サザエさん
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この項目では、漫画の『サザエさん』について説明しています。

アニメの「サザエさん」については「サザエさん (テレビアニメ)」をご覧ください。

「サザエさん」のその他の用法については「サザエさん (曖昧さ回避)」をご覧ください。

サザエさん


ジャンル家庭漫画
漫画
作者長谷川町子
出版社姉妹社朝日新聞社
掲載誌夕刊フクニチ新夕刊朝日新聞
発表期間1946年4月22日 - 1974年2月21日
巻数全68巻
話数6477話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画
東京都世田谷区桜新町駅前に設置されているサザエさん一家の銅像
(フグ田サザエ・フグ田タラオ)東京都世田谷区桜新町駅前に設置されているサザエさん一家(フグ田家)の銅像
(フグ田サザエ・フグ田タラオ・フグ田マスオ)

『サザエさん』は、長谷川町子による日本漫画[1]。また、その主人公となる「フグ田サザエ」の呼び名の一つである。
作品解説

原作漫画は新聞連載の4コマ漫画であるが、5ページほどのショートストーリー漫画が雑誌連載されており「別冊サザエさん」に収録されている。西日本新聞社から独立したフクニチ新聞社の整理部長牟田口宗一郎が長谷川に『夕刊フクニチ』誌上での連載を依頼[1]。1946年4月22日から連載を始めた[1]が、長谷川が東京へ引越しするために連載中止。連載開始当初は、台詞カタカナで書かれていた。漫画の舞台では、サザエは独身だったが、連載中止時にサザエがマスオと結婚しており、最終回とみられる回のオチの部分が、『サザエさんうちあけ話』で描かれている。長谷川の家族が東京桜新町へ引っ越した後は、『夕刊フクニチ』で連載再開[1]。舞台も東京へ移り、マスオが磯野家に同居する。

掲載誌は間もなく東京スポーツの源流となる夕刊紙の『新夕刊』に移り、『朝日新聞』系列の『夕刊朝日新聞』を経て、1951年4月16日からは『朝日新聞』の朝刊に連載[1]。途中、長谷川の病気が理由で同年11月7日から11月14日まで休載し、11月15日に連載を再開。また、1953年1月16日にも健康上の理由から同年3月31日まで休載となり、4月1日に再び連載を再開。その後はほぼ無休で連載が続いたが、1973年になると毎週月曜日の定期休載に加えて7月15日から8月9日、9月5日から9月9日など「作者病気のため」短期の休みが多くなり、1974年2月21日をもって休載に入るが[注 1]、その後は連載が再開されることはなかった[1]。話数は単行本収録分で6477話[2]に及んだ。

本作はいわゆるストーリー漫画ではなく、一貫した舞台、人物が登場する比較的独立したエピソードからなる。季節が移り変わっても登場人物達は年を取らない。新聞連載の4コマ漫画らしく、時代背景を象徴する内容が多く、終戦直後から復興期の時代に描かれた初期から中期と高度経済成長の時代に描かれた後期とでは作風が大きく異なる。特に、初期から中期にかけてはサザエとその家族および彼らの周辺の人物たちの日常生活が主な題材であったが、後期には主に社会風刺をネタにした作風が目立つようになった[注 2]。連載は1974年で終了したが、1976年から1978年まで長谷川による『サザエさんえほん』が9冊刊行されている[3]

