ゴジラ1985
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ゴジラ1985
Godzilla 1985
監督R・J・カイザー
橋本幸治
脚本永原秀一
リサ・トメイ
ノンクレジット
トニー・ランデル
ストロー・ワイズマン
原案田中友幸
製作トニー・ランデル
田中友幸
出演者レイモンド・バー
音楽小六禮次郎
クリストファー・ヤング
撮影原一民
スティーヴン・ドゥビン
編集黒岩義民
マイケル・スペンス
製作会社ニューワールド・ピクチャーズ
東宝
配給ニューワールド・ピクチャーズ
公開 1985年8月23日
上映時間87分
製作国 アメリカ合衆国
日本
言語英語
興行収入$4,116,395[1]
前作怪獣王ゴジラ
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『ゴジラ1985』(Godzilla 1985)は、1985年アメリカ合衆国怪獣映画。1984年に公開した日本の『ゴジラ』を再編集・英語吹替した作品で[2]、R・J・カイザーと橋本幸治が監督としてクレジットされている。映像の再編集の他にニューワールド・ピクチャーズが製作した新規シーンが追加され、『怪獣王ゴジラ』(1954年版『ゴジラ』の再編集版)でスティーブ・マーティン役を演じたレイモンド・バーが同じ役で再び出演している[2]。『怪獣王ゴジラ』と同様に核の恐怖や政治的題材が大幅にカットされ、公開後は批評家から酷評されたが、VHS販売は一定の成功を収めている。本作品の公開後、『ゴジラ2000 ミレニアム』までゴジラ映画はアメリカでは劇場公開されなかった。
ストーリー

大嵐を避けるために岸に戻ろうとした日本漁船・第五八幡丸は、付近の無人島の噴火口から現れた巨大怪獣に襲われる。翌日、新聞記者の牧吾郎は第五八幡丸を発見し、唯一の生存者・奥村宏を救出する。第五八幡丸を襲った怪獣の正体がゴジラであることが判明するが、内閣総理大臣の三田村清輝はパニックを抑えるため、事実を秘匿するように指示する。牧のレポートも「国家安全保障上のリスクがある」として新聞社も記事の掲載を取り止め、牧は代わりに生物物理学者の林田信を取材するように指示される。牧は林田の研究所でアルバイトとして働く奥村の妹・尚子と出会い、兄が生きていることを告げ、尚子は兄がいる病院に向かう。

まもなく、ゴジラがソビエト連邦の潜水艦を破壊し、同国はアメリカ合衆国からの攻撃と判断したため、米ソは一触即発の事態に直面するが、三田村のもとへゴジラが潜水艦を破壊したことを示すデータが届けられ、彼がゴジラに関する報道管制を解除したことにより、一触即発の事態は避けられる。三田村は米ソの大使と会談し、ゴジラが日本本土を襲っても核兵器を持ち込ませないことを約束させる。しかし、ソ連海軍の将校は「モスクワからの命令」と称して部分軌道爆撃システムの起動準備を始める。

ゴジラは日本に上陸して原子力発電所を襲い、炉心を取り出して放射線を吸収した後、渡り鳥を追って海に帰っていく。自衛隊はゴジラの襲来に備えて東京湾に集結し、統合幕僚会議議長の加倉井は、極秘裏に開発を進めていたスーパーXの存在を閣僚たちに明かす。一方、林田は渡り鳥の発する超音波にゴジラの体内の磁性体が反応して帰巣本能を刺激されていることを突き止め、ゴジラを三原山へ誘導した後に人工的に噴火させた火口へ落とすという作戦を立案する。三田村は林田の提案を承認し、林田はゴジラを誘導するための超音波発生装置の製作に着手する。

