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コーヒー豆(コーヒーまめ、珈琲豆)は、コーヒーノキから採取される果実(コーヒーチェリー)に含まれる種子である。生産されたままの生の状態を生豆、加熱加工されたものを焙煎豆という。一般的なコーヒー豆。
焙煎・粉砕したコーヒー豆を湯や水で抽出したものをコーヒーと呼び、嗜好飲料として世界中で愛飲されている。また、焙煎豆を菓子としてそのまま食することもある(チョコレートなどでコーティングすることが多い)。 一般にコーヒー豆と呼ばれるものは、その加工された状態によって生豆と焙煎豆に大別できる。ただし、コーヒーノキはマメ科の植物ではなく厳密には豆ではない。 生豆は「なままめ」、あるいは「きまめ」と発音される。一般には「きまめ」と読まれることが多いが、コーヒー業界での専門用語としては「なままめ」と呼ばれることの方が多い。これ以外に「グリーン」、「グリーン・コーヒー」と呼ばれることもある。コーヒーの果実とコーヒー豆の構造 生豆は、まだ焙煎されていない生のコーヒー豆である。コーヒーの果実から果肉と内果皮(種皮、パーチメントとも呼ばれる)を取り除いた(精製された)状態で、厳密には種子そのものではなく胚乳と胚芽を合わせた部分を指す。通常、コーヒー豆はこの生豆の状態で生産地から消費国に輸出され、消費国にあるロースタリーと呼ばれる焙煎業者や、コーヒー豆販売業者、喫茶店主などの手で焙煎されることが多い。ただし一部は生豆の状態で、自家焙煎
分類
生豆
生豆は収穫された年度によって以下のように分類されることがある。生豆の収穫年度は毎年10月1日を初日として計算される[1]。
ニュークロップ
その年度に収穫され出荷された新しいコーヒー豆。特に10月に新しい収穫年度になってから呼ばれることが多い。
カレントクロップ
最新の収穫年度に得られたコーヒー豆。ニュークロップと同じものを指す場合もあるが10月から時期が経過した場合にこう呼ぶ場合が多い。
パーストクロップ
前年度に収穫されたコーヒー豆。
オールドクロップ
広義にはそれ以前に収穫されたコーヒー豆を指す。ただし狭義にはパーチメントコーヒーの状態で数年保管していたものに対する銘柄として扱われる。なおこの狭義のオールドクロップに相当するコーヒー豆は現在ではほとんど入手不可能と言われる。
オールドビーンズ
狭義のオールドクロップとの混同を避けるため、広義のオールドクロップに相当する言葉として作られたもの。ふるまめ。
生豆は新しいほど緑色が強く、時間が経過するにつれて黄褐色に変化していく。ただしコーヒー豆の精製方法によっても色調が異なるため、色だけから判別することは出来ない。また時間が経過することにより、生豆の含水量が徐々に低下し、ロット内でのばらつきが少なくなると言われる。このため、古い生豆の方が焙煎のときに失敗することが少ないと言われている。
香味についても、新しい生豆と古い生豆では異なると言われている。一般に、新しい生豆は良くも悪くも豆の個性がはっきりとしていて香りにも優れていると言われ、古い生豆は個性に欠けるが味に落ち着きがあると表現されることが多い。どちらを嗜好するかは人それぞれであり、一概にどちらかが優れていると結論付けることは出来ない。
焙煎豆焙煎したコーヒー豆
焙煎豆(ばいせんまめ)は、生豆に対して焙煎と呼ばれる加熱処理を施したものである。焙煎によって生豆に含まれている成分が化学変化を起こし、その結果、我々が口にするコーヒーの味や香り、色などが初めて生み出される。
