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サクラ大戦シリーズ(サクラたいせんシリーズ、英字表記:Sakura Wars または Sakura Taisen)は、日本のゲームメーカーセガ(2015年4月から2020年3月まではセガゲームス)より1996年頃から開発、販売されているアドベンチャーゲーム、およびそれを原作としたアニメ、ドラマCD、舞台ショウなど派生作品のシリーズ。当シリーズは、累計で450万本を売り上げた[1]。 本シリーズはレッド・エンタテインメント(2001年まではレッドカンパニー)のボードゲームの企画を前身としている。『桜』と呼ばれていたその企画は形になる事はなかったが、セガの入交昭一郎がレッドの広井王子にキャラクターゲームの製作を依頼した際に、『サクラ大戦』と呼ばれるセガサターン用のアドベンチャーゲームとして生まれ変わった。『桜』の企画立案者だった金子良馬と森田直樹は世界観設定、レッド全体としてサブキャラクターやメカニックなどのデザイン全般でシリーズに参加している[2][注 1]。 正式なゲームジャンルは「ドラマチックアドベンチャー」。現実世界の大正時代の風俗を感じさせるスチームパンクな雰囲気の「太正」時代を舞台に、主人公(プレイヤー)が特殊部隊「帝国華撃団・花組」を率いて悪しき魔物と戦い帝都東京の平和を守る。アドベンチャーゲームパートでとった行動による主人公への好感度の変化が、戦略シミュレーションゲームパートでの花組隊員の戦闘力に影響するシステム。基本的には恋愛シミュレーションゲームだが、戦略シミュレーションゲームでもあり、演出面ではスチームパンク、大正浪漫、戦隊ヒーローもの、時代劇の構成(勧善懲悪・殺陣など)、歌謡曲、演劇、ロボット、オカルトと幅広い要素を融合させた意欲作で、更に高品質なアニメなども先進的に取り入れている。また田中公平が手掛ける音楽も非常に高い評価を受けている。関連楽曲数は、ボーカル曲に限っても300曲を越える。 アニメ(OVAシリーズ5本、TVシリーズ1本、映画1本)の他、花組の隊員たちが都市の魔を鎮めるために舞台女優をやっているという設定を利用した声優自身の出演による舞台「歌謡ショウ」を始めライブ、ミュージカル、ディナーショウ、レビュウショウや、ラジオ番組などもある。 以上のようにゲームから始まり、ミュージカル、アニメ(OVA、テレビ、劇場映画)、ラジオドラマ、ドラマCD、小説、漫画、パチンコ、パチスロと、活動するメディアを拡大する大ヒットシリーズとなった。また、セガサターンやドリームキャストの売上げに影響を与えた。 ドリームキャストの製造中止並びにセガの家庭用ゲーム機撤退に伴い、『サクラ大戦4 ?恋せよ乙女?』を緊急製作し、それまでセガのゲーム機で展開されてきた大神一郎を主人公としたシリーズは完結した。その後、PlayStation 2(以下、PS2)にて大神一郎シリーズの一部作品の移植を経て、新主人公である大河新次郎を主人公とする『サクラ大戦V』が発売された。しかし、それ以降はナンバリングタイトルの製作が当面の間停止となった。 当初、本シリーズは2008年の舞台『サクラ大戦・紐育レビュウショウ?歌う♪大紐育♪3?ラストショウ』[5]をもって、全てのコンテンツを終了することが予定されていた。しかし、千秋楽の終演後に多数の観客が『サクラ大戦』シリーズの継続を訴えて会場から帰ろうとしないという異常事態が発生し、これに困惑した田中公平が観客らに対して「みんなこのままでは帰れないよね、心配しないでください。私が何とかしますから、今日はこれで帰ってください。」と発言し、観客らを説得させた。その直後、田中は打ち上げ会場でコンテンツの延長を直訴するなど、関係者による復活に向けた活動が始まった[6]。
概要