サイボーグ009
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この項目では、石ノ森章太郎の漫画、およびそれを原作とした作品全般について説明しています。

本作を基にしたアニメ作品については「サイボーグ009 (アニメ)」をご覧ください。

登場人物の島村ジョーについては「サイボーグ009の登場人物#009=島村ジョー(しまむら ジョー)」をご覧ください。

本作の完結編となる小説および漫画作品については「2012 009 conclusion GOD'S WAR」をご覧ください。

本作を基にし、2012年に公開された映画については「009 RE:CYBORG」をご覧ください。

サイボーグ009
ジャンルSF漫画
漫画
作者石ノ森章太郎
出版社秋田書店
メディアファクトリー
角川書店
講談社
小学館
※現在単行本を発売しているもの

その他の出版社
朝日ソノラマ
学習研究社
※過去に単行本を発売していたもの

掲載誌週刊少年キング
週刊少年マガジン
冒険王
週刊少年サンデー
ほか
レーベルサンデーコミックス(秋田書店)
豪華版(秋田書店)
文庫版(秋田書店)
MFコミックス(メディアファクトリー)
石ノ森章太郎 萬画大全集(角川書店)
コンプリートコレクション
(秋田書店、角川書店、講談社、小学館)
※現在発売中のもの
※萬画大全集は完全受注生産のみ
※コンプリートコレクションはコンビニコミック
巻数サンデーコミックス:全15巻
豪華版:全23巻
文庫版:全23巻
MFコミックス:全36巻
石ノ森章太郎 萬画大全集:全26巻
コンプリートコレクション:全11巻
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『サイボーグ009』(サイボーグ ゼロゼロナイン)は、石ノ森章太郎による日本SF漫画

1964年7月19日の『週刊少年キング』にて連載開始。その後、『週刊少年マガジン』、『月刊少年ジャンプ』、『COM』、『週刊少年サンデー』、『マンガ少年』、『少年ビッグコミック』、『SFアニメディア』など、複数の出版社、複数の雑誌で連載された。2012年10月時点で累計発行部数は1000万部を突破している[1]
概要

仮面ライダー』と並ぶ石ノ森の代表作。それぞれ特殊能力を持つ9人のサイボーグ戦士の活躍や日常を描く長・中・短編の作品群からなる。ただし完結編にあたるシリーズの完成前に作者が死去したため、作者自身による漫画作品は未完に終わっている。

当時の石ノ森(当時のペンネームは石森章太郎)は、上京しマンガ家生活を送っていたもののスランプに陥り、3か月間の世界一周旅行ののちに本作を執筆。旅行のため出版社から200万円の借金をしており、そのためにやむなく描き出したものである。それまでのマニアックな作品でなくもっと一般読者を対象にエンターテインメントに徹しようとした初の作品が本作だった[2][3]。石ノ森自身はこれを「まんが家としての(プロ意識を持って描いた)第一作」と表している。

石ノ森の本作に対する思い入れは相当強く、仮面ライダーシリーズなどでは作画を他人に任せたことが多いのに対し、本作は雑誌掲載作品のほとんどを自ら描いている。ただし例外として、映画『サイボーグ009超銀河伝説』のコミカライズ作品にシュガー佐藤桜多吾作などの作画によるものが存在する。

石ノ森作品に多く見られる「力を授けた者(=親・同族)を裏切り、その野望に対し唯一対抗し得る存在として孤独な戦いを続ける」というテーマを持つ。1960年代の米ソ東西冷戦が背景になり、ベトナム戦争を舞台にするなど反戦色のあるテーマが色濃く出ているのが特徴である。それらと並び、世界各地の神話や古代文明に題材をとったシリーズ、人種問題や異文化同士の軋轢、文明社会の抱える問題について考えさせられるエピソードも多い。主人公たちが出会った人々の内面の葛藤や、人間と機械の狭間での悩みなどもテーマとして取り上げられるが、基本的には石ノ森作品に共通する、正義を守るヒーローの姿に哲学的な重みを持たせたシリーズである。

サイボーグという題材は、石ノ森が海外旅行の際に見た雑誌『LIFE』に掲載されたサイボーグの特集に触発されたものである[4]

執筆が石ノ森が世界旅行をした直後ということもあって、9人の戦士の出身国は世界の国々となった[5]。9人という人数設定は、野球の“ナイン”から構想を得たもので、制作ノートで、それぞれ該当のポジションを当てキャラクター像を練っていた。

初出の1960年代から断続的に50年以上メディア展開されており、掲載誌やメディアの事情、石ノ森自身の構想の変更、時代や社会の変化などによって、設定について多くの揺らぎが存在している。
009の各編

