ゴミ箱分類群(ごみばこぶんるいぐん)または分類のゴミ箱 (ぶんるいのごみばこ、Wastebasket taxon または wastebin taxon[1]、 dustbin taxon[2]、もしくは catch-all taxon[3]) は、アルファ分類法
で使用される用語で、他のどの分類群にも当てはまらない生物を分類することを唯一の目的とする分類群である。それらは通常、指定されたメンバーの相互の表面的な類似性、または1つ以上の異なる固有派生形質の「欠如」、または他の分類群に属さないことによって定義される。ごみ箱分類群は、定義上、側系統または多系統のいずれかである。したがって、厳密な分類学の分類規則の下では有効な分類群とは見なされない。ただし、ごみ箱分類群の名称は、進化段階を指定するものとして使用される場合がある。化石が断片的であるためにあまり知られていない古生物は、表面的な形態または層序上でグループ化されることがあり、後になって三畳紀のワニに似たラウイスクス類などがゴミ箱分類群であることが判明した[9]。
分類学者の役割の1つは、ゴミ箱分類群を特定し、内容をより自然な単位に再分類することである。時々、分類の修正中に、ゴミ箱分類群はそのメンバーについて徹底的な調査を行った後、引き続き含まれるものに対してより厳しい制限を課した上で再使用されることがある。そのような技法によってカルノサウリアとメガロサウルス科は「保全」された。また、タクサに含まれる無関係な「荷物」が多すぎて正常に整理できない場合もある。そのため、通常はより限定的に整理された新たな学名が設けられ優先的に用いられる。あるいは概念自体が完全に破棄される[要出典]。 類縁関係の遠い生物間でも似通った外見や器官を持つ場合があり、形態的類似からゴミ箱分類群として一つのタクサにまとめられる場合がある。多くの場合は生活様式の類似による収斂進化の結果である。
関係する概念
関連項目
分類
その他
出典[脚注の使い方]^ Friedman, M.; Brazeau, M.D (7 February 2011). “Sequences, stratigraphy and scenarios: what can we say about the fossil record of the earliest tetrapods?”