ゴムノキ
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パラゴムノキの林インドゴムノキ鉢植え

ゴムノキ(ゴムの木)とは、ラテックスゴム質を得ることのできる樹液)などからゴムを資源として採取できる樹木総称である。したがって、様々な種類が存在する。
種類

日本では単にゴムノキと言ったときに、産業的には天然弾性ゴムの原料として重要なパラゴムノキを意味することが多いが、家庭では、観葉植物として広く流通し、普及しているインドゴムノキを指すことが多い。
弾性ゴム

トウダイグサ科パラゴムノキ属 - rubber tree

パラゴムノキHevea brasiliensis - 天然ゴムの主要な原料。原産地はブラジルだが、世界中の熱帯地域で栽培されている。

Hevea benthamiana - 原産地ブラジルではパラゴムノキのほかに2種が栽培されている。

Hevea guianensis


クワ科イチジク属。かつて天然ゴムを採取したが、今日では主として観葉植物とする。

インドゴムノキ - Ficus elastica

カシワバゴムノキ - Ficus lyrata

ベンジャミンゴムノキ - Ficus benjamina


クワ科アメリカゴムノキ属

パナマラバーツリー Castilla elastica


フトモモ科ユーカリ属(ユーカリ) - 一部はゴムがとれ gum tree (ガムツリー)と呼ばれる。

カメレレ Eucalyptus deglupta

サザンブルーガム Eucalyptus globulus

マウンテングレイガム Eucalyptus goniocalyx

スクリブリーガム Eucalyptus haemastoma

メイデンガム Eucalyptus maidenii

ホワイトガム Eucalyptus rossii

フォレストレッドガム Eucalyptus umbellata

マナガム Eucalyptus viminalis


アカテツ科

グッタペルカガタパーチャPalaquium

バラタMimusops balata 


トチュウ科

トチュウ


水溶性ゴム

マメ科アカシア属アラビアガムの原料。

アラビアゴムノキ Acacia senegal - アラビカガムの主要な原料。

アラビアゴムモドキ Acacia nilotica, syn. Acacia arabica - インドで小規模に栽培されている。


チューインガム

アカテツ科マニルカラ属(英語版)

サポジラ Manilkara zapota - チクルの主な原料。


マンサク科フウ属(スイートガム) - リキッドアンバーの原料。

アメリカンレッドガム Liquidambar styraciflua


栽培条件

年中高温多湿の気候であることこそが、ゴムノキの栽培に適した自然条件といえる。適温は24?27度程で、相対湿度は75?85%がよい。雨量は多くしかも乾期が無いことが望ましく、毎月125ミリ以上の降雨のあることが好条件である。ゴムノキは肥沃かつ排水の良い土壌を好みはするものの、この点ではかなりの悪条件にも耐えられて、痩せたラテライトの土地や、排水の悪い湿地のような場所でも生育し得る。ただし、ゴムノキはに対する抵抗力が低いので、強風を避けることも考慮しなければならない。

なお、ゴムノキが丘陵地や斜面を好むというのは、マレーシアで生まれた誤解である。マレーシアでゴムノキのプランテーションが発達した頃までには、すでに沖積地水田として利用されていたため、マレーシアにおけるゴム農園の大部分が波状の台地や丘陵地に作られた。このことが原因で、丘陵地や斜面を好むという誤解が生まれたのである。
関連項目

カシワバゴムノキ - クワ科。

グアユールゴムノキ(学名: Parthenium argentatum)- キク科。低アレルギー誘発性に着目し、代替品としての実用化を視野に入れた研究が行われている(Unger et al. 2017)。

マニホットゴムノキ(英語版)

フンツミアエラスチカ(英語版) - 西アフリカ原産のゴムの原料

ロシアタンポポ(英語版)

ザンジバルツルゴム(英語版)

参考文献

能登志雄『湿潤熱帯』《現代地理学シリーズ 1》朝倉書店、1970年。


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