ザ・ナム
[Wikipedia|▼Menu]

ザ・ナム
The 'Nam

出版情報
出版社マーベル・コミックス
掲載間隔月刊
形態オンゴーイング・シリーズ
ジャンル戦争
掲載期間1986年12月?1993年9月
話数84
製作者
製作者ダグ・マーレイ
コレクテッド・エディション
Volume 1.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 0-87135-284-2
Volume 2ISBN 0871353520
Volume 3ISBN 0871355434

『ザ・ナム』(The 'Nam)とは、ベトナム戦争を従軍兵士の観点から描いたアメリカの戦記コミックマーベル・コミックスによって1986年から7年にわたってコミックブックシリーズとして刊行された。発刊時の原作はダグ・マーレイ(英語版)、作画家はマイケル・ゴールデン(英語版)、編集者はラリー・ハマ(英語版)である。アメリカがベトナムで軍事介入を行った1965年から1973年の間に起きた実際の出来事を、およそ同じ時間の進み方で描くシリーズとして構想された。1991年に並木書房から日本語版『コミック・ザ・ナム―米歩兵部隊の最前線物語』全2冊が刊行された。
あらすじ

物語は架空の兵士エドワード・マークス上等兵の視点から構成されている(他のキャラクターが取り上げられることもある)。第1号でベトナムに配備されたマークスは到着早々に索敵殲滅作戦に参加し、戦地に馴染んでいく。月刊コミックブックの各号で作中時間も1カ月ずつ進み、刊行時から約20年前の出来事が次々に描かれていく[1]

扱われる内容には1968年のテト攻勢のような有名な出来事もあれば、兵士間の人間関係や、ベトナム地元民もしくは米国にいる友人や家族などとの交流のような個人的事件もある。一部のストーリーは人間味のない士官とのやり取りや戦闘描写のようにどの時代の戦記漫画にも見られるものだが、休暇中の兵士が反戦市民からの敵意を個人的に負うなどベトナム戦争に特有の展開もある。
出版の経緯
発刊まで

1984年、ベトナム従軍経験のあるマーベル・コミックス編集者ラリー・ハマは、同じく元兵士のダグ・マーレイに対してモノクロのアンソロジー誌『サヴェッジ・テールズ(英語版)』(第2シリーズ)にベトナム戦争物を書くよう持ち掛けた[2]。作画にはマイケル・ゴールデンが選ばれた。マーレイによってリアリズム重視のスライス・オブ・ライフ連作として書かれた The 5th of the 1st は読者から高い人気を得た[3]。1986年、マーベル編集長ジム・シューター(英語版)がモックアップの表紙を持ってハマを訪れた。ハマによるとそれは「『G.I.ジョー』の表紙をカラーコピーしたものだった。顔に迷彩ペイントを施した歩兵がジャングルの密な葉を透かして何かを見つめていた。絵の上には THE 'NAM というロゴが貼り付けてあった」[4] シューターは表紙にぴったりくるシリーズを作り出すよう命じた[5][6]

ハマは一般兵士のリアルな体験を描くシリーズを作ろうと考え、マーレイに企画書の作成を依頼した。マーベル作品としては異色の路線であり、経営陣から承認を得るため第1号の制作が完了するまで詳細は秘密にされていたという[7]。ハマとマーレイは戦争の政治的な側面を無視して平凡な一兵士の観点に焦点を合わせようとした[8]。マーレイは本作についてこう述べている。「普通の兵士があの戦争をどのように見ていたかをそのまま正確に写し取ったものだ。あれは通常の経験の埒外だった。我々が知っている「世界」はどこか別の場所にあった」[8] 帰国の日を待ち望む兵士たちの感覚を伝えるため、1号ごとにリアルタイムで1か月の時間が進むように決められた。「誇張なしに全員がカレンダーを持っていて、アメリカに戻るまで何日あるか数えていた。コミックブックでそれを少しでも表現する方法がどうしても欲しかった」[6]

作中で第23歩兵連隊(英語版)が行う戦闘は事実に基づいている[8]。描かれた内容すべてではないが、実際に起こった歴史的事件については正しい[9]。登場人物が使う軍隊用語もリアルなものであり、各号の巻末には用語解説がつけられた[8]。マーレイは多くの読者を獲得するため、コミックス・コードの承認を受けようと考えた。「ストーリーが部分的にでも子供に伝わるようにしたかった。そしてできれば年長の読者にも中身について話し合って欲しかった」とマーレイは述べている[6]。しかしコードの規定によって薬物使用のような題材は扱えず、ののしり語も使えなくなった。

その当時、ゴールデンはDCコミックスの「バットマン」を手掛けようとしていたが、スーパーヒーロー作品を描くのに飽き、新しいことに取り組みたいと考えていた。ハマから企画を示されたゴールデンは「その世代の一人として、やってみたいと思った」という[10]。マーレイは本作のようなシリーズにゴーサインが出たことに驚きながらも、編集長のシューターが「様々なジャンルで様々な実験をやりたがっていた」と証言している[6]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:21 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef