コロンブス・デー
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コロンバス・デー
Columbus Day
ディオスコロ・プエブラによる『First Landing of Columbus on the Shores of the New World 』(1862年)
挙行者アメリカ大陸の複数の国、イタリア、スペイン、世界中のリトル・イタリー
種類歴史
趣旨1492年、クリストファー・コロンブスのアメリカ大陸発見を記念
日付10月12日(実際の日付/伝統); 10月第2月曜日(アメリカ合衆国)
2023年10月9日
2024年10月14日
2025年10月13日
関連祝日カナダで同日に感謝祭がある
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コロンブスの日あるいはコロンバス・デー(英語: Columbus Day)は、アメリカ州の多くの国々における祝祭日である。1492年10月12日にクリストファー・コロンブスによるアメリカ大陸への発見および到着を祝う。アメリカ合衆国では「Columbus Day」(コロンブスの日)、ラテンアメリカでは「Dia de la Raza」(民族の日)と呼ばれ、宗教的な祭としてピラールの聖母を祝うスペインでは「Dia de la Hispanidad」、「Fiesta Nacional」と呼ばれている。またベリーズウルグアイでは「Dia de las Americas」(アメリカの日)、バハマでは「Discovery Day」(発見の日)、アルゼンチンでは「Dia del Respeto a la Diversidad Cultural」(文化の違いを尊重する日)、イタリアおよび世界中のリトル・イタリーでは「Giornata Nazionale di Cristoforo Colombo」または「Festa Nazionale di Cristoforo Colombo」と呼ばれている[1][2]。18世紀終盤から非公式に祝われており、20世紀初頭から様々な国々で正式に祝われるようになった。
アメリカ合衆国の祝日
歴史アメリカ国防総省

植民時代から一般市民がコロンバスの航海を祝っていたが、1906年にコロラド州で初めて州公式祝日、1937年に連邦政府公式祝日となった。1792年ニューヨークおよび国内の複数の都市で、コロンバスが新世界に到着してから300周を記念して祝った。アメリカ合衆国大統領ベンジャミン・ハリソンはアメリカ国民に対し400周年の祝典を宣言した。1892年の400周年の間、教師、司教、詩人、政治家はこのコロンバス・デーの儀式を用い、人種の違い、国への忠誠の重要性、社会の進歩をテーマに愛国心を教えた[3][4][5]

コロンバスの出身国はイタリアであると考えている人は少なからずいるため、多くのイタリア系アメリカ人が出身国の祝い事としてとらえており、1866年10月12日にニューヨークで初めて祝われた[6]コロラド州デンバーのイタリア系1世アンジェロ・ノッチェの訴えにより、アメリカの公式祝日に制定された。1905年、コロラド州知事ジェシー・F・マクドナルドの宣言により州全体で祝われ、1907年、州公式祝日となった[7] 。1934年4月、ナイツ・オブ・コロンバスおよびニューヨークのイタリア人リーダーであるジェネロソ・ポープの訴えの結果、議会とフランクリン・ルーズベルト大統領は10月12日を連邦政府公式祝日コロンバス・デーと宣言した[7][8][9]

1970年より月曜休日統一法によって10月の第2月曜日となっており(日本でいうハッピーマンデー制度スポーツの日と同じ日付)[10]、1959年に第2月曜に変更した北隣のカナダの感謝祭と偶然同じ日となった。現在は、コロンバス・デイの日は、アメリカ合衆国で多くの銀行、債券市場、アメリカ合衆国郵政公社などの公共施設が定休日となり、企業や学校も休みとなる場合がある。証券取引所や企業は開業していることもあり、市町村によって休日でないところもある[11]。1775年10月13日に創立したアメリカ海軍アメリカ海兵隊と共に創立記念日と同時期に祝い、72時間または96時間の自由時間となることがある。
コロンバス・デーを認める場合1892年、マサチューセッツ州セイラム (マサチューセッツ州)セイラムのコロンバス・デー

アメリカ国内でも大規模なパレードを行なう箇所もあれば全く何もしない箇所もある。コロンバス・デーを祝う多くの州において一般企業は通常営業でも州政府の業務は休日となる[12]

1868年、サンフランシスコにおいてニコラ・ラルコが創立したイタリア系アメリカ人コミュニティのコロンバス・デー・パレードが現在も継続する全米最古のコロンバス・デーの祝典とされ[13]、またニューヨークでの祝典が最大のものとされている[14][15][16]

アメリカ合衆国本土と同様、領土のプエルトリコでも公式休日となっている。アメリカ領ヴァージン諸島ではコロンバス・デーと共にプエルトリコとの友好も祝う[17]

バージニア州はコロンバス・デーと共にアメリカ独立戦争を終結させたヨークタウンの戦いでの勝利も祝う[18]
コロンバス・デーを認めない場合

ハワイ州アラスカ州オレゴン州サウスダコタ州ではコロンバス・デーを認めていない。ただしハワイ州では同日ポリネシア人がハワイを発見したとして10月第2月曜を「Discoverers' Day 」(発見者たちの日)として祝っているが[19][20]、コロンバスによる新世界「発見」と関連して改名の議論が続いている[21]。州政府はコロンバス・デーも発見者たちの日もどちらも州公式休日とは認めておらず[22]、州、市、連邦政府の事務所や学校は休日ではなく通常通りとなる。サウスダコタ州では「コロンバス・デー」という名称は使用せず、「ネイティヴ・アメリカンの日」として州公式休日となっている[23]。オレゴン州ではコロンバス・デーを休日とも記念日とも認めておらず、学校や公共施設は通常通りである[24]アイオワ州ネバダ州ではコロンバス・デーを州公式休日としていないが、その年によって変動する[25]

カリフォルニア州テキサス州などはコロンバス・デーを記念日および州公式休日として認めてはいるが、州政府は有給ではなくなった[26][27][28][29]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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