フランス映画「プレイヤー」とは異なります。
ザ・プレイヤー
The Player
監督ロバート・アルトマン
脚本マイケル・トルキン
『ザ・プレイヤー』(The Player)は、1992年のアメリカ合衆国の風刺コメディ映画。ロバート・アルトマン監督。ハリウッドの映画製作の内幕を、殺人事件を軸に描く群像劇。カンヌ国際映画祭で監督賞や主演男優賞を受賞した。
マイケル・トルキン(英語版)の1988年の小説『The Player』[2]を原作とし、トルキン自ら脚本を担当している。
実在の映画会社名、作品名、俳優の名がセリフに取り入れられ、実在の俳優も本人役で多数出演している。 (※スタッフの「シーン1、テイク10」の声とともに、カメラの前でカチンコが鳴らされる。) ハリウッドにある映画スタジオ。脚本担当重役のグリフィン・ミルは、駆け出しの映画脚本家たちによる脚本の持ち込みに忙殺される日々を送っていた。ある日を境に、ミルのオフィスに脅迫状まがいのハガキやファクシミリなどが届き続けるようになる。 ミルはスタッフの調査により、数か月前に追い返した若手脚本家、デイヴィッド・ケヘインこそが嫌がらせの主だと見当をつけ、スタジオ内の試写室に入り浸っているデイヴィッドに会う。ふたりは酒を飲み交わすが、デイヴィッドは、かねてよりミルが想いを寄せているアイスランド人の画家の女性・ジューンが自分の恋人であることを明かし、ジューンに近づかないよう警告する。このことから、帰り道に喧嘩となり、ミルは誤ってデイヴィッドを殺害してしまう。 翌日以降、ミルは何食わぬ顔で仕事を続けようとするが、デイヴィッドと最後に会った人物がミルであることをスタッフたちがすでに把握していたため、疑いの目を向けられながら過ごすことになる。新任の有能な重役・リーヴィの台頭にも悩まされる。さらに、ミルのもとに「俺はまだ生きている」という新たな脅迫状が届く。 ミルはデイヴィッドの葬儀を遠巻きにながめる。葬儀委員長をつとめたデイヴィッドの親友、フィルは「いつか脚本を100万ドルで売り、君の恨みを晴らしてやる」とスピーチする。ミルは葬儀を終えたジューンと再会する。ミルがジューンにデイヴィッドの人となりをたずねると、ジューンは「彼はハッピーエンドを嫌っていた。もし映画で罪を描くなら、登場人物は苦しまなければいけないわ」と答える。 ある夜ミルは、「ジョー・ギリス」(『サンセット大通り』の登場人物で、殺される脚本家の名)を名乗る男にバーに呼び出されるが、無名の若手脚本家・オークリーの売り込みにつかまり、会う機会を逃す。その帰り道の車の中にガラガラヘビを仕掛けられるが、なんとか撃退し、九死に一生を得る。 やがてミルはリーヴィを追い落とすため、オークリーによる、決してよいとはいえない脚本を、ヒット確実の企画だとしてリーヴィに押し付ける。また、恋人である秘書のボニーをないがしろにし、ジューンと恋仲になっていく。ジューンとのデートでの会話で、ミルは映画に不可欠な条件として「サスペンス、笑い、暴力、希望、愛情、裸、セックス、ハッピーエンド」を挙げる。ジューンが「リアリティは必要ないの?」と問うと、ミルは「君は本当にアイスランド出身?」と問い返す。 ミルは警察の事情聴取に応じるが、ミルとジューンの仲をからかうような刑事の尋問に、ミルは我を失い怒り狂う。やがて目撃者が現れ、ミルは面通しに臨むが、目撃者が別の人物を犯人だと断言したため、あっけなく釈放される。 1年後。かつてのオークリーによる脚本はジュリア・ロバーツとブルース・ウィリス主演で撮影・編集が行われ、当初の構想から結末を変更したために、これまでのヒット映画によく似たありきたりの仕上がりとなる。
ストーリー