囲碁用語のサルスベリについては「サルスベリ (囲碁)」をご覧ください。
「百日紅」はこの項目へ転送されています。杉浦日向子による漫画作品については「百日紅 (漫画)」をご覧ください。
サルスベリ
Lagerstroemia indica
分類(APG III)
サルスベリ(百日紅[2][注 1]・猿滑[3]、学名: Lagerstroemia indica)は、ミソハギ科サルスベリ属の落葉小高木。別名は、ヒャクジツコウ[1]。すべすべした幹肌が特徴で、夏から秋の長期にわたって紅色の花が咲く。 和名サルスベリの語源は、木登りが上手なサルでも、滑り落ちるほど樹皮が滑らかという例えから名付けられている[4][5]。花が咲く期間が長いことから、ヒャクジツコウ(百日紅)の別名もあり[4]、漢名もまた百日紅である[5]。 英語名 Crape myrtle は、ギンバイカ(myrtle)の花に似て、花弁がちりめん(crape)のように縮れていることから。 中国では、唐代長安の紫微(宮廷)に多く植えられたため、紫薇と呼ばれるが、比較的長い間紅色の花が咲いていることから、百日紅ともいう。江蘇省徐州市、湖北省襄陽市、四川省自貢市、台湾基隆市などで市花
名称
ミャンマーのビルマ語ではパンイー(?????? ビルマ語発音: [p??????])と呼び、文字通りには〈やわな花〉を表す[6]。なお、ミャンマーにも〈猿が滑る木〉という意味合いの名を持つミャウッチョー(ビルマ語: ??????????; ビルマ語発音: [mja?? t?????])という木が存在するが、これはヤナギ科(旧イイギリ科)のビルマラーンスウッド(英: Burma lancewood; 学名: Homalium tomentosum)やミソハギ科ではあるがサルスベリとは別属の Woodfordia fruticosa(シノニム: Lythrum fruticosum)のことを指す[6]。 中国南部原産[4][5]。世界の熱帯各地に分布する[5]。日本へは江戸時代以前に渡来したと言われている[4]。日本では植栽樹として、庭や公園、寺社などで見られる[3]。 広葉樹の小高木[4]。熱帯地域ではない日本などでは落葉樹である[5]。樹皮は見るからに滑らかな表面をもち、全体に淡褐色で、所々がはげ落ちて白く、濃淡が混じった斑模様になる[4][2]。特に幹の肥大成長に伴って、特に夏に古い樹皮のコルク層 葉は通常2対互生(コクサギ型葉序)、対生になることもある。葉身は倒卵状楕円形[4]、葉先はくぼむことが多い[3]。春の芽吹きの時期はやや遅く、新葉は樹皮の色に似て赤味を帯びる[2]。秋に紅葉し、濃い赤色から橙色を中心に、条件がよいと鮮やかに色づく[3]。 花期は7 - 10月[5]。花は紅色または白色[注 2]で[4]、円錐花序になり、がくは筒状で6裂、花弁は6枚で縮れている。花は開花したその日で萎んでしまう一日花であるが、蕾が次々と開花するため、百日紅の別名どおり100日近く咲き続ける[5]。 果期は8 - 11月[5]。果実は円い刮ハで、先が6つに割れて、翼がある種子を飛ばす[2]。果実は種子を飛ばしたあとも遅くまで枝に残っている[2]。 冬芽は小さな卵形で先端は尖り、枝の先端に仮頂芽がつき、側芽は対生するか、ときにずれてコクサギ型互生となる[2]。仮頂芽と側芽はほぼ同じ大きさで、芽鱗2 - 4枚に覆われている[2]。冬芽わきにある葉痕には、弧状の維管束痕が1個ある[2]。 花が美しく、耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好まれて庭や公園、街路樹などに植えられる[5]。種子から栽培する「あすか」という一才物の矮性種もある。材は硬くて重い特性から、線路の枕木など土木用途で使用される[4]。 サルスベリの花言葉は、「雄弁」[5]「活動」[5]「世話好き」[5]「愛嬌」[要出典]などとされる。
分布・生育地
形態・生態
幹
葉
花
白花(シロバナサルスベリ)
果実
Lagerstroemia indica - Museum specimen
人間との関わり
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「ヒャクジツコウ」とも呼ぶ
^ シロバナサルスベリ(Lagerstroemia indica L. 'Alba')という園芸品種[7]。
出典^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ ⇒Lagerstroemia indica L. サルスベリ(標準)”. ⇒BG Plants 和名?学名インデックス(YList). 2024年1月2日閲覧。
^ a b c d e f g h i j 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 125.
^ a b c d 林将之 2008, p. 65.
^ a b c d e f g h i 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 90.
^ a b c d e f g h i j k l m 田中潔 2011, p. 133.
^ a b Judson, A.; Stevenson, Robert C.; Eveleth, F. H. (1921). “??; ??????; ??????????, ?????????”