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シェイファー・ハウンド
ジャンル戦争漫画
漫画
原作・原案など吠士隆(原作)
作画かたやままこと
出版社白泉社
掲載誌ヤングアニマル嵐
レーベルジェッツコミックス
ヤングアニマルコミックス
発表号2012年5号 - 2016年6号
巻数全8巻
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画
『シェイファー・ハウンド』は、原作・吠士隆、作画・かたやままことによる日本の漫画。『ヤングアニマル嵐』(白泉社)にて、2012年5号から2016年6号まで[1]連載。副題は「戦車と知られざる女性部隊」。 第二次世界大戦後期のドイツ軍を描き、「女たちが容赦なく殺し合う」漫画である[2]。消耗品であると自称し、死ぬことを恐れない女性部隊が敵を殺し、味方もあっさり死んでゆく[2]。ライターのたまごまご
概要
主人公・ユートの「仲間を死なせたくない」という悩みが読者に深く共感を与えると共に、描かれる戦車の薀蓄の面白さ、アクションシーンは単純に漫画としてのかっこよさもある[3]。
コミックス3巻発売時には、秋葉原の書泉ブックタワーにてサイン会が開催された[4]。
なお、作画を担当するかたやままことの公式サイト上にてセルフパロディー4コマ漫画『党立シェイファー学園』が掲載されていた(2016年現在ではかたやまがpixivにて掲載している)。 この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権を侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください 正式には武装親衛隊第502SS猟兵大隊所属特務救助猟兵小隊。女性の戦場での運用性を試験するための非公開部隊である。
あらすじ
第0話
コミックス3巻に収録。ユートが着任する以前、アンナが存命だった頃の話。補給路となる石橋に多砲塔戦車T-35重戦車で居座るレジスタンスに対し、カヤとアンナは橋の両端からの突撃戦を敢行。レジスタンスの排除には成功するものの、肝心の石橋を破壊してしまい、上官であるスコルツェニーは頭を抱える。
第1話
村を占領し、村人を虐殺、暴行するレジスタンスを排除するために、シェイファー・ハウンドは昼間から正面突撃を仕掛ける。レジスタンスは排除できたが、三号突撃砲(102)は戦車長のアンナを残し大破。アンナも村人の少女に偽装したレジスタンスから爆薬入りのバスケットを手渡され、爆死した。思想的な問題から武装親衛隊で閑職についていたユートは、大学の先輩でもあるスコルツェニーに呼び出される。スコルツェニーは、ユートにシェイファー・ハウンドの小隊長に着任し、「誰も死なせたくない」という考えを実践するように命じた。
対ソ連
コミックス1巻ユート着任後の最初の仕事は、疫病が発生した村にワクチンを届けることだった。正面からの迅速な行動を提案するカヤに対し、ユートは大幅な回り道をしても安全なルートでの進軍を提案する。ユートの読み通り、村はレジスタンスに占領されており、対戦車砲などで正面から来るシェイファー・ハウンドを迎撃する態勢が整えられていた。これを味方の被害無く排除することに成功するが、実はこのレジスタンスは囮であり、周辺偵察に出たマイタはマルト率いるソ連軍に捕えられてしまう。カヤは部隊全体の安全を考慮し未帰還のマイタを放置して撤退を進言するが、ユートはマイタの捜索を命じた。全裸のマイタを装甲車のボンネットに括り付け、盾として攻撃してくるソ連軍に苦戦するも、どうにか撃退に成功し、マイタの救助にも成功する。しかし、ティーゲルが被弾した際の衝撃によって内装で頭部を強打していたミカが戦闘後に命を引き取った。
対アメリカ