ロースターの手で焙煎された焙煎豆は中間卸業者あるいは喫茶店に卸売りされ、そこから消費者の手に届けられる。このとき焙煎そのままの形で販売される他、さらに粉砕加工を行った後で販売されることもある。また生豆の仕入れ、焙煎(10 kg程度までの焙煎釜を用いる)から販売までを一つの店舗で行ったり、仕入れた生豆を顧客の注文に応じて1 kg以下の小型の焙煎機を用いて客の好みの焙煎で仕上げて販売するような個人経営の店舗も近年になり増えてきている。これらの形態の店舗は「自家焙煎(店)」と呼ばれている。
焙煎豆はその焙煎の度合いによってさらに分類される。この焙煎の度合いのことを焙煎度といい、焙煎度の低いものを浅煎り、高いものを深煎りと呼ぶ。浅煎りされたコーヒー豆は薄い褐色で、深煎りへと進行するにつれて黒褐色へと変化し表面に油がにじみ出てくる。浅煎りと深煎りの中間にあたるものを中煎りと呼ぶこともあるが、これらは相対的な呼び名であって明確に定められているものではなく、販売店舗などによっても異なる。また、日本では以下の8段階(浅煎り→深煎りの順)の焙煎度を用いる場合もある。コーヒーの焙煎度(生豆、ライト→イタリアンの順)
ライト (light)
シナモン (cinnamon)
ミディアム (medium)
ハイ (high)
シティ (city)
フルシティ (Full city)
フレンチ (French)
イタリアン (Italian)
甘みのある豆の場合、深煎りにするとその風味が弱めてしまう。浅煎りの方がカフェインが多く含まれている。一般に、浅煎りは香りや酸味に優れ深煎りは苦味に優れると言われているが、嗜好の問題であるため、総合的に見てどちらかが優れているということは特にない。
コーヒー豆の生産焙煎前のロブスタコーヒー豆。
主要生産国の大規模コーヒー農園を中心に、全世界で1000万ヘクタールの土地で150億本のコーヒーノキが栽培されていると概算され、主要産地は北緯25?南緯25度までの熱帯と亜熱帯に集中し「コーヒーベルト」と呼ばれる。
なるべく多く生産するためには(1ヘクタール当たり熟した実で16トン、あるいは1エーカー当たり15,000ポンド)、農園は大量の水および肥料を必要とする。
国際市場での生産国は60ヶ国ほどで、生産量はブラジルが3分の1を占め、ベトナムが15%で2位となっている。1999年まで世界2位だったコロンビアは近年生産量が減少し、2008年にインドネシアに抜かれ4位となっている。5位は年によってインド、エチオピア、メキシコが入れ替わっている。
生産国によってはコーヒーの木とそのコーヒー豆生産品種が偏っていて、アラビカ種中心がコロンビア、グアテマラなどの中南米諸国、パプアニューギニア、エチオピア、ケニアなど。ロブスタ種中心がベトナム、タイ、コートジボワール、ザンビアなど。ブラジル、インドネシア、インド、メキシコ、タンザニアなどでは両種が生産されている。
日本でも小笠原諸島や沖縄で明治時代から生産が試みられ、現在も小規模ながら生産・販売が行われている[2]。 コーヒー豆の名前(銘柄)は、伝統的に産地(生産地、集積・出荷地)に基づいている。 これに対し、1990年代以降の動きとして、高品質であることを売り物に差別化を図るため、さらに特定の農園の名前を冠したコーヒー豆も増えつつある。 代表的なコーヒー豆の銘柄と、その主要産地をかっこ内に示す。なお、味に関してはコーヒーを参照のこと。
生産地と銘柄
国名:コロンビア、ケニア、ブラジル、グアテマラなど
山域:キリマンジャロ、ブルーマウンテン、エメラルドマウンテンなど
積出港:モカ、サントスなど
栽培地名:コナ、マンデリン、ジャワなど
種名や栽培品種名:ジャワ・ロブスタ、ブルボン・サントスなど
選別等級:ブラジルNo.2、タンザニアAAなど
主な銘柄と産地
アフリカ・中東「アンゴラにおけるコーヒー生産」、「エチオピアにおけるコーヒー生産」、「ケニアにおけるコーヒー生産」、「コートジボワールにおけるコーヒー生産」、「コンゴ民主共和国におけるコーヒー生産」、および「ジャマイカにおけるコーヒー生産」も参照