サリーコリー語
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サリコル語

tujik ziv
話される国
中華人民共和国
地域新疆ウイグル自治区
話者数1万6000人(2000年)[1]
言語系統インド・ヨーロッパ語族

インド・イラン語派

イラン語群

東イラン語群

南東イラン語群

パミール諸語

サリコル語






表記体系無文字言語
公的地位
公用語 タシュクルガン・タジク自治県
統制機関統制なし
言語コード
ISO 639-3srh
消滅危険度評価
Definitely endangered (Moseley 2010)
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新疆ウイグル自治区の地図。水色がサリコル語が話されている領域

サリコル語(サリコルご)はインド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派イラン語群東イラン語群南東イラン語群パミール諸語に属する言語である。タシュクルガン語、サリコリとも呼ぶ。中華人民共和国新疆ウイグル自治区タジク族により話されている。

中華人民共和国政府はこの言語をタジク語(塔吉克語)と読んでいる[2]が、タジキスタンで話されているタジク語とは大きく異なる[3]。タシュクルガン語とも呼ぶが、かつて存在したサリコル王国の首都タシュクルガンが由来である[4]。サリコル語は漢字表記で色勒庫爾語とも書く。

サリコル語の話者の大半は新疆ウイグル自治区タシュクルガン・タジク自治県に居住している。この地域では他民族とはウイグル語中国語で話す。また、新疆ウイグル自治区近くのカシミール地方パキスタンが実効支配している地域でもこの言語の話者が確認されている。

ワヒー語中華人民共和国新疆ウイグル自治区タジク族により話されているが、サリコル語とは意思疎通は困難である[5]

公的な書き言葉はこの言語に存在していない。また、大半のサリコル語話者は教育の場ではウイグル語が用いられる。

高爾鏘により中国で発行された国際音声記号を用いた音声記述[3][6]とパハリナによりロシアで発行された、自身の考案によるワヒー語の表記法と同様のアルファベット式による表記法が存在する[7][8]
音韻
母音

ロシアで発行されたアルファベット(()内は国際音声記号)

a [a]、 e [e]、 ?y [?i?] (方言によっては ay または ay [ai? / ai?])、 ?w [?u?] (方言では aw または aw [au? /au?]), ? [?], i [i], o [o / ?], u [u], ы [?] (方言によっては ? [?])。いくつかの方言では長母音も現れる。( ?、 ?、 ?、 ?、 ?、 ы?、 ??)
子音

サリコル語の子音は29ある。

ロシアのイラン学者の転写によるサリコル語の子音(//内は国際音声記号)

p /p/, b /b/, t /t/, d /d/, k /k ~ c/, g /? ~ ?/, q /q/, c /ts/, ? /dz/, ? /t?/, ? /d?/, s /s/, z /z/, x? /x/, γ? /?/, f /f/, v /v/, θ /θ/, δ /d/, x /χ/, γ /?/, ? /?/, ? /?/, w /w/, y /j/, m /m/, n /n / ?/, l /l/, r /r/
アクセント

大半の単語は最後の音節にアクセントがあるが、少数の単語は最初の音節にアクセントがある。また、命令文や疑問文を含むいくつかの名詞や動詞の語形変化で規則的に最初の音節に移動する[3]
語彙

サリコル語の語彙の大半は他の東イラン語群の言語に近い。ただし、多くのサリコル語に特有な単語は密接に関係のあるシュグニー語以外では、ワハーン語パシュトー語アベスター語のような他の東イラン語群の言語には見られない。

7つのイラン語派の言語による語彙比較[3]意味ペルシャ語タジク語ワヒー語パシュトー語シュグニー語サリコル語アベスター語
1[jak] (??)[jak] (?як)[ji][jaw] (??)[jiw][iw]a?va-


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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