかったフランス語を読む際などに反撃するなどやたら彼女に対して対抗意識を持っている。文伽の知らないところで、人間を知るため、文伽に勝つため、日本人の文化や人間の娯楽について日夜研究(リサーチ)している。スケジュールの管理に苦労しながらも文伽に合わせているのに、彼女に半人前扱いされていることに不満を抱いている(文伽曰く甘やかすと調子に乗って仕事が疎かになるかららしい)。
沙音(さおん)
三巻から登場した死後文配達人。配達人として深い経験と優秀な実績を持ち、生前の文伽とも関係がある。文伽同様クールな性格だが、穏やかな空気を纏っている。かつては日本を担当していたが、その後、紛争中の国もしくは地域を担当。仕事中、死後文を届けずに破棄するという事件を起こし捕縛、裁断されかけるも過去の実績も考慮され、現在は白一色の世界で幽閉されている。
アスア
沙音が持つ「アロンズ」。沙音が幽閉されてからは所有者不在になっていたが、マヤマと流礼の台詞から、文伽が配達人になった際に「アスア」が「マヤマ」として生まれ変わったと考えられる。
流礼(るれい)
四巻で登場した死後文配達人の少女。明るく元気な性格の持ち主だが、子供っぽい性格が仕事に支障をきたしている。本人曰く「超絶美少女」だが、相棒であるゼルゼ曰く「駄々っ子小娘」「無能な配達員」文伽も「騒がしい子」と馬鹿にされていた。シゴフミを書く者に選定された(死後の)文伽を担当。当初は文伽の態度に激怒したり、男子に人気がある彼女に嫉妬したりするが過去の文伽を見る内に次第に彼女の本当の素顔を知り、文伽の記憶とその中にいた沙音の姿を見て、文伽に死後文配達人となることを提案した。
ゼルゼ
流礼が持つ「アロンズ」。しゃべり口調はぶっきらぼう。余裕を持って組んだスケジュールも、流礼に振り回されている。そのため、上(ガンドルフィ)から説教を受けることが多く彼女に憎まれ口を叩いている(所謂喧嘩友達的な関係である)。死人になった頃の文伽を高く評価しており、彼女の考えを理解したり、流礼より頭の良い美少女だと言っている。実は魔法少女マニア疑惑がある。
アニメ版
メインキャラクター
フミカ
- 植田佳奈[4]本作の主人公兼ヒロイン。死後文配達人をしている、謎の少女。一人称は「ボク」。ぶっきらぼうだが真面目な性格で、死後文を渡すためなら多少強引な手段も取る。持ち歩いている銃は脅しにしか使わないため、自己防衛の際は肉弾戦となる。ネコが苦手で、たくさんのネコに寄られると気を失ってしまう。小説版の文伽に比べ、あまり他人に関わろうとはしない。正体は、文歌がキラメキから虐待を受けた際に生まれた、彼女の「弱さ」を司るもう1つの人格。本来は活発かつボーイッシュな性格で主人格の文歌がフミ、もう1人の人格のフミカがミカであり、互いに「フミちゃん」「ミカ」と呼び合う唯一の友達同士であった。キラメキの虐待に耐えかね、主人格の文歌を守るためにキラメキの銃コレクションの1つで彼を撃つ。その後、文歌がショックで昏睡状態に陥ったことから戻る肉体を失ったため、実質的に死人扱いを経て配達人となった。キラメキを撃った銃を自分から文歌への死後文として持ち歩いており、彼女が目覚めた際に自分=弱さを撃たせて消し去るべく、文歌の眠る病院付近を配達地域に決めて彼女が目覚める日を待ち続ける。夏香と交流するうちに性格も柔らかくなり、最終回では、フミカの本体にして友人でもある文歌と本音をぶつけ合うようになる。今でも主人格である文歌のことが好きで「配達人姿のフミちゃん、可愛かった」と赤くなるため、カナカから呆れ返られていた。全配達人中唯一年を取る(成長する)が、これはフミカの本体である文歌が肉体的には死んでいないためである。第8話では要と夏香が、第9話でチアキもその事実を知る。
カナカ
声 - 松岡由貴[4]フミカが持つ大きな杖。フミカが発声する番号に応じてさまざまな能力を発揮し、彼女の職務をサポートする。性別は女性。寡黙なフミカとは対照的に明朗快活な性格で頻繁に喋り、他のアロンズとは違って人間になる夢を持っているうえ、「立つ」「寝る」など人間のような行動をするが、それを見た他人に(本人が杖なので)そう見えないと指摘されると怒る。マトマとは仲が良くない。
サブキャラクター
野島 要(のじま かなめ)
声 -
寺島拓篤[4]本作の準主人公。透と大輝の友達。文歌とは中学時代の同級生で、仲も良かった。フミカの顔と銃を見て、彼女が文歌ではないかと思い始める。文歌のことが好きだったが、中学時代に告白するも振られてしまっている(しかし、フミカは「嫌いではなかった」と言っている)。しかし、今でも文歌のことが気になっているらしい(実は、要が好きになったのは本人格である文歌ではなくフミカ【ミカ】のほうであり、イヌから文歌を守ろうとした彼女に一目惚れしていた)。
野島 辰巳(のじま たつみ)
声 - 野島昭生[4]要の父親で刑事。通称「ノジさん」。温かさと厳しさを併せ持っている。
葛西 夏香(かさい なつか)
声 - 千葉紗子[4]本作の準ヒロインの1人。要の中学時代の同級生。文歌とは友達同士であり、要には密かに想いを寄せていた。好きなタイプは頭のいい人。好きな人ができると、その人と同じ本を読むらしい。時代劇マニア。
チアキ/清澄 千章(きよすみ ちあき)
声 - 浅野真澄[4]50年以上前に交通事故で死亡し、死後文配達人となった少女。フミカの同僚だが、配達地域が異なるために地上で出会う機会は少ない。フミカより陽気な性格をしており、配達の仕事はややいい加減。また、貧乳であることにコンプレックスを持っているが、これは死後文配達人の体型が生前最期の時点のものに基き、半永久的に維持されているため。自分と違う特殊な経歴と共に肉体が緩やかな成長を続けているフミカには、興味を示している。配達人としてはフミカの先輩に当たるが、いつも彼女にちょっかいを出しては軽くあしらわれるといった、悪友的な関係である。第9話では、交通事故が恋人の清澄才蔵と同乗した自動車で彼にプロポーズされた直後、わき見運転の車によるものでもあったことが明かされるが、生き残った才蔵は千章への思いから結婚せず、養子を取るだけで老後まで独身を貫いた末、死去したことも明かされる。まもなく、千章が見た才蔵の死後文である清澄家の墓には、彼の妻として千章の名が刻まれていた。
マトマ
声 - 加藤将之[4]チアキのサポートをしている、喋る大きな杖。性別は男性。同様の立場に在るカナカとは正反対に、非常に効率的で理知的なモノの言い方をする。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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