ザミア科
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ザミア科
1. 雌花をつけたトゲオニソテツ[1](Encephalartos ferox)
分類

:植物界 Plantae
階級なし:裸子植物 gymnosperms
:ソテツ綱 Cycadopsida
:ソテツ目 Cycadales
:ザミア科 Zamiaceae

学名
Zamiaceae Horan. (1834)[2]
タイプ属
ザミア属 Zamia L. (1763)[3]
シノニム


ボウェニア科 Boweniaceae D.W. Stev. (1981)[3]

Dioaceae Doweld (2001)[3]

Encephalartaceae Schimp. & Schenk (1880)[3]

Microcycadaceae Tarbaeva (1991)[3]

スタンゲリア科 Stangeriaceae Schimp. & Schenk (1880)[3]

和名
ザミア科、フロリダソテツ科[4]
英名
sago-palm family[5][注 1]

本文参照

ザミア科(ザミアか、学名: Zamiaceae)は、ソテツ綱ソテツ目に属する裸子植物の1つであり、9属250種ほどが知られる。常緑樹であり、幹は地下生のものから高木になるものまである。葉はふつう茎頂に密生し、羽状複葉(図1)、これを構成する小葉は二又分枝する多数の葉脈をもつ。雌雄異株であり、"雄花"(小胞子嚢穂)または"雌花"(大胞子嚢穂)を形成する(図1)。北米南部から南米アフリカオーストラリア熱帯から亜熱帯域に散在的に分布している。古くはスタンゲリア科などが分けられることが多かったが、2023年現在ではソテツ属以外のソテツ類はすべてザミア科にまとめられている。
特徴

常緑樹で幹は太く円柱状、短く地下生のものから高さ18メートル (m) に達するものまであり(下図2a, b)、まれに不規則に分枝する[2][9][5][10][11][12]。幹は皮層や髄が発達しており、柔らかい多髄質である[5]。幹には葉柄の基部がうろこ状に残る場合とこれがない場合がある[10]。地表付近に特殊化した根(サンゴ状根)を形成し、その中に窒素固定(窒素分子を植物が利用可能なアンモニアに変換する)を行うシアノバクテリア(藍藻)が共生している[5][13]。また、サイカシンやマクロザミン(macrozamin)などの有毒な配糖体神経毒となる非リボソームペプチドであるBMAAなどの毒を全体に含み[14][15]、これらの毒の生成には共生シアノバクテリアが関わっていると考えられている[16]。.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}2a. ナガゲヤブソテツ[1](Encephalartos villosus)の幹は短く半地下性。2b. Lepidozamia hopei の幹は直立する。2c. Dioon spinulosum の幹の表面

ヤシのように、多数のが茎頂にらせん状に密生しているものが多いが(上図2a, b)、地中性の茎から1年に1枚の葉のみを展開するものもいる[2][5][10][11]。葉は大きく、革質、ふつう1回羽状複葉であるが(下図3a, b)、ボウェニア属(Bowenia)は2回羽状複葉をもつ(下図3c)[2][5][17]。葉を構成する小葉は葉軸に互生または対生、全縁または鋸歯がある[2][5][10][11](下図3)。ふつう中央脈がなく二又分枝する多数の葉脈が小葉の長軸に平行に伸びているが(下図3d)、スタンゲリア属(Stangeria)では明瞭な中央脈があり、そこから二又分枝する側脈が羽状に伸びている[5][18][11](下図3e)。ふつう、気孔は長軸方向に配列している[18]。葉柄や葉軸にはときにトゲがある[11]。葉の芽内形態はまっすぐまたは渦巻き型、ソテツ科とは異なり小葉は巻いていない[18][10](下図3f)。3a. Encephalartos hildebrandtii の葉は羽状複葉3b. Zamia pumila の葉は羽状複葉3c. Bowenia spectabilis の葉は2回羽状複葉(全体で1枚の葉)3d. ヒロハザミア[19](Zamia furfuracea)の小葉には二又分枝する葉脈が多数並列する。3e. オオバシダソテツ[19](Stangeria eriopus)の小葉は明瞭な中央脈をもつ。3f. ヒロハザミアの幼葉では小葉は巻いていない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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