アメリカでは過去にゴジラに遭遇した経験を持つスティーブ・マーティンがペンタゴンに召集され、対策会議に参加する。同じころ、ゴジラが東京に上陸し、自衛隊はスーパーXを出撃させる。そんな中、ゴジラが貨物船に偽装していたソ連海軍の情報収集艦を襲い、艦長が死ぬ間際に核ミサイルの発射ボタンを押したことから、発射までのカウントダウンが始まってしまう。アメリカ国防総省は事態を知って日本支援の準備を進めるが、マーティンは「攻撃はゴジラを怒らせて事態を悪化させるだけだ」と反対する。日本では林田のゴジラ誘導作戦が始まり、ゴジラが自衛隊を攻撃し始めたところにスーパーXが到着してカドミウム弾を命中させ、ゴジラを活動停止に追い込む。一方、アメリカ軍はソ連の核ミサイルを探知し、「ヒロシマ型原爆の50倍の威力を持つ核ミサイルが接近している」と日本に警告し、三田村はアメリカ軍に迎撃を許可する。

林田が三原山に到着したころ、アメリカ軍はソ連の核ミサイルの撃墜に成功するが、それによる高高度核爆発の影響でゴジラが復活し、スーパーXを破壊する。林田は超音波発生装置を再起動してゴジラを三原山に誘導し、ゴジラは人工的に噴火させられた火口へ落下していく。その姿と共に、物語はマーティンのモノローグで幕を閉じる。.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}今、ゴジラ?あの不思議なほどに純心だが悲劇的な怪獣?は、我々の前から姿を消した。再び戻ってきたとしても、二度と我々の前に姿を見せなかったとしても、ゴジラが示してくれた教訓は残り続けるだろう[3]
キャスト



スティーブ・マーティン -
レイモンド・バー

牧吾郎:田中健

三田村清輝:小林桂樹

奥村尚子:沢口靖子

林田信:夏木陽介

奥村宏:宅麻伸

神崎大蔵大臣:小沢栄太郎

南博士:小泉博

江守外務大臣:鈴木瑞穂

武上官房長官:内藤武敏

日高環境庁長官:田島義文



グッドホーエ将軍:ウォーレン・J・ケマーリング

ラーシェン大佐:ジェームス・ヘス

マクドノー少佐:トラヴィス・スウォーズ

オズワルド中尉:クロフォード・ビニオン

カイル・マーティン:ジャスティン・ガック

牧吾郎の声:トニー・プラナ

林田信の声:ポール・ウィルソン

奥村宏の声:アンディ・ゴールドバーグ

奥村尚子の声:ララ・コーディ(英語版)

ニュースキャスター/パイロット/政府官僚の声:グレゴリー・スネゴフ(英語版)

ゴジラ薩摩剣八郎



製作 レイモンド・バー

1985年初頭、「東宝メトロ・ゴールドウィン・メイヤーユナイテッド・アーティスツとの間で1984年版『ゴジラ』の北米配給交渉を始め、数百万ドルの権利料を求めている」とアメリカの映画業界紙で報じられた。しかし、交渉が難航した結果、大手スタジオは交渉から離れ、最終的にインディペンデント映画の配給を手掛けるニューワールド・ピクチャーズが権利を取得した。『ゴジラ1985』の製作費は権利料50万ドル、追加撮影費20万ドル、宣伝費250万ドルかかり、合計で320万ドルとなっている[4]

ニューワールド・ピクチャーズは北米配給に当たり、トニー・ランデルに追加撮影を依頼した。両者は1984年版『ゴジラ』は「どうしようもない滑稽な」作品のためアメリカ人受けが悪く、その「わざとらしさ」を強調することでしか興行的な成功は実現できないという考えで一致した。当初は映像をそのまま使用して台詞を英語に吹き替え、アメリカ人俳優を起用した追加シーンでコミカルな演出を行う予定になっていた[5]。脚本家にはリサ・トメイとストロー・ワイズマンが起用され、トメイは台詞の吹き替え、ワイズマンは新規シーンの脚本を担当した[5]。アメリカ版のタイトルは、ランデルが幼少時に好きだった『怪奇フランケンシュタイン1971(英語版)』(Frankenstein 1970)を参考に『ゴジラ1985』(Godzilla 1985)に決定した[5]


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