サクラ属(学名:Cerasus Mill.)は、植物界バラ目バラ科サクラ亜科の属である。国や時代によって種に対する分類の範囲が異なり、サクラをサクラ属(Cerasus)として分類するのが主流の国と、スモモ属(Prunus)として分類するのが主流の国に分かれている。前者を狭義のサクラ属、後者を広義のサクラ属ともいう。 サクラ類をサクラ属(Cerasus、ケラスス)に分類するか、スモモ属(Prunus サクラ類を広義のサクラ属であるスモモ属(Prunus)分類する西欧や北米の分類だと、スモモ属(Prunus)にはサクラやウメ、モモ、プラム、アーモンド等の果樹や花木が含まれ、スモモ属は以下の亜属に分かれる。亜属を別属として分けることもある。共通する特徴は、樹木になり5弁の花をつける。花はウメのように1つずつつくもの、サクラのように短い軸から数個を房状につけるもの、ウワミズザクラなど小さい花を穂のようにつけるものなどがある。果実は核果で、外側(外果皮)は柔らかくて、中心に固い種子(正しくは内果皮=核に包まれた種子)が1粒はいる。落葉樹が多いが、バクチノキやリンボクなどの常緑樹もある。 ただし、サクラ亜属以外は単系統性が疑わしく[4]、将来的な再編が予想される。
国ごとの分類方法の違い
サクラ属(狭義のサクラ属)とスモモ属(広義のサクラ属)
西欧と北米式のスモモ属 Prunusによる分類
モモ亜属 Subgenus Amygdalus
アーモンド Prunus dulcis
モモ Prunus persica
スモモ亜属 Subgenus Prunus
プルーン(ヨーロッパスモモ、セイヨウスモモ)Prunus domestica
ウメ Prunus mume (ウメ亜属 Subg. Armeniaca とする説も)
スモモ Prunus salicina
スピノサスモモ Prunus spinosa
アンズ(アプリコット)Prunus vulgaris (ウメ亜属 Subg. Armeniaca とする説も)
サクラ亜属 Subgenus Cerasus (サクラ)
チョウジザクラ Prunus apetala (= Cerasus apetala var. tetsuyae)
セイヨウミザクラ Prunus avium (= Cerasus avium)
カンヒザクラ Prunus campanulata (= Cerasus campanulata)
クマノザクラ Prunus kumanoensis (= Cerasus kumanoensis)
スミミザクラ Prunus cerasus (= Cerasus vulgaris)
マメザクラ Prunus incisa (= Cerasus incisa)
エドヒガン Prunus itosakura (= Cerasus itosakura)
ヤマザクラ Prunus jamasakura (= Cerasus jamasakura)