「ラフチジン」とは異なります。
ラニチジン
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
N-(2-[(5-(dimethylaminomethyl)furan-2-yl)methylthio]ethyl)-N-methyl-2-nitroethene-1,1-diamine
臨床データ
ライセンスUS FDA:リンク
ラニチジン(英: Ranitidine、開発コードAH19065)は、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)の一つ。壁細胞のH2受容体を遮断することにより胃酸分泌を抑制するため、胃酸分泌抑制薬として使用される[1]。商品名ザンタック(Zantac)。消化性潰瘍、胃食道逆流症、Zollinger?Ellison症候群(英語版)の治療に使用される[1] 他、蕁麻疹の治療で有効であるとの報告がある[2]。経口薬のほか、海外では筋肉内注射や点滴静脈注射でも用いられる[1]。
多く見られる副作用は、頭痛、注射部疼痛(注射時)である。重篤な副作用として、肝障害、徐脈、肺炎、胃癌症状隠蔽があり得る[1]。胃酸が減少するため、Clostridium difficile 大腸炎のリスクが増加する[3]。妊婦に使用した場合の危険性は比較的少ないとされる。
ラニチジンは1976年に発見された[4][5]。WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている[6]。ジェネリック医薬品が利用可能である[1]。米国では2019年に53番目に多く処方された薬であり、1,300 万を超える処方があった[7][8]。
2019年9月、発がん性が疑われるN-ニトロソジメチルアミンが多くのメーカーのラニチジン製品で発見され、リコールとなった[9][10][11][12]。そのため2020年4月には米国市場から撤退、欧州連合と豪州では販売停止となっている[13][14][15][16][17]。
効能・効果