サイレントメビウス
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サイレントメビウス
漫画
作者
麻宮騎亜
出版社角川書店
→富士見書房

その他の出版社
台湾東販

掲載誌月刊コミックコンプ
コミックドラゴン
レーベルコンプコミックス
ドラゴンコミックス
巻数全12巻
漫画:メビウスクライン
作者麻宮騎亜
出版社メディアワークス

その他の出版社
尖端出版

レーベル電撃コミックス EX
巻数全1巻
漫画:サイレントメビウス テイルズ
作者麻宮騎亜
出版社スクウェア・エニックス

その他の出版社
東立出版社

掲載誌月刊Gファンタジー
レーベルGファンタジーコミックス
巻数全2巻
漫画:サイレントメビウスQD
作者麻宮騎亜
企画・構成 - 重馬敬
出版社講談社
掲載誌月刊ヤングマガジン
発表号2013年9号 - 2018年7号
巻数全5巻

映画
映画
監督菊池通隆(総監督)
富沢和雄(監督)
制作角川書店
封切日1991年8月17日
上映時間54分
映画:サイレントメビウス2
監督井出安軌
制作角川書店
封切日1992年7月18日
上映時間62分

テレビアニメ
アニメ
監督殿勝秀樹
シリーズ構成川崎ヒロユキ、殿勝秀樹
キャラクターデザイン田中誠輝
音楽Jimmie Haskell
Suzie Katayama
須藤賢一
Jamie Nakamura
アニメーション制作RADIX
製作テレビ東京、RADIX
創通エージェンシー
放送局テレビ東京系
放送期間1998年4月7日 - 9月29日
話数全26話

テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『サイレントメビウス』(SILENT MOBIUS)は、麻宮騎亜が『月刊コミックコンプ』(角川書店刊)において1988年から連載(途中からコミックドラゴンへ移行)していた漫画
作品解説

サイバーパンクな未来で戦う美少女達を描いた麻宮騎亜の代表作である。本編は全12巻。さらに、キャラクター個々のサイドストーリーを収録した『サイレントメビウス テイルズ』 (Silent Mobius Tales) 全2巻がある。

本作の前史で、主人公たちの親たちの戦いである「第一次妖魔大戦」を描いたスピンオフ作品『メビウスクライン』 (Mobius Klein) がコミックドラゴンにおいて併載されていたが、いわゆる角川騒動の余波で連載が中断を経てそのまま打ち切りとなり、同作は「本作の第0巻」としてコミックス全1巻にまとめられた。

1991年8月17日には劇場版アニメが公開され、翌年1992年7月18日には2作目も公開されている。のちにテレビアニメも制作され、1998年4月7日から同年9月29日まで全26話がテレビ東京系で放送された。

麻宮騎亜の漫画家20周年企画としてカバーイラストは新作の描き下ろし、カラー原稿は本文中再現収録、各巻にカラーイラストギャラリー掲載、設定資料&新規取材企画ページ掲載、というシリーズ全話が収録された『サイレントメビウス 完全版』が徳間書店から2006年4月下旬より毎月2巻ずつ刊行された。

メインキャラクターの1人である彩弧由貴の誕生日を記念し、Webラジオが2010年9月10日から同年10月1日までの期間限定(全4回)で配信された。その後、同年10月11日に公開録音イベントが催され、10月15日に「公開録音SP」全1回として追加配信もされている。

オリジナルシリーズの後世代の話である『サイレントメビウス ネオス』が2005年末より連載が開始される予定だったが、作者の入院や雑誌自体の発刊中止により、執筆されなかった。

2011年2月より、ぶんか社からコミック文庫として『テイルズ』『クライン』を含む全8巻が刊行された。

2013年8月から2018年7号より、『月刊ヤングマガジン』にて本作から17年後の世界を舞台とした続編『サイレントメビウスQD」(サイレントメビウス クアドリガ)が連載された。

2015年12月より、講談社から前出のコミック文庫を元にした電子書籍版が配信されている。
背景設定

本作品は1982年公開の映画『ブレードランナー』の設定を踏襲しており、“酸性雨が降りしきる近未来”という舞台設定や、飛行能力を持った警察車両(空飛ぶ車)の名称が「スピナー」であったり、護身用の拳銃が当該作の作中に登場する通称“デッカードブラスター”を模したデザインであることや、キディが追っていたのが本作中では「メガダイン」と呼称される人造人間で、レプリカントと同様に寿命が設定されているなど、至るところにそのテイストがある。
ストーリー

人口は増加の一途をたどり、環境破壊による酸性雨が降りしきる近未来のTOKYO。2000年を過ぎた頃から、人知を越えた不可思議な事件が起きるようになっていた。3rd-AT(サード・アトラクション)と呼ばれ一般人に秘匿されていたそれらの事件は、妖魔(ルシファーホーク)と呼ばれる異世界(ネメシス)の住人たちが引き起こす事件であった(連載当初は妖魔が直接関与しない3rd-ATも発生しており、妖魔は「何でもあり」な3rd-ATの一部でしかなかった)。

妖魔は異なる秩序が支配する宇宙に存在する「邪界(ネメシス)」から来ており、自分の世界の秩序に従った魔法を使えるが、こちらの宇宙に来るには、こちらの宇宙の秩序に合わせ、自分の姿を人間に近づける必要がある。妖魔は、2000年以前にも稀に来ており、妖魔とかかわりを持った者(とその子孫)も異世界の秩序=魔法が使える。ギゲルフ・リキュール(香津美の父)もそうした者の一人であり、香津美に邪界との扉を開く「鍵」としての能力を与えたとされる。

2023年、頻発する妖魔事件に対し、ラリー・シャイアンは「Attacked Mystification Police Department(対妖魔用特殊警察、通称AMP―アンプ)」を結成し、これに対抗する。女性は「何も生み出さない戦いのなかでも次代に繋がる命を生み出せる」との思想から、AMPは女性だけで構成されている。2026年時点(漫画第1巻)のAMPのメンバーはラリーに加えて、主人公・香津美・リキュール、キディ・フェニル、レビア・マーベリック、闇雲那魅、彩弧由貴の6人。彼女たちは各々が持つ特殊な能力を駆使し、妖魔に対抗する。
登場人物
香津美・リキュール(かつみ リキュール)
大魔導士ギゲルフ・リキュールと巫由伽(旧姓:葉月)との間に生まれる。人間界(ガイア)と邪界(ネメシス)とをつなぐ「鍵」の役割を持つと言われ、ネメシスの者たちから度々ネメシス側につき戦うよう求められている。絶大な潜在的魔力を持ち、13の
惑星霊を操る魔法を得意とし、父の遺品である剣皇グロスポリナーを操る。母である巫由伽は、香津美を守るため妖魔と戦い死亡。そのことを引きずり悩んでいたが、軌道エレベータースパイラスの事件の際、母の敵である妖魔を倒し過去と決別した。その際、剣皇グロスポリナーはその身を二つに折ってしまう。恋人はロイ(ロバート・デ・ヴァイス)。彼とは結婚の約束をされるほど良好な関係であったが、過酷な運命に怖気づき彼に一方的に別れようと心に背を向けたことで隙が生じたため、そこを突かれ自身の力を利用しようとするネメシスのガノッサ・マクシミリアン(後述)らによりロイを殺され消息を絶った。その後、AMPのメンバーと再会を果たすが、ロイを喪った衝撃で虚ろになった心は魔剣メディウムにより支配されており、ネメシスに協力する者となっていた。AMPと敵対して00分署そのものを妖魔に飲み込ませようと警察署を襲い、関係者を大量に虐殺する。しかし、親友キディ・フェニルがメディウムに命を捧げることにより正気を取り戻す。最終決戦の際にはAMPのメンバーとして戦い、和平を望む妖魔の王ルシフェルなどの協力もあってネメシスを惑わし争いへと導いていたガノッサを打ち倒す。凍結されたことで胎内の時間も止まっており、ロイの子を身籠っていたことを気づかなかったが、由貴に指摘されて知る。戦後に娘を産み、2人で静かに暮らしている。登場メンバー中で唯一、恋人と肉体関係を持っていることが表現されている。『サイレントメビウス テイルズ』ではロイとの出会い、AMP入隊時のことや娘とのその後などが描かれ、妖魔とは今後分かり合っていけることなど明るい未来が示唆された。またロイとの出会いについては映画版・漫画版・アニメ版などで異なる描写がされている。誕生日:2006年8月1日ハワイ出身。趣味はAV鑑賞で、ウルトラセブン(全話分所有している模様)が一番のお気に入り。名前の設定は作者が大酒飲みという現実に由来し、彼女自身も酒好き。甘いものや辛いものは苦手だったりする。またグロスポリナーをはじめ、ジェッソなど作中に登場する剣の名前はアクリル絵具の画材から来ている。
キディ・フェニル(Kiddie Phenyl)
刑事時代重傷を負った際、全身のほとんどをアーマーコートで戦闘用にサイボーグ化したため、生身の部分は、30%前後しかない。褐色の肌で怪力の持ち主。かなりの重量・反動がある重力銃「グラビトン」を片手で扱うなど、兵器の扱いも熟知。恋人はラルフ・ボーマーズ。出会った時はむしろ険悪な雰囲気であったが、自身の身体をサイボーグ化するに至らしめたメガダイン「ワイヤー」との戦いの際、親交を深めた。「絆」編では、殺人の容疑をかけられ射殺命令が出されるも、二人の愛が揺らぐことはなく、キディを陥れた妖魔の乗り移ったメガダインを共に戦い打ち倒す。戦いで重症をおったラルフに、キディは自身の生命維持装置をつなぎ彼の命を救った。魔剣メディウム(メデュウム)に支配された人間が愛する者の命を得れば、それまで支配されていた人間は解放されるという特性と磯崎の過去を知り、香津美を取り戻そうと自身を犠牲にしようとした磯崎を当て身で制止して自らの命を捧げ香津美を救い命を落としたと思われたが、自身のサイボーグ化された体の機能保持により仮死状態になることで一命をとりとめ、90%のサイボーグ化を躊躇う真奈に託されたラルフにより復活した。最終決戦時はラルフと共に戦いに参戦し、終戦後にはラルフと結婚、警察署で結婚式が行われた。『サイレントメビウス テイルズ』では、ラルフがプロポーズに至るまでの物語が描かれている。30倍の辛さのカレーを平気で注文できるほどの辛いもの好き。


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