シクロプロパン
[Wikipedia|▼Menu]

シクロプロパン[1]


IUPAC名

Cyclopropane
識別情報
CAS登録番号75-19-4
PubChem6351
ChemSpider6111
UNII99TB643425
日化辞番号J1.444C
KEGGD03627
ChEBI.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul{line-height:inherit;list-style:none none;margin:0;padding-left:0}.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol li,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul li{margin-bottom:0}

CHEBI:30365

ChEMBLCHEMBL1796999
SMILES

C1CC1

InChI

InChI=1S/C3H6/c1-2-3-1/h1-3H2Key: LVZWSLJZHVFIQJ-UHFFFAOYSA-N

InChI=1/C3H6/c1-2-3-1/h1-3H2Key: LVZWSLJZHVFIQJ-UHFFFAOYAL

特性
化学式C3H6
モル質量42.08 g mol?1
外観常温で無色透明の気体
密度1.879 g/L (1 atm, 0 °C)
融点

-128 °C, 145 K, -198 °F
沸点

-33 °C, 240 K, -27 °F
酸解離定数 pKa~46
危険性
主な危険性高い引火性
窒息剤
NFPA 704410
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

シクロプロパン(cyclopropane)は、分子式 C3H6を持つシクロアルカン分子である。3つの炭素原子が互いにつながり環を形成し、それぞれの炭素原子が2つの水素原子と結合することで、D3h分子対称性を持つ。シクロプロパンおよびプロペンは同じ分子式を持つが異なる構造を持つ構造異性体である。

融点 ?127 、沸点 ?33 ℃、CAS登録番号は [75-19-4]。常温で無色の気体で 4?6 気圧に加圧すると液化する。常温で2.7倍の体積のに溶解し、エタノールアセトンに可溶である。

シクロプロパンは吸引すると麻酔作用を示す。現代では、通常条件下でのその極めて高い反応性のために、その他の麻酔薬に取って代わられている。シクロプロパンガスが酸素と混合すると、爆発の危険性が高い。
歴史

シクロプロパンは1881年にアウグスト・フロイントによって発見された。フロイントはまた最初の論文で、この新規物質の正しい構造を提唱した[2]。フロイントは1,3-ジブロモプロパンをナトリウムで処理し、分子内ウルツ反応によって直接シクロプロパンに導いた[3][2]。この反応の収率は、ナトリウムの代わりに亜鉛を使用することで1887年にグスタフソンによって改善された[4]。シクロプロパンはヘンダーソンとルーカスが1929年に麻酔作用を発見するまでは商業的な応用はされなかった[5]。工業的生産は1936年に始まった[6]
麻酔

シクロプロパンは、アメリカの麻酔医ラルフ・ウォーターズによって臨床用途に導入された。ウォーターズは、この高価であった薬剤を節約するために炭酸ガス吸収の閉鎖系呼吸回路を使用した。シクロプロパンは比較的強く、刺激性のない、甘い臭いのする薬剤であり、最小肺胞内濃度は17.5 %[7]、血液/ガス分配係数は0.55である。これは、シクロプロパンと酸素の吸引による麻酔の導入が素早く、不快でないことを意味する。しかしながら、持続的麻酔の結果、患者は血圧の突然の低下を起こすことがあり、不整脈を起こす危険性がある。この反応は「シクロプロパンショック」と呼ばれている[8]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:38 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef