コンタクト_(ミュージカル)
[Wikipedia|▼Menu]

コンタクト
作曲多数
作詞多数
脚本ジョン・ウェイドマン

上演1999年 オフ・ブロードウェイ
2000年 ブロードウェイ
2002年 ウェスト・エンド
2003年 全米ツアー
受賞トニー賞ミュージカル作品賞
テンプレートを表示

『コンタクト』(Contact)は、スーザン・ストローマン演出・振り付け、脚本ジョン・ワイドマンによる「ダンス・プレイ」ミュージカルバレエに分類する人もある)である。

1999年のワークショップでショーの一部が制作された後、9月にリンカーン・センター内のミッチー・E・ニューハウス劇場で開幕、次いで2000年3月30日には同センター内のヴィヴィアン・ボーモント劇場に移動してブロードウェイ進出を果たし、1,010回の公演を果たした。

『コンタクト』は非常に好評を得て[1]、2000年のトニー賞ミュージカル作品賞を受賞した(他は下を参照)。

しかし『コンタクト』はアメリカの演劇世界に、ミュージカルを構成する要素とは何かという論争を巻き起こした。『コンタクト』では、オリジナルの音楽の代わりに既成の音楽と歌を使い、俳優は歌わず、最小限のセリフしか言わないからである。論争の結果、トニー賞に、劇場イベント賞という新たなカテゴリが作られた[2]

2001年3月6日、オリジナル・キャストによるアルバムが発売された。オリジナルの楽譜がまったくないショーのキャスト・アルバムという考え方自体が、異論の多い所であった。PBSは2002年9月1日、リンカーン・センターからのライブ放送として、ショーの千秋楽を放送した。『コンタクト』は全国公演へと移った。

ウェスト・エンド公演が2002年10月にクィーンズ劇場で開演、2003年5月10日に閉幕した[3]
構成、音楽、物語

『コンタクト』は最初、ストローマンの夫マイク・オクレントの部下が制作、調査、台本を担当していた。オクレントは短期間ワーナー・ブラザース社と取引があった。当時ニューヨークで流行中のスウィング・リバイバルに基づき、ミュージカル映画を撮る予定であった。ワーナー・ブラザースは、『コンタクト』の企画と、オクレントの部下が考えた『嘆きのテレーズ』のミュージカル映画を撮る企画とについて検討した。のちに『嘆きのテレーズ』案もまたストローマンにより、『ザウ・シャルト・ノット』として実現された。オクレントの映画の契約が解消されたのち、そのアイディアはストローマンに引き継がれた。

『コンタクト』は3つの独立したダンス・シーンで構成され、それぞれチャイコフスキーステファン・グラッペリ、スクイーレル・ナット・ジッパーズ、ロイヤル・クラウン・リビュー、ビーチ・ボーイズなど既成の音楽が使われている。

Part 1 - Swinging
観客が入場、着席すると、舞台には、フラゴナールの『ぶらんこ』の絵がイーゼルに架けられている。Part 1はこの絵をモチーフにしており、舞台は18世紀フランスの森の空き地という設定である。Swingingの筋立てはセックスと秘密の身元とが関連した享楽的なもので、召使とその主人の両方が、互いに若い女性の愛情を得ようとするのである。事件のほとんどは、揺れるぶらんこの上で起こる。

Part 2 - Did You Move?
Part 2の舞台は、1950年代のニューヨークの、とあるイタリアン・レストラン。三流どころのギャングとその妻の、虚しい結婚生活に焦点があてられる。暴力的な言葉を吐く夫から逃れる夢想にふける場面で、妻はところ狭しと踊りまわる。この時の音楽は、チャイコフスキーグリーグの既成のオーケストラ曲である。

Part 3 - Contact
Part 3の舞台は現代である。マンハッタンのアパートメントに住む男性の、充実したキャリアと、他人と「コンタクト」が取れない私生活の虚しさを取り上げている ⇒[1]。アクロバティックなロックンロールのスウィングダンスが話題になった。

それぞれの物語で中心人物たちは、他者とつながりを持ちたいという願いを表現している[2]。
受賞歴

ミュージカル作品賞と振付賞の受賞に加え、『コンタクト』の中心的俳優カレン・ジエンバ(Part2)とボイド・ゲインズ(Part3)がそれぞれミュージカル助演女優賞、助演男優賞を獲得した。『コンタクト』はまたドラマ・デスク・ミュージカル賞(Drama Desk Award for Outstanding Musical)、助演女優賞(Drama Desk Award for Outstanding Featured Actress in a Musical)、振付賞(Drama Desk Award for Outstanding Choreography)、照明賞(Drama Desk Award for Outstanding Lighting Design)も受賞した。

Part3で「黄色いドレスの女」役ですばらしいダンスを披露したデボラ・イェイツもカレン・ジエンバ同様、その年のトニー賞ミュージカル助演女優賞にノミネートされた。
キャスティング


オリジナル・ブロードウェイ・キャスト

ジェイソン・アントゥーン Jason Antoon

ジョン・ボルトン John Bolton

ボイド・ゲインズ Boyd Gaines

ジャック・ヘイズ Jack Hayes

ロバート・ワーシンガー Robert Wersinger

スコット・テイラー Scott Taylor

デボラ・イェイツ Deborah Yates

カレン・ジエンバ Karen Ziemba

ステファニー・ミシェルズ Stephanie Michels

ショーン・マーティン・ヒングストン Sean Martin Hingston


ウェスト・エンド・キャスト

ヘレン・アンカー Helen Anker

ギャヴィン・リー Gavin Lee

マイケル・プリード Michael Praed

サラ・ウィルドー Sarah Wildor


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:21 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef