サイ_(漢字学)
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.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}本来の表記は「」です。この記事に付けられたページ名は技術的な制限または記事名の制約により不正確なものとなっています。甲骨文におけるサイ

(サイ)とは、白川静が提唱する漢字の構成要素であり、祝詞を収める箱の形をしめす。
背景

漢字の字源解釈については、説文解字において篆書部首による体系化、六書への分類が行われていた。「口」は顔の口を示していると考えられていたが、白川静は、その後発掘された甲骨文字金文資料を吟味することにより、(くち)と解釈するものではなく、「神に捧げる祝詞を収める箱」と解釈することにより、口部を有する漢字の統一的な字義解釈を行うことができるとし、(サイ)を提唱した。これは、古代中国が宗教的社会であったことと漢字の成り立ちが密接に関係していることを主張したものである。

説文解字の字源解釈は篆書を用いているが、それ以前の文字である甲骨文字や金文が有していた字形を無くしている文字がある。このため、原初の文字と本来の意味から離れた解釈をつけている例が少なからずあり、(サイ)を含む文字系列に対して訂正が必要としている。他にも「」が従来小高い丘の形とされていたのを、白川静は神梯の形としている。

なお、サイという発音は「才」「載」などの元字にという部分が含まれていることによる。祝詞が登載されていることから、訓読は「ノリト」である。
甲骨文字・金文における口

白川静によれば、甲骨文字、金文において、(サイ)は「口(くち)」の意味で使用されている明確な例はないという。

また、「」は(サイ)の中に祝詞を収めている形という。
字源解釈の例

以下、(サイ)を含む字形について、説文解字と白川静説いくつかの解釈例を示す。

説文解字 - 夕暮れは暗く、姿が見えないので、口で名を告げることから白川静説 - 子供が生まれた後、祖先に名前の使用許可を求める儀礼を行う際、祭祀用の肉(夕)とともに祝詞を収めた(サイ)を用いることから

説文解字 - 文字の上部は牛の角であり、牛が人に告げるときはその角で人に触れることから白川静説 - 文字の上部は木の枝であり、祝詞を収めた(サイ)につけて神に告げ、祈ることから
評価
参考文献

字統』(平凡社

『常用字解』(平凡社)

『漢字の世界』1・2(平凡社)

『漢字百話』(中央公論社

小山鉄郎著『白川静さんに学ぶ漢字は楽しい』(共同通信社 ISBN 978-4764105782 2006年12月)

小山鉄郎著『白川静さんに学ぶ漢字は怖い』(共同通信社 ISBN 978-4764105850 2007年12月)

外部リンク

立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所


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