サキザヤ族(サキザヤぞく、Sakizaya, 撒奇莱雅族)とは、台湾に住む原住民の一つ。長らくアミ族と混合されていたが、2007年1月17日に中華民国行政院によって正式に独立した民族と認められた。現在の人口は、推定で5千人から1万人とされている。 台湾東部の花蓮県に分布する。 外部の記録では、17世紀のスペインの文献に記録が残っているとされる。 1878年に、サキザヤ族とクバラン族が共同で清の統治に反抗した「カレワン事件」(加礼宛事件)が発生。清の報復を恐れたサキザヤ族は、台湾原住民族最多の人口を持つアミ族の村に逃げ込んだ。アミ族はこれらのサキザヤ族を保護、支援して匿った。 日本統治時代になると、サキザヤ族はアミ族と共に暮らしていたことからアミ族の一支族として分類された。その分類は、後の中華民国にも引き継がれた。 サキザヤ族は長らくアミ族と共存していたが、アミ族とは異なる言語体系(サキザヤ語、かつてはアミ語のサキザヤ方言とされてきたが、この二つは意思の疎通が出来ないほど違いがある)や独自の民族意識を持ち続けた。 21世紀に入り、台湾では原住民族の意思と権利を尊重するべきとの意識が高まり、これまで独立した民族と認められてこなかったサオ族、クバラン族、タロコ族が新たに認定された。この一連の流れに影響されてサキザヤ族の中にも独立した民族として認定するよう要請する運動が始まり、2007年1月17日、正式にアミ族とは別の原住民族の一つとして認められた。 サキザヤ族の祭りには豊年祭、火神祭(Palamal)などがある。火神祭は最も重要な祭祀儀式である。
概要
祭祀
関連項目
アミ族
台湾原住民
外部リンク
⇒サキザヤ族を第13の原住民族と認定と報じた台湾週報の記事
表
話
編
歴
タイヤル語群
タイヤル族(泰雅族) - タロコ族(太魯閣族) - セデック族(賽コ克族)
パイワン語群
アミ族(阿美族) - パイワン族(排灣族) - ブヌン族(布農族) - プユマ族(卑南族) - サイシャット族(賽夏族) - サオ族(邵族) - クバラン族(?瑪蘭族) - サキザヤ族(撒奇?雅族)
ツォウ語群
ツォウ族(鄒族) - カナカナブ族(?那?那富族) - サアロア族(拉阿魯哇族)
ルカイ語群
ルカイ族(魯凱族)
バタニック語群
タオ族(達悟族)
公認されていない原住民族
パイワン語群
バブザ族(巴布薩族) - ホアンヤ族(和安雅族) - ケタガラン族(凱達格蘭族) - ルイラン族(雷朗族) - クーロン族(亀崙族) - バサイ族(巴賽族) - パポラ族(巴布拉族) - パゼッヘ族(巴宰族) - カハブ族(?哈巫族) - カウカット族(猴猴族) - タオカス族(道?斯族) - シラヤ族(西拉雅族) - タイボアン族(大満族) - マカット族(馬?道族)