サッポロ ドラフトワン
基本情報
種類第三のビール(新ジャンル) → 発泡酒A
詳細分類その他の醸造酒(発泡性)@ → 発泡酒A
度数5%
発泡発泡性
主原料ホップ、糖類、エンドウたんぱく、カラメル色素
原産国日本
製造元サッポロビール
販売元サッポロビール
詳細情報
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サッポロ ドラフトワンはサッポロビールが製造・発売している発泡酒A、および、かつて製造・発売していた第三のビール(新ジャンル)の各商標。原材料に麦芽や麦を一切使わず、えんどう豆から抽出した「エンドウたんぱく」を麦芽や麦の代わりに使用した。酒税法による分類は2006年(平成18年)5月1日改定に伴い「その他の醸造酒(発泡性)@」となった[1]が、2023年(令和5年)10月1日の酒税法の改正に伴い、「発泡酒②」に分類されることとなった。 バブル経済が崩壊した1990年代前半に発泡酒が発売され、その味については様々な意見があったが、中には「ビールよりも発泡酒の味が好み」という人も出現するようになっていた。そこで日本人の嗜好の変化・多様化を感じた同社社員により議論がなされ「もっとスッキリ感のある味わい」がひとつのキーワードとして挙がり、それに沿ったアイデア提案が1999年暮れに研究員達から自発的に提出された[2]。 商品化未定ながらも研究が開始されたが、麦・麦芽の代替原料を見つけるのは容易ではなく、粟・稗・トウモロコシ・大豆など発酵に必要なタンパク質を豊富に含んだ食材で多数実験が行われた。結果は次々と失敗に終わり約2年間低迷したのち、エンドウ由来のエンドウたんぱくで実験を行い好結果が出たことで状況は一変し、2002年12月に「ドラフトワン」のプロトタイプが完成する[2]。 社内では好意的に受け止められたが、新アルコール飲料が市場でどう受け止められるのかなど様々な疑問点が浮上したため試験販売で様子を見ることになり、2003年9月から福岡・佐賀・長崎・大分の九州4県で試験販売開始[2]。消費者の反応が上々で、売上も好調であったことから、2004年2月4日に全国発売開始、販売目標数を何度も上方修正するほど売上が大きく伸びて年末最終実績として1,815万ケースを出荷し、「2004年日経優秀製品・サービス賞」の「最優秀賞日本経済新聞賞」を受賞した[2]。 価格と味が受け入れられてドラフトワンがヒット商品となったことで、同業他社も追随して新商品を投入し[3]、この新ジャンルが活性化したことでマスメディアから「第三のビール」と呼称されるようになった。 しかしその後は、競争が激化し、2005年以降は「キリン のどごし<生>」に第三のビールの売り上げ首位の座を譲っている(企業別でもキリンが首位)[4]。さらに、ビールに近い味わいが求められるようになり、サッポロ社内でも、2011年現在の売り上げは「麦とホップ」(第四のビールとも呼ばれる「リキュール(発泡性)@」で、「ビールと間違えるうまさ」をコンセプトとしている)より下回っている。 分類が発売当初「その他の雑酒A」であったことから、ビール・発泡酒に比べ酒税の負担率が低く、それを反映した参考小売価格125円(350ml缶)であった[2]。しかし、2006年5月1日の税制改定で酒税の増税と分類の改定が行われ[5]、350ml当たり3.8円の増税となり[6]、ドラフトワンは「その他の醸造酒(発泡性)@」に分類されるようになった[1]。 発売以降、積極的に中味とパッケージデザインのリニューアルを行っている。
歴史
リニューアル
2004年12月 - 中味とパッケージデザインをリニューアル[7]。基本デザインはそのままに、よりすっきりしたデザインになる。中身は糖類とエンドウたんぱくの配合比率を見直した。
2006年
5月下旬 - パッケージデザインをリニューアル[8]。ロゴを大きくするなど、全体のバランスを修正。
9月13日 - 中味とパッケージデザインをリニューアル。デザインは初のフルモデルチェンジで、星を大きくあしらったものになる。発売3日目の同年9月15日で売上100万函[9]、発売19日目の同年10月7日で売上200万函達成[10]。