単行本[6]収録タイトル
1巻誕生編
2巻暗殺者編
3巻オーロラ作戦編、放浪編、高い城の男編
真空戦争編、新型爆弾「雷電」編、深海の放浪者編
4巻ベトナム戦争編、黄金のライオン、まぼろしの犬
5巻ミュートス・サイボーグ編
6巻地下帝国ヨミ編
7巻
8巻怪物島編、中東編
9巻中東編、移民編
10巻移民編、ローレライの歌編、海の底編
11巻海の底編、天使編
12巻神々との戦い編、サイボーグ009対三億円犯人
「たの幼」テレビきょく・サイボーグ009
13巻風の都編、雪のカーニバル編、グリーン・ホール編
ディノニクス編、エッダ編
14巻エッダ編、怪奇星編、幻影島編
15巻海底ピラミッド編
16巻海底ピラミッド編、サンジェルマン伯爵
17巻北の巨人コナン編、黄金の三角地帯編、サルガッソー異次元海編
18巻極北の幽霊編、愛の氷河編
機々械々編、眼と耳編
19巻アステカ編、誘拐編、未来都市編
20巻父と子編、凍る秋編、パッシング・ショット編、血の精霊編
めるへん星の花編、走れ!兄ちゃん編、ベビー・ポピンズ編、結晶時間編
21巻裸足のザンジバル編、水霊の泉編、機械仕掛けの心臓編
サイボーグ戦士、誰がために闘う!編、張々湖飯店繁盛録編
22巻赤い靴編、さらば、ネッシー編
イシュタルの竜編、動物園にて…編
23巻雪割草交響曲編、ファラオ・ウイルス編、ザ・モダーン・ナルシス編
七ツの子編、見えない糸編、コスモ・チャイルド編
24巻コスモ・チャイルド編、山手線梅雨風景編、星祭りの夜編
幻の蝶編、イルカと少年編、変身編
25巻アフロディーテ編、スターマーメイド伝説編
26巻ザ・ディープ・スペース編
27巻時間漂流移民編

掲載収録巻数タイトル名備考
雑誌開始終了[注 1]単行本文庫版
少年画報社
『週刊少年キング』1964年30号1965年39号『誕生編』[注 2]『暗殺者編』『放浪編』
『ベトナム編』『ミュートス・サイボーグ編』
少年画報社
『別冊少年キング』1965年1月号1966年2月号『誕生編』[注 2]『真空戦争の巻』[注 3]『オーロラ作戦の巻』
『黄金のライオン編』『まぼろしの犬編』[注 4]
少年画報社
『週刊少年キング』1966年4号『高い城の男編』
講談社
『週刊少年マガジン』1966年27号『プロローグ』
1966年30号1967年13号『地下帝国ヨミ編』
講談社
『別冊少年マガジン』1966年初秋特大号[注 5]『新型爆弾「電電」』
秋田書店
『冒険王』1967年5月号1969年6月号『地下帝国ヨミ編』(8章「地下帝国ヨミ」以降)『怪物島編』
『中東編』『移民編』『ローレライの歌編』『海の底編』『天使編』
虫プロ商事
『COM』1969年10月号1970年12月号『神々との戦い編』
『中一時代』1971年1月号『サイボーグ009対三億円犯人』
『たのしい幼稚園』1972年3月号『きょうりゅうサイボーグ編』
小学館
『週刊少女コミック』1975年38号『風の都編』
1976年8号『雪のカーニバル編』
集英社
『月刊少年ジャンプ』1976年6月号『ディノニクス編』
小学館
『週刊少女コミック』1976年31号1976年33号『エッダ編』
秋田書店
プレイコミック』1976年8月12日号『グリーンホール編』
秋田書店
『冒険王』1977年お正月増刊号『怪奇星編』
朝日ソノラマ
『月刊マンガ少年』1977年7月号1979年9月号 『海底ピラミッド編』1978年11月号、
12月号は休載
単行本書き下ろし1979年書き下ろし『サンジェルマン伯爵考』
講談社
『少年マガジン』1978年2号『幻影島』
小学館
『週刊少年サンデー』1979年9号1981年11号[注 6]
小学館
『少年ビッグコミック』1979年7号1980年6号『サルガッソー異次元海編(7号)』『眼と耳編(11号)』『誘拐編(14号)』
『父と子編(17号)』『走れ!兄ちゃん編(22号)』
『機械仕掛けの心臓編(24号)』『動物園にて……編(1980年6号)』
学習研究社
『SFアニメディア』1985年2月号1986年9月号『時空間漂流民編』


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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