コンバット!
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この項目では、戦争ドラマについて説明しています。その他用法については「コンバット」をご覧ください。

『コンバット!』(: 「Combat!」)は、米ABC1962年から1967年まで放送されたアメリカテレビ番組(連続テレビドラマ)。第二次世界大戦下での、アメリカ陸軍歩兵連隊のある分隊の活躍を描いている。

日本でも吹替えにより全152本が放送され、60年代を代表する海外ドラマとして現在も知名度が高い。
内容ダブル主演のジェイソン(左)とモロー。第3話(米放送第1話)「あるドイツ将校」を撮影中に。

時は第二次世界大戦末期の1944年初夏、ところはフランス国。アメリカ陸軍第361歩兵連隊[1]第3大隊K中隊[2]に属する、第2小隊の隊長ギルバート・ヘンリー少尉と、少尉麾下の一分隊を率いる隊長チップ・サンダース軍曹を中心とした歩兵達の「ヒューマンドラマ」である。

ヒューマンドラマと言われる所以は、物語の主題が軍事ではなく、「戦争を通じた人間模様」を描くことにある為である。このため戦争は舞台に過ぎず、第1話以外は、特別に戦争の展開と物語はリンクしておらず、史実の具体的な内容はストーリーに反映されていない。1944年6月6日決行のオーバーロード作戦(別名ノルマンディー上陸作戦)から物語がスタート[3]し、第二次世界大戦末期の西部戦線(地域は漠然とフランス)が舞台であったが、架空の作戦や架空の戦線でドラマは進行する。パリの解放といった、具体的な時期を推定できる事象もほとんど登場しない一方で、各エピソードには心理的葛藤などを題材としたテーマが毎回設けられていた。カラー化に伴う製作費高騰などにより5年目で打ち切られたため厳密な意味での「最終回」は存在せず、終戦まではついに描かれなかった。ただ、打ち切りが決定したからか第5シーズンの話の中には、登場ゲストなどが終戦が近い事を窺わせる発言をしている場面がある。

また敵役とされるドイツ兵についても決してただの悪役としては描かれておらず、むしろドイツ兵の日常のさりげない描写を通じて主人公のアメリカ兵たちと大差のない、同じ人間として描かれている。勿論、舞台は戦場なので戦闘アクションシーンも多いが、人間の内面を描くドラマであるがゆえに、全くアクションのないエピソードもある。基本的に兵士個人の視線で描かれ、戦争の酷さ、戦争とは、人間とは何か等の深いテーマを扱っているドラマである。

セットこそ製作費の都合上、使い回しが目立っていたが、その反面、ドイツ兵やフランス人役を演じた俳優の中には、ドイツ語圏・フランス語圏の国出身の俳優や、ドイツ語やフランス語圏の国にルーツを持つ俳優が多く起用されている。

5年間に全5シーズンとして製作・放送されたが、放送順序は制作順とやや異なっており、放送された順序もアメリカと日本では若干異なっていた。当初は白黒で製作されたが、最後の第5シーズンだけはカラーで製作された。日本での放送順では第1話『ノルマンディに上陸せよ』(原題:"A Day In June")から第127話『丘は血に染まった 後編』(原題:"HILLS ARE FOR HEROES PART II")までが白黒、第128話『ならず者部隊』(原題:"THE LOSERS")から最終回の第152話『さらば戦場』(原題:"THE PARTISAN")までがカラーである。
日本での放映第66話「軍曹が死んだ」のワンシーン。トンプソン・サブマシンガンを構えるモロー。隣でM1ガーランドを構えているのはコーガン二等兵役でゲスト出演したサル・ミネオ(1965年・以後3回別の役柄で出演)。
TBS版

日本に於いては
TBS系列で1962年11月7日から1967年9月27日まで、水曜20:00から放送され人気を博した。大正製薬一社提供[4][5]。特に前述されているが、テーマソングと「STARRING: RICK JASON (AND) VIC MORROW」(サンダース軍曹役のヴィック・モローが主役のエピソードの場合には、「STARRING: VIC MORROW (AND) RICK JASON)」のナレーションが有名である。なお当時、VIC(ヴィクターの愛称・略称)をbigと勘違いしていた人も多い。日本では、スマートでクールな将校ヘンリー少尉よりも、叩き上げで泥臭く荒っぽい下士官のサンダース軍曹に人気があり、ヴィック・モローやリック・ジェイソンの好演もあって人気テレビ映画として浸透していった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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