ザ・シューター/極大射程
Shooter
監督アントワーン・フークア
脚本ジョナサン・レムキン
『ザ・シューター/極大射程』(ザ・シューター/きょくだいしゃてい、Shooter)は、2007年のアメリカ合衆国のアクション映画。監督はアントワーン・フークア、出演はマーク・ウォールバーグ、マイケル・ペーニャ、ダニー・グローヴァーなど。政府組織によって大統領暗殺未遂犯に仕立てられた元アメリカ海兵隊の一流スナイパーが、真相を暴くアクション・スリラー映画。原作はスティーヴン・ハンターのボブ・リー・スワガー三部作の一作目、『Point of Impact』(邦題『極大射程』)。PG-12指定。 アメリカ海兵隊武装偵察部隊(フォース・リーコン)所属の前哨狙撃兵であるボブ・リー・スワガー一等軍曹は、友人で観測手を務めるドニー・フェン上等兵と共にアフリカのエリトリア領内での秘密潜入作戦に従事していた。ところが、上官から聞かされていたよりも敵兵が多く、反撃を受けドニーは死亡し、スワガーも命からがら脱出に成功する。この件で政府や軍に不審を抱いたスワガーは除隊し、3年間、山奥で隠遁生活を送っていた。 そんなスワガーに元軍人で、今も政府や上院議員と強いパイプを持つジョンソン大佐が訪ねてくる。彼曰く、遠距離狙撃による大統領の暗殺計画が発覚し、そこで狙撃地点を前もって割り出すためにスワガーの手を借りたいというものであった。愛国心を焚き付けられ、渋々引き受けたスワガーは、様々な情報からフィラデルフィアで行われるエチオピアの大司教を招いた大統領演説が最も狙撃に適していると指摘する。 演説の当日。現場にジョンソン大佐らと共に張り込んだスワガーであったが、捜査官らは動かず狙撃は実行され、大統領の隣にいた大司教が死亡する。さらにその直後にスワガーは背後から警官に撃たれてしまい、辛うじて脱出に成功する。実はジョンソン大佐らは、はじめからスワガーを大統領暗殺犯に仕立て上げようとしていたのであった。 重傷を負いながらも、エリート海兵隊として積んだ経験や知識から厳重な警察やFBIの捜査網を突破し、スワガーはドニーの恋人だったサラを頼る。サラの協力を取り付けたスワガーは、現場で出くわしたFBIの新人捜査官ニック・メンフィスに連絡を取ろうとする。実は、メンフィスは独自捜査でスワガーが狙撃犯でないと確信しつつあったが、新人であることと変わり者扱いゆえに捜査チームから疎まれ、まともに相手にされていなかった。そのため、ジョンソン大佐らに目を付けられ、自殺に見せかけて殺されかけるも、スワガーに助け出される。陰謀の強大さにメンフィスは、スワガーと行動を共にすることを選択する。 その後、黒幕が大物上院議員のミーチャムであることや、死亡したと思われていた凄腕の狙撃手セルビアックが陰謀に関わっていることを知り、スワガーはメンフィスを観測手として訓練した後、セルビアックの家を襲撃する。制圧されたセルビアックはスワガーに、陰謀の原因はミーチャムが進めるアフリカでの油田開発にあること、その際に数々の村で虐殺を繰り返したこと、それを告発しようとしていた大司教が初めから狙いだったことを明かした上で、更に3年前にドニーを失った潜入作戦すらも、その石油利権が発端であったと話す。そしてセルビアックは自分も利用されているに過ぎないと自殺してしまう。
ストーリー