サンガネーブ海洋国立公園とドンゴナーブ湾=ムカッワー島海洋国立公園
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サンガネーブ海洋国立公園とドンゴナーブ湾=ムカッワー島海洋国立公園
スーダン

サンガネーブのソフトコーラル
英名Sanganeb Marine National Park and Dungonab Bay ? Mukkawar Island Marine National Park
仏名Parc national marin de Sanganeb et Parc national marin de la baie de Dungonab ? ile de Mukkawar
面積199,523.908 ha
(緩衝地域 401,135.66 ha)
登録区分自然遺産
登録基準(7), (9), (10)
登録年2016年 (第40回世界遺産委員会
公式サイト世界遺産センター(英語)
地図
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使用方法表示

サンガネーブ海洋国立公園とドンゴナーブ湾=ムカッワー島海洋国立公園(サンガネーブかいようこくりつこうえんとドンゴナーブわん=ムカッワーとうかいようこくりつこうえん)は、スーダン紅海沿岸及び海域に設定された2つの海洋保護区(英語版)を対象とするUNESCO世界遺産リスト登録物件である。紅海唯一の環礁や紅海最大級のを擁する自然美生態系などが評価されたもので、スーダンの世界遺産としては初の自然遺産となった。
登録経緯SMNPDMNP 構成資産の詳細な所在地(SMNPはサンガネーブ海洋国立公園、DMNPはドンゴナーブ湾=ムカッワー島海洋国立公園)

この物件全体は21世紀になって初めて推薦・審議されたが、サンガネーブ海洋国立公園の一部であるサンガネーブ環礁は、1983年の第7回世界遺産委員会で審議されたことがあった。そのときにはまだ海洋保護区は設定されておらず、世界遺産委員会の諮問機関である国際自然保護連合 (IUCN) は、その価値を認めつつも法的保護状況の不備を指摘していた[1]。そして、世界遺産委員会も、範囲を拡張して海洋保護区と整備することなどを求め、「登録延期」を決議した[1]

求められていたサンガネーブ海洋国立公園は1990年に誕生し、スーダン初の海洋保護区となった[2]。また、ドンゴナーブ湾と近隣海域は2004年にスーダン第二の海洋保護区となり、2009年にはサンガネーブ環礁、ドンゴナーブ湾、ムカッワー島を含む約28万 haラムサール条約登録地にもなっている(名称は Dongonab Bay-Marsa Waiai)[3][4][5]。そして、スーダン政府はサンガネーブ環礁とドンゴナーブ湾をまとめて推薦するための準備として、2010年6月22日に世界遺産基金から29,500USDの拠出を受けた[6]

それらを踏まえた最初の推薦書は2012年9月25日に提出されたが、書類に不備があり、2014年の第38回世界遺産委員会の審議対象からは外れた[7]。なお、この時点での名称は「サンガネーブとドンゴナブ=ムカッワー島の海洋国立公園群」(Sanganeb and Dungonab Bay?Mukkawar Island Marine National Parks) で、正式な登録名とは微妙に異なっていた[7]

改めて完備した推薦書は2014年1月28日に提出された[8]。それに対してIUCNは、現地調査の結果も踏まえ、自然美、生態系、生物多様性の点での顕著な普遍的価値を認めうる余地があるとしたものの、範囲の拡大も含めた再考が必要であるとして「登録延期」を勧告した[9]。2015年の第39回世界遺産委員会では、IUCNの勧告よりも一段上がって「情報照会」決議となったが、範囲の再考などの勧告は維持された[10]

スーダン当局は翌年2月2日に再推薦書を提出し、その年の第40回世界遺産委員会でも審議された。それに先立つIUCNの勧告は「情報照会」で、以前の勧告よりも上がったものの、価値の証明に十分な範囲の再考がなされていないとする判断が維持されていた[11]

しかし、第40回世界遺産委員会では、逆転での登録が認められた。なお、この年の審議では文化遺産でも自然遺産でも逆転登録が多く[12]、その一因として、保全よりも新規登録を重視する新任委員国が多かった可能性も指摘されている[13]。ともあれ、正式登録を果たしたこの物件は、スーダンでは3件目にして初の自然遺産となった。なお、UNESCOの世界遺産リストで「アラブ諸国」に分類される19か国では、イシュケル国立公園チュニジアの世界遺産、1980年)、バン・ダルガン国立公園モーリタニアの世界遺産、1989年)、ワディ・アル・ヒタンエジプトの世界遺産、2005年)、ソコトラ諸島イエメンの世界遺産、2008年)についで5件目[14]、紅海の海洋保護区で世界遺産になったのは本件が初である[15]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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