サラエヴォ映画祭(英語:Sarajevo Film Festival、ボスニア語・セルビア語・クロアチア語:Sarajevski filmski festival)は、バルカン半島で最大で最高の映画祭である。サラエヴォ映画祭は1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争のサラエヴォ包囲のさなかに、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエヴォで始まった。以来、サラエヴォ映画祭は次第にその地位を高め、国際的な有名人を大勢招くようになった。サラエヴォ映画祭は8月に開かれ、劇映画や短編映画を披露する。映画祭の監督を務めるのは、マッキャンエリクソン(McCann Erickson)のボスニア・ヘルツェゴビナ支部のCEOであったミルサド・プリヴァトラ(Mirsad Purivatra)である。 第1回のサラエヴォ映画祭は、1995年10月25日から11月5日にかけて開催された。当時はサラエヴォ包囲のさ中であり映画祭の来場者数は大変低調なものとなることが予想されたが、これに反して15000人もの人々が訪れ、15の国々から集まった37点の応募作品を鑑賞した。サラエヴォ映画祭はその後記録的な成長を遂げて現在では東南ヨーロッパにおいてもっとも有名な映画祭となり、毎年10万人以上を動員し、60ヵ国から数百点の作品が応募している。[1] 映画祭はサラエヴォ国立劇場で開催され、期間中国立劇場の手前の広場には赤いカーペットが敷かれている。応募作品の上映はメタラツ野外劇場やボスニア文化センターに加えてサラエヴォ周辺の劇場など五か所で行われる。ロバート・デ・ニーロ、アンジェリーナ・ジョリー、ブラッド・ピット、エミール・ハーシュ、オーランド・ブルーム、ダニエル・クレイグ、ダニー・グローヴァー、ジョン・マルコヴィッチ、モーガン・フリーマン、オリバー・ストーン、ジョン・クリーズ、スティーヴ・ブシェミ、マイケル・ファスベンダー、ジェレミー・アイアンズ、U2のボノ、ニック・ケイヴ、クーリオ、スティーヴン・フリアーズ、ミッキー・ローク、マイケル・ムーア、ジェラール・ドパルデュー、ダーレン・アロノフスキー、ソフィー・オコネドー、ジリアン・アンダーソン、ケヴィン・スペイシー、エリック・カントナ、ベニチオ・デル・トロなど、多くの著名人たちがこの映画祭に来場している。 ヨーロッパ映画協会はサラエヴォ映画祭を「ヨーロッパの最優秀短編映画賞」に作品をノミネートする11(2001年時点)の映画祭の一つに数えている。2001年のサラエヴォ映画祭の受賞者は、ダニス・タノヴィッチ(Danis Tanovi?)の『ノー・マンズ・ランド』であり、この作品は後にアカデミー外国語映画賞を受賞している。2004年、サラエヴォ映画祭最優秀作品賞は「ハート・オブ・サラエヴォ賞」という名称になった。
歴史
受賞作品
ハート・オブ・サラエヴォ(最優秀賞)