シクロヘキサン
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シクロヘキサン


識別情報
CAS登録番号110-82-7 
PubChem8078
ChemSpider7787 
UNII48K5MKG32S 
KEGGC11249 
ChEMBLCHEMBL15980 
SMILES

C1CCCCC1

InChI

InChI=1S/C6H12/c1-2-4-6-5-3-1/h1-6H2 Key: XDTMQSROBMDMFD-UHFFFAOYSA-N 

InChI=1/C6H12/c1-2-4-6-5-3-1/h1-6H2Key: XDTMQSROBMDMFD-UHFFFAOYAZ

特性
化学式C6H12
モル質量84.161 g/mol
外観無色透明の液体
密度0.779 g/mL, 液体
沸点

80.74 °C, 354 K, 177 °F
への溶解度不溶
屈折率 (nD)1.4262
粘度1.02 cP (17 °C)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo-156 kJ/mol
標準燃焼熱 ΔcHo-3920 kJ/mol
危険性
EU分類引火性 (F)
有害 (Xn)
雰囲気は危険 (N)
目がヒリヒリし、角膜炎になる。
NFPA 704310
RフレーズR11 R38 R65 R67 R50/53
SフレーズS2 S9 S16 S25 S33 S60 S61 S62
引火点-20 °C
関連する物質
関連するシクロアルカンシクロペンタン
シクロヘプタン
関連物質シクロヘキセン
ベンゼン
シクロヘキサノール
シクロヘキサノン
シクロヘキシルヒドロペルオキシド
メチルシクロヘキサン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

シクロヘキサン (cyclohexane) は、分子式 C6H12、分子量 84.16 のシクロアルカンの一種の有機化合物である。ベンゼンの水素付加によって作られる。常温常圧で無色の液体で、揮発性がある。極性溶媒には溶けにくいが、有機溶媒には溶ける。
シクロヘキサン環詳細は「シクロヘキサンの立体配座」を参照

いす形舟形半いす形ねじれ舟形等の立体配座があるが、いす形(画像を参照)が最も安定して存在する。ただし、置換されたシクロヘキサン環の場合、置換基のかさ高さ(立体障害)によっては、他の配座の方が安定になることもある。シクロヘキサン環の安定性。

(1)いす形、(2) 半いす形、(3),(5) ねじれ舟形、(4) ふね形
アキシアル・エクアトリアル

シクロヘキサンあるいはシクロヘキサン型構造を持つ環状化合物のいす型立体配座において、置換基は環平面と平行方向の置換基と垂直方向の置換基とに区別される。前者をエクアトリアル(エカトリアル、equatorial; シクロヘキサン構造式で青線で示す)、後者をアキシアル(axial; シクロヘキサン構造式で赤線で示す)と呼ぶ。

エクアトリアルには「赤道方向の」という意味があり、アキシアルは「極、軸位」を表す。

環を形成する各結合軸で自由回転することで、シクロヘキサンの2つのいす型立体配座はふね型立体配座を経由して互いに入れ替わる(環反転)。この立体配座の入れ替わりにより、アキシアルはエクアトリアルに、エクアトリアルはアキシアルに向きを変える。このとき、置換基同士の距離は、エクアトリアル型に比べてアキシアル型の方が接近している為、かさ高い置換基の場合は立体配座の安定性に影響を与え、置換基がアキシアル型を避けエクアトリアル型をとる立体配座が優位になることが知られている(立体障害)。


性質

可燃性で、麻酔作用を持つので取り扱いには注意が必要。
製法・利用

シクロヘキサンの大部分はベンゼンニッケルあるいはパラジウム触媒を用いて接触水素添加(水素化)することで工業的に生産される。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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