サンヨーテレビ劇場(サンヨーテレビげきじょう)は、1958年1月7日 - 1961年7月28日にラジオ東京テレビ(KRT)→TBS系列で放送されたテレビドラマ枠である。三洋電機の一社提供だった。 現代作家のユニークな作品をドラマ化してゆく方針で放送開始。基本的に単発形式のドラマを放送し、連続であっても2 - 4週程度であった。放送開始当初は、VTRがまだ用いられていないため生放送であった(当時のドラマは生放送が主流)。 原則的に制作は、KRT→TBSであった。ただし例外として、後にJNN基幹局となる北海道放送、大阪テレビ放送→朝日放送(当時TBS系列)、中部日本放送、RKB毎日放送が制作するドラマもこの枠で放送された。特に10月 - 11月の芸術祭参加作品ではそれが顕著であった。 基本的には、小説や戯曲を原作にとったドラマが放送されたが、オリジナル作品も放送されるようになる。1958年10月31日に放送された『私は貝になりたい』は、この放送枠の代表的作品であるとともに、テレビドラマ史全体における名作とされた。また、この作品は2インチVTRに記録されており、TBSのアーカイブスに現存する最古の映像資料でもある。さらに、翌1959年11月20日放送の『いろはにほへと』とあわせて、この放送枠の作品が2年連続で芸術祭文部大臣賞(現在の大賞)を受賞するという快挙を遂げている。 いずれも日本標準時(JST)。 例外として、芸術祭参加作品を中心に、時間枠を拡大して放送したドラマもあった。 特記がない作品は、KRTおよびTBS制作である。
概要
放送時間
1958年1月7日 - 8月26日:火曜日20時30分 - 21時00分
1958年9月5日 - 1959年3月27日:金曜日22時00分 - 22時30分
1959年4月3日 - 1961年7月28日:金曜日22時00分 - 22時45分
作品リスト
1958年
華燭(1月7日・14日 / 2回 / 原作:中山義秀)
あべこべ夫婦(1月21日 / 原作:獅子文六『夫婦百景』より)
失格女房とその良人(1月28日 / 原作:獅子文六『夫婦百景』より)
学生夫婦(2月4日 / 原作:獅子文六『夫婦百景』より)
中間夫婦(2月11日 / 原作:獅子文六『夫婦百景』より)
晩い結婚(2月18日 / 原作:里見ク)
二枚の招待状(2月25日 / 原作:井上靖)
ボロ家の春秋(3月4日・11日 / 2回 / 原作:梅崎春生)
二等寝台車(3月18日 / 原作:中野実)
吹雪
裸の王様(4月1日・8日 / 2回 / 原作:開高健、脚本:鈴木政男
清貧の書(4月22日 / 原作:林芙美子)
白い橋(4月29日 / 原作:ドストエフスキー『白夜』、脚本:飯島正)
下宿の娘たち(5月6日・13日 / 2回 / 原作:畔柳二美、脚本:若尾徳平)
白い病葉(5月20日 / 原作:飯田謙助