長谷川の作品の出版は姉妹社が行ってきた[1]が、長谷川の没後の1993年4月に廃業し絶版となり、長谷川町子美術館著作権を継承した。後に朝日新聞社から文庫本(全45巻)と「長谷川町子全集」(全33巻中1?23巻が本編、他に30巻『別冊サザエさん』と33巻『カラー版 よりぬきサザエさん』)が出版されている。なお、本作の単行本の出版に際しては、時代背景の変化によって相応しくないと判断された話を掲載しなかった。清水勲著『サザエさんの正体』(平凡社、1997年)によると、掲載を見合わせた話は700点ほどである。なお姉妹書に『古きよきサザエさんの世界』(いそっぷ社、2002年)がある。姉妹社版には作者が自ら編集し発売した『よりぬきサザエさん』シリーズが存在し、「長谷川町子全集」にはその中から『カラー版よりぬきサザエさん』全1巻が収録されている。2012年12月?2013年3月には「朝日新聞」に掲載された作者及び『サザエさん』関連の特集記事を特典として収録し復刊したもの(全13巻)が朝日新聞出版から発売された[4]。この復刊版『よりぬきサザエさん』には省かれた作品の一部が収録されているが、姉妹社版『よりぬきサザエさん』と比較すると削除された話も数話存在する。2018年より今まで単行本未掲載だった新聞掲載エピソードを収録した『単行本おたからサザエさん』全6巻が朝日新聞出版より発売された。また、2020年1月?2021年11月には姉妹社版全68巻の復刻版が、長谷川の生誕100周年を記念して朝日新聞出版から刊行された。単行本とは別に、2018年1月より季刊で週刊朝日臨時増刊号扱いとして、それぞれの季節ごとのテーマの作品を集めた作品集[5]が発売されている。なお週刊朝日本誌は2023年6月9日休刊特別増大号を持って休刊したが、今後は同じ朝日新聞出版の週刊誌AERA臨時増刊の形で発行を続ける。

漫画本の累計発行部数は8600万部以上(姉妹社版が7000万部以上[6]、朝日新聞社版の文庫本が1600万部以上[7])に達する。日本の新聞連載漫画としては最大のベストセラーである。妹・長谷川洋子による回想記『サザエさんの東京物語』(朝日出版社、2008年)がある。

1997年4月には、講談社インターナショナルから「対訳サザエさん The wonderful world of Sazae-san」が刊行され、アメリカでも、『The wonderful world of Sazae-san』というタイトルで翻訳出版された[注 3]。その際一部のコマが反転されている[注 4]
連載の履歴

1946年4月22日に『
夕刊フクニチ』紙上に連載開始、同年8月22日に連載中断

1947年1月3日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、同年5月8日に連載中断

1947年10月25日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、同年11月5日に連載中断

1948年2月6日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、同年6月21日に連載中断

1948年3月に『漫画少年』誌上に連載開始

1948年11月17日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、1949年4月4日に連載終了

1948年11月21日に『新夕刊』紙上に連載開始、1949年4月2日に連載終了

1949年12月1日に『夕刊朝日新聞』紙上に連載開始、1950年12月31日に連載終了

1951年4月16日に『朝日新聞』(朝刊)紙上に連載開始、1960年4月に連載中断

1955年1月に『少女クラブ』誌上にて連載開始、同年12月に連載終了(1953年にも同誌に読みきりを掲載している)

1957年1月に『若い女性』誌上にて連載開始、1959年1月に連載終了

1961年10月15日に『朝日新聞』(朝刊)紙上に連載再開、1974年2月21日に連載中断、事実上連載終了(以降掲載されず)

主な登場人物・ペット詳細は「サザエさんの登場人物」を参照

なお、出典は基本的に現行の朝日新聞社版を参考にする。
フグ田 サザエ
本作の主人公。磯野家の長女で23歳(アニメでは24歳)。特徴的な髪型は当時の流行にあわせた。単行本1巻で東京に引っ越し、単行本2巻でフグ田マスオと結婚しタラオをもうける。性格は快活でそそっかしく乱暴、親切で勇ましい反面、それが裏目に出ることもしばしば。よくカツオと取っ組み合いの喧嘩をしている[9]
磯野 カツオ
磯野家の長男で小学生[9]。サザエと一回り年の差がある弟。英語での名前は"ボニート"アニメ版では一貫してかもめ第三小学校5年3組となっている[9]


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