サンゲリア
ZOMBIE
監督ルチオ・フルチ
脚本エリザ・ブリガンティ
製作ウーゴ・トゥッチ
出演者ティサ・ファロー
『サンゲリア』(原題:ZOMBIE[1] )は、ルチオ・フルチ監督のゾンビ物のホラー映画[2]。1979年イタリア・アメリカ合作映画、日本劇場公開は1980年5月24日。 ジョージ・A・ロメロ監督作『ゾンビ』の世界的ヒットを受けて製作されたゾンビ映画の一つ。登場するゾンビの見かけは『ゾンビ』や『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のように顔色や目つきが悪いだけでなく、特殊メイクでリアルに醜く腐乱させたことで注目され、フルチ監督と特殊メイクを担当したデ・ロッシの名を高めた。フルチはこの後、『地獄の門』『ビヨンド』と立て続けにゾンビ映画を製作した。邦題は流血を意味するイタリア語Sangueをもとに、配給の東宝東和が同社の大ヒット作『サスペリア』風に語尾変化させて作った造語で、一般には意味不明ながらも語感の不気味さでヒットに貢献。日本公開時は作中の歩く腐乱死体を字幕で”サング”と呼称した。翌年公開のアメリカ映画『Dead & Buried』はこれにあやかって『ゾンゲリア』と邦題がつけられた(配給は日本ヘラルド)。当時、?ゲリアという題が流行したような記述が行われることがあるが、実際は劇場公開ではこの2本だけである。共に2019年現在のブルーレイに至るまでビデオソフトが発売され続ける人気作である。1988年制作の『Zombi 3』は『サンゲリア2』との邦題がつけられたが[3]、テロリストに強奪された生物兵器からゾンビが増殖するストーリーで、続編ではない。 水中でサメと格闘するゾンビ、腐乱して時には蛆やミミズがたかる汚らしいゾンビ、眼球串刺し、血管引きずり出しといった数々のグロテスクなシーンが多い[2]。 作中ではメナード医師により、様々な医学的な検査をしても島民がゾンビ化する原因は不明、と語られる。ただし頭を銃撃されたゾンビは活動を停止し、島がゾンビで溢れかえる前、メナード医師は死んだ患者の頭を撃ってゾンビ化を防いでいた。舞台となるマトゥール島内では、どこからかブードゥー教徒が叩く楽器の音が聞こえてくるが、それがゾンビを鎮めようとする祈りか、生み出している呪術かも明らかにされない。ゾンビに噛まれた直後にゾンビ化して生者を襲う者がいる一方で、数百年前に死んだコンキスタドール(スペイン兵)までが地中から甦る。 ある日、ニューヨーク湾内で奇妙な事件が発生した。漂流中のクルーザー内に踏み込んだ警備船の警官2名が、全身腐乱した男に襲われたのである。男に噛まれた警官1人が犠牲となり、男は全身に銃弾を打ち込まれて海中に姿を消した。 クルーザーの持ち主の娘であるアン・ボールズ(ティサ・ファロー)と新聞記者ピーター・ウェスト(イアン・マカロック)は、アメリカ人夫婦ブライアンとスーザンのクルーザーに同乗し、アンの父親がいるはずのカリブ海に浮かぶマトゥール島へ向かう。 だがそこは、死んだ者が蘇って生者を貪り喰い、噛まれた被害者もゾンビになる恐るべき魔境と化していた。島の診療所で研究を続けるメナード医師の妻ポーラとスーザンはゾンビに喰い殺され、何とかメナード医師の診療所に戻ったピーター達も次々と蘇るゾンビに追い詰められてゆく。 メナード医師、使用人ルーカス、看護婦ミッセイが次々にゾンビに襲われる中、銃と即製の火炎瓶を使いピーターとアン、ブライアンは辛うじて島を脱出するが、船倉ではゾンビ化したスーザンに噛まれたブライアンが蘇り、ニューヨークでも腐乱した男に殺された警官からゾンビの増殖が始まっていた。
概要
ストーリー
キャスト
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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