コミックス2巻-3巻ノルマンディー上陸作戦に先駆けて、アメリカ軍は空挺部隊をフランスに降下させ、レーダー基地などを破壊する作戦に出た。そうした降下部隊の1つが女性を主体とする「グレイ・オックス」であった。軽装備ながらも神出鬼没にレーダー基地を破壊して回るグレイ・オックスに対する迎撃命令がシェイファー・ハウンドに下る。ユートとマイタは旅行者を装って占領下のフランスの村を偵察中にグレイ・オックス隊と遭遇。グレイ・オックス隊の隊長キャタリナと会話したことで、ユートは自分の信念が揺らぎ始める。グレイ・オックスが大規模戦力ではないこと、少数を活かした機動戦が得意であることを読んだユートは、グレイ・オックスが廃村で防衛陣を敷くように仕向ける。一方のキャタリナもユートらの性格を読んで迎撃陣を整えた。しかし、後方で指揮を執ると思われたユートのティーゲルが廃村に突撃して蹂躙。ティーゲルはカヤが指揮していたのだ。激しい戦闘の末、独り残ったキャタリナは、ユートに白でも黒でもない灰色の正義を語り、佳織と一騎討ちを繰り広げ、ついには斬首される。
対イギリス
コミックス4巻-5巻イギリスでは北アフリカ戦線からSAS特殊部隊「アシッド・アウル」を招聘し、ノルマンディー上陸作戦に先駆ける後方霍乱作戦に就けた。味方の損耗を考慮しないアミラの作戦によって、SASは充分な装備を持ち込むことに成功した。あちこち故障したティーゲルを修理するためアーケ、マリー、ユゥカはドイツ国防軍の飛行場に滞在していた。そこをアミラの部隊が襲撃。アーケ、マリー、ユゥカは飛行場に残されていたIV号戦車で応戦するも履帯を砲撃され擱座。急報を受け駆けつけたユートたちが見たのは、嬲られて絞首刑にされた3人の遺体であった。SASの本質が狩る側であると判断したユートは、3人が命賭けで整備し隠匿していたティーゲルで自ら囮となり、カヤの三号突撃砲を迂回させて背面から挟撃すると共に、歩兵や狙撃兵のティアナらを森の中に伏せておきアシッド・アウルを殲滅した。爆発直前にチャレンジャー巡航戦車から転げ出して爆死から免れたアミラはユートに降伏を申し出る。そこへカヤが割り込んできて、やり取りの末、「殺す価値も無いが、活かしておく価値はもっと無い」とアミラを射殺する。
登場人物
シェイファー・ハウンド
ユート・ツァイス親衛隊上級曹長
22歳。ドイツ軍親衛隊所属。大学の先輩であるスコルツェニー少佐の命により、シェイファー・ハウンドの小隊長として着任する。犠牲を出さない戦いを理想とする。カヤ曰く「不良品」。部隊ではティーゲル戦車の戦車長を務める。
カヤ・クロイツ親衛隊曹長
20歳。三号突撃砲(099)戦車長。シェイファー・ハウンドの小隊長代行だったが、ユートの着任により副小隊長に降格となる。ユートの着任を快く思わず、自身が全てを戦場の駒として作戦を遂行するためか、ユートの理想論にも反感を覚える。得意な作戦は「迅速な正面突破」。部隊の仲間が戦死する度に、池に魚を放っている。貴族の家柄であり、軍人の兄と、親同士が決めた許嫁(詳細は後述)がいる。
マイタ・ガドゥワン親衛隊曹長
19歳。カヤの補佐を務める副小隊長。無線指揮車担当。偵察部隊として、情報分析や偵察を任務とする。
アーケ・ノヴァタ・ナーヴェ親衛隊軍曹
19歳。ティーゲル戦車砲手。おかっぱ頭が特徴のムードメイカー。一人称は「ボク」。マリー、ユゥカとティーゲル戦車の整備中にアシッド・アウルの攻撃によって捕えられ、嬲られた後に絞首刑にされる。
マリー・ノール親衛隊軍曹
20歳。ティーゲル戦車装填手。おっとりとした性格で、合気道を得意とする。アーケ、ユゥカとティーゲル戦車の整備中にアシッド・アウルの攻撃によって捕えられ、嬲られた後に絞首刑にされる。
ミカ・カーナー親衛隊伍長
16歳。ティーゲル戦車操縦手。悪戯好きなメカマニア。ロスカスタニエでの戦闘時に、着弾の衝撃で頭部を損傷、ユートの腕の中でその生涯を終える。
ユゥカ・イヴ親衛隊伍長
ティーゲル戦車操縦手。ミカの補充として部隊にやって来た。褐色が特徴。操縦技能および整備技能は高い。アーケ、マリーとティーゲル戦車の整備中にアシッド・アウルの攻撃によって捕えられ、嬲られた後に絞首刑にされる。