『ザ・ボーイズ』(原題:The Boys)は、スーパーヒーローを題材としたアメリカ合衆国のストリーミングテレビシリーズである。原作はDCコミックスのワイルドストームのインプリントと、ダイナマイト・エンターテインメントにて出版された、ガース・エニス
(英語版)とダリック・ロバートソン(英語版)による同名のコミック。ザ・ボーイズ
The Boys
ジャンルスーパーヒーロー
ブラック・コメディー
原作ザ・ボーイズ
企業によって管理されたヒーローが活躍する世界を舞台とし、あらゆるヒーローを軽蔑するビリー・ブッチャーが率いる超能力を持たない人間たちの集団「ザ・ボーイズ」と、自己中心的で不安定なヒーロー・ホームランダーが率いるヒーローチーム「セブン」の戦いを描く[1]。
シリーズはエリック・クリプキ、エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲンによって創作され、2019年7月26日にAmazonプライム・ビデオよりシーズン1(全8話)が配信された[2]。
シーズン1配信前の2019年7月19日にシーズン2の製作が発表され[3]、2020年9月4日から配信された[4]。シーズン2は同日に3話が配信された後は毎週1話ずつ、全8話が配信された。2020年8月28日からはシーズン2の配信に合わせてアフターショー『Prime Rewind:「ザ・ボーイズ」の裏側』("Prime Rewind:Inside the Boys")が配信された。
2022年6月3日からはシーズン3が前シーズンと同様に配信された[5]。
シーズン4は脚本家組合のストライキにより遅れたが[6][7]、2024年6月13日配信予定である[8]。
2024年5月14日、シーズン5の製作が発表された[9]。 巨大企業"ヴォート・インターナショナル"に雇用された200名超のヒーローたちは各地でのヒーロー活動の他、米政府や他国から恐れられる特殊兵器として、また、様々なエンターテインメントに登場するポップアイコンとして活躍している。その中でも特に人気が高く、実力が認められた7人はスーパーヒーローチーム"セブン"としてヒーロー界の顔を務めている。ヴォート社はヒーローを利用して巨利を得る一方、ヒーローの中には、権力や私欲、名声に取り憑かれ腐敗した者も少なくない。 主人公ヒューイ・キャンベルは給料の良くない小さな電化製品店で働く平凡な青年だったが、ある日恋人のロビンをセブンの一員で高速移動の能力を持つスーパーヒーローのAトレインに衝突されて失う。最愛の恋人を殺されたヒューイは、ヴォート社から謝罪と賠償の提案を受けるが、社員の態度やAトレイン本人の誠意の無さに怒る。 ヴォート社を相手取って裁判を起こそうとするも、満足な資金もないことから断念せざるを得ず、無力感に苛まれる中、ヒューイはFBI捜査官を名乗るビリー・ブッチャーと出会う。ブッチャーはなぜか、ヴォート社が公表しなかったロビンの事件の真相やヒューイが和解に応じなかったことなどを知っていた。 ブッチャーはヒーローの腐敗した実態を語り、彼らに復讐することが"ザ・ボーイズ"の使命だとしてヒューイを勧誘する。疑いながらも、ヴォート社やAトレインの説明がデタラメであることを示す証拠を見せられたヒューイはブッチャーに協力することを決意。ブッチャーとヒューイはさらに武器密売人のフレンチー、ブッチャーの戦友マザーズミルク(MM)、超能力保持者の少女キミコらを仲間にし、徐々にセブンを追い詰めていく。 一方、ヒューイはニューヨークに出てきた少女のアニー・ジャニュアリーと知り合う。しかし、アニーのもう一つの顔はセブンの新メンバーとしてスーパーヒーローになったスターライトである。長年セブンに憧れを抱いていたアニーだったが、セブンのメンバーであるディープにセクハラを受けたばかりか、ヴォート社の露骨な商業主義を目の当たりにしたことでスーパーヒーローに幻滅し始める。 ザ・ボーイズはやがて、ヒーローたちは生まれながらにして超能力を持っていたのではなく、胎児の段階でヴォート社によって強化薬"コンパウンドV"を投与されて作り出されていたことを知り、ヴォート社を証拠と共に告発するも、ヴォート社との契約を優先した政府はこれを黙殺してザ・ボーイズを逮捕する。逮捕を免れたブッチャーはホームランダーに戦いを挑み、ホームランダーを巻き込んで自爆しようとするが阻止され、8年前にホームランダーにレイプされて殺されたと信じていた妻ベッカと、ホームランダーとの間の息子を見せられる。 指名手配されたザ・ボーイズの面々は地下に潜伏。一方、セブンには新メンバーのストームフロントが加わり、人気を得てホームランダーの地位を脅かしていた。ホームランダーは息子ライアンとの父子関係に苦心し、人気の低迷にも悩まされる。やがてホームランダーはストームフロントと関係を持つようになり、その正体が100才を超える元ナチスであることを知る。 アニーはヒューイの依頼を受け、超能力者がコンパウンドVによって人工的に作成されたことをマスコミに漏らすが、ヴォート社はテロリストの脅威を訴えることで危機を乗り切り、人種マイノリティ軽視の批判をかわすため、クイーン・メイヴが同性愛者であることを広報で強調する。 セクハラの件で左遷されたディープはセブンへの復帰が叶わず落ち込み、カルト宗教共同教会[注釈 1]に依存するようになり、心臓の異常によりセブンから外されたAトレインも勧誘する。 ザ・ボーイズはヴォート社が超能力者を密入国させていることを知って踏み込み、キミコの弟を捕らえるが、ストームフロントがキミコの弟を抹殺する。 その後、ザ・ボーイズはストームフロントの正体が1970年代に活躍したヒーロー"リバティー"であることを突き止める。ブッチャーはヴォート社に保護されているベッカと再会して逃亡を持ち掛けるも、ライアンを育てるために拒否される。やがてライアンをホームランダーが連れ去ったため、ベッカはブッチャーに助けを求める。 ザ・ボーイズはヴォート社がコンパウンドVを実験する施設で、元セブンで、なおかつザ・ボーイズのためのスパイでありながら裏切ったランプライターに再会する。ランプライターは再びザ・ボーイズに協力するが、裏切りが露見して監禁されたアニーを救出する際、セブンの彫像から自分が外されたことを知って焼身自殺する。 ニューマン下院議員がヴォート社の不正を追及するために公聴会を開くも、多くの出席者が頭部を破裂させられて妨害される。ザ・ボーイズとヴォート社経営者エドガーは、ホームランダーからその弱みであるライアンを引き離すために協力する。元ナチスの経歴を暴露されたストームフロントがザ・ボーイズを襲い、ライアンに倒されるもベッカが巻き添えで死ぬ。
あらすじ
シーズン1
シーズン2