サリー・マン(Sally Mann, 1951年 - )は、アメリカの女流写真家。バージニア州レキシントン出身。ホリンズ大学卒業。 レキシントンの人里はなれた地方に夫と3人の子供ジェシー、エメット、バージニアと住み、自らの子供たちや米国南部の自然を大判カメラを使って撮影することで知られる。1990年代に米国で最も人気のあった写真家のひとり。 12歳の少女たちをテーマにした1988年の作品『12歳』(At Twelve: Portraits of Young Women)が高い評価を受けて注目される。1992年発表の『イミディエット・ファミリー』(Immediate Family)によって彼女の名声は一気に高まった。ここではサリー・マンの3人の子供達が裸体で自然を駆け回り、血を流し、ときには気取ったモデルとなっている。子供が見せる一瞬の大人の表情、彼らの純真さとけだるさを見事に捉えたモノクロームの写真による透明感のある表現は、バージニアの自然を背景に印象的な作品となり、大きな賞賛を受けた。 同時にこれらの作品は、宗教保守派より児童ポルノであり児童虐待だとの激しい非難を浴び、論争を呼んだ。この作品の製作をテーマとして、児童ポルノ論争にも触れたドキュメンタリー映画に『血の絆:サリー・マンの生活と製作』があり、1993年アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にノミネートされている。 最近作は子供よりも、より技巧的な作品や自然をテーマにした作品が多い。 なお東京国立近代美術館は『イミディエット・ファミリー』より署名入りプリント数点(「傷ついた子供」「エメット、ジェシー、ヴァージニア」ほか)を所蔵し展示会で見ることが出来る。
人物
作品
写真集
Sweet Silent Thought.(1987)
At Twelve: Portraits of Young Women.(1988).Aperture.ISBN 089381296X
Immediate Family.(1992). Aperture. ISBN 0893815233
Still Time.(1994) Aperture. ISBN 0893815934
What Remains.(2003) Bulfinch. ISBN 0821228439
Deep South.(2005) Bulfinch. ISBN 0821228765
映画
『血の絆』(1992) (Blood Ties:The Life and Work of Sally Mann). スティーヴン・カンター/ピーター・スパイラー監督. 1993年アカデミー賞/短編ドキュメンタリー部門ノミネート作品.
関連項目
イリナ・イオネスコ
ジョック・スタージェス
ロン・オリヴァー
デイヴィッド・ハミルトン
全般
⇒FAST
ISNI
VIAF
WorldCat
国立図書館
ノルウェー
フランス
BnF data
ドイツ
⇒イスラエル
アメリカ
スウェーデン
ラトビア
日本
チェコ
オーストラリア
⇒オランダ
ポーランド
学術データベース
CiNii Books
CiNii Research
芸術家
ニューヨーク近代美術館
写真家識別目録
オランダ美術史研究所データベース
ULAN
人物
ドイッチェ・ビオグラフィー
Trove(オーストラリア)
1
その他
SNAC
IdRef