コンボイ_(トランスフォーマー)
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コンボイ(Convoy)は、『トランスフォーマー』シリーズの日本展開で頻繁に登場する人物名または称号。別名称はオプティマスプライム (Optimus Prime)。2014年米国アリゾナ州で開催されたコミコンイベントでの立像
概要

最初に『トランスフォーマー』シリーズに「コンボイ」の名が登場したのは『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の総司令官コンボイである。英語名はオプティマスプライム(Optimus Prime)。トランスフォーマーとして日本に輸入される際にコンボイの名がつけられた。

その後も、ロディマスコンボイのような名を冠する例外はあるものの、コンボイは初代コンボイを指す名前として用いられていた。しかし、初代トランスフォーマーから続くストーリー設定を一新した『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』にて新たにコンボイの名を持つトランスフォーマーが登場する。さらにその次回作である『ビーストウォーズII 超生命体トランスフォーマー』では複数のコンボイが登場し、コンボイは一定以上の地位にあるトランスフォーマーが名に冠する称号としても扱われるようになり[1]、その後のシリーズでもコンボイの名を冠するトランスフォーマーが多く登場している。そのため、海外展開において総司令官の称号として用いられているプライム(Prime)に似た用語として捉えられることもある。

単にコンボイと呼ぶ場合は、基本的にG1(初代)に登場したコンボイを指している場合が多いが、『ビーストウォーズ』、『マイクロン伝説』のコンボイも日本名では単に「コンボイ」となっている。なお、『ビーストウォーズ』に登場するコンボイの英名はオプティマスプライマル(Optimus Primal)となっている。海外ではConvoyという日本名こそ知られているものの、キャラクター名としては滅多に用いられていない。『初代ビーストウォーズ』のコンボイ(通称ビーストコンボイ、ゴリラコンボイ)は日米共に初代コンボイ(G1コンボイ)とは別人。続編にあたる『メタルス』の劇中にて初代コンボイ(G1コンボイ)と競演している。米版の名前は司令官のあやかりとしてプライマル(書籍『ビーストウォーズ ユニバース』では“原始の”と訳され「“Animal”[2]の韻も踏んでいると思われる」と紹介されている)としている。日本版もあやかり的にコンボイと名乗る。
コンボイ(オプティマスプライム)の一覧
コンボイ(Convoy / Optimus Prime)

『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』を始めとする『ジェネレーション1』と呼ばれる作品群に登場するコンボイ。フレイトライナーCOEをモチーフにしたトレーラーのキャブオーバー型牽引車に変形する本体、荷台のコンテナと台車部分からなる被牽引車に変形する移動基地「コンバットデッキ」、コンテナ内に格納されている自律小型車「ローラー」の3つのコンポーネントから成る。なお、コンテナは切り離された後、特別な信号が出て基地に瞬間移動する[3]。その場に残る描写もあり、残った場合は他のサイバトロン戦士に牽引させることも可能。ビークルモードに変形すると忽然と現れ牽引状態になるため、コンボイ自身がキャブ部のみで走り回るということはまずない。また、コンボイの受けたダメージはコンテナにも及び、逆もまたしかりとされている。

他の作品のコンボイと区別する際には初代コンボイ、またはG1コンボイと呼ばれる。英語版ではピーター・カレン、日本語版では玄田哲章がほとんどの作品で声を担当した。ただし、英語版と日本語版では演技に差があり。英語版では冷静沈着な正確なのに対し日本語版では熱血漢のあるアグレッシブなキャラクターとなっている。

歴代のコンボイやオプティマスプライム(コンボイ)の中でも転生した回数がトップクラスに多い。トランスフォーマー (架空の生物)#転生も参照。
生い立ち?エネルギー探索まで

アニメに於けるコンボイは、元はサイバトロンのエネルギー集積所で働く若者オライオンパックス(Orion Pax)だった。彼は900万年前にデストロンの襲撃に遭い、恋人のエイリアルともども瀕死の重傷を負う。だが、長老アルファートリンに改造され一命を取り留め、コンボイとして生まれ変わった(『初代トランスフォーマー』第60話「ひきおこされた戦争」)。この際に瀕死の重傷を負った彼をアルファートリンの元に運び込んだ者たちが、遥か未来にコンボイ自身の発案によって誕生した者たちだったことを、当時の彼は知る由もなかった。

その後、サイバトロン総司令官としてデストロンとの戦いに挑み、奪われた領土の回復に重要な役割を果たした。セイバートロン星のエネルギー危機が深刻化した400万年前、彼はサイバトロンの有志を率いて外宇宙へのエネルギー探索に出発した(第1話「地球への道」)。

なお、セイバートロン星当時の彼の活躍はコミックシリーズ『Transformers The War Within』でも描かれているが、ドリームウェーブ版の世界観はマーベルコミック版とアニメ版とは設定が異なるため、『Transformers The War Within』ではオライオンパックス(Orion Pax)ではなくオプトロニックス(Optronix)として登場している。
地球での戦い

この時期は、『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』で描かれた。

400万年前に地球に不時着、機能停止した両陣営のトランスフォーマーたちだったが、1985年に火山の噴火のショックで宇宙船の機能が回復。生命再生装置によりトランスフォーマーたちは復活を遂げた。惑星のいたるところに存在するエネルギーを蓄えられた物体の姿を借りることで、トランスフォーム後の姿はセイバートロンモードから地球モードへと変わった。コンボイがトレーラートラックに変形するのもそのためである。

だが、先に再生したのはデストロンだった。そのため、サイバトロンの行動はデストロンの行動を阻止する方向となった。そんな中、海底油田基地を襲撃したデストロンの迎撃に向かったことから、そこで働いていたスパークプラグ・ウィットウィッキーとその息子スパイクという、地球での仲間を得ることとなった。その後も、スパイクの友人であるチップ・チェイス、スパイクが知り合った女子大生カーリーといった仲間を増やしていくこととなる。

なお、米国のIDW Publishingのコミック『TRANSFORMERS EVOLUTIONS HEARTS OF STEEL』の世界観では、産業革命後の時代に蘇生していたという設定において活躍が描かれている。ここでのコンボイの変形後の姿は、その時代の蒸気機関車の姿を借りたものとなっている。
コンボイ(オプティマスプライム)の死とその周辺状況

戦況が悪化し、遂にセイバートロン星が完全にデストロンの占領下に置かれた2005年、デストロンの襲撃にさらされている地球のサイバトロンシティを救出するために、増援を引き連れてセイバートロンの月から地球に降下したコンボイ(Convoy / Optimus Prime)は、メガトロン(Megatron)と一騎討ちを行い、これを退けたが、そのときに受けた傷が元で一時的に息を引き取った(『ザ・ムービー』)。

日本では、諸事情で『ザ・ムービー』を上映せずに『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』を放映することとなったため、なぜコンボイが死んだのかが謎となった。この状況に、タカラは「コンボイが死んだ!」キャンペーンを実行し、ファンの混乱を抑えようとした。キャンペーンの一環として放送されたテレビコマーシャルは特撮プロップを使用した実写で製作されている。さらに、同時期に実施されていたテレホンサービスでも、「君たちがこの声を聞いているときには、私はもう存在しないだろう」という遺書めいたメッセージを発している。コンボイの死の謎をテーマとしたファミコンソフト『トランスフォーマー コンボイの謎』が発売されたのもこの時期である。

1989年に『ザ・ムービー』が日本で上映され、コンボイの死の真相が明らかになったのは、『2010』が放映されてから実に3年の年月が過ぎたことだった。
その後のコンボイ(オプティマスプライム)

その後の彼の足取りは日本版と海外版で異なるものとなっている。

日本展開『トランスフォーマー キスぷれ』ではユニクロン戦争後、その遺体はE.D.C.によって日本へ移送され、その道中の事件において人造トランスフォーマー「オートルーパー」とのパラサイテック融合を果たし蘇生を果たす。ダッジラムSRT-10へのトランスフォーム能力を得たコンボイ feat.ダッジ・ラム(Convoy)として「サーフブレード」と呼ばれる剣を使い、E.D.C.オートルーパー隊や未知のトランスフォーマー群「レギオン」と戦った。コンボイを止めようとするホットロディマスとも拳を交える。


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