コリアンダー
[Wikipedia|▼Menu]

コリアンダー(コエンドロ)
コエンドロ
分類APG III

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:真正双子葉類 eudicots
階級なし:コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし:キク類 asterids
階級なし:キキョウ類 campanulids
:セリ目 Apiales
:セリ科 Apiaceae
:コエンドロ属 Coriandrum
:コエンドロ C. sativum

学名
Coriandrum sativum L.[1]
和名
コエンドロ[1]
英名
Coriander
コエンドロの地上部コエンドロの花

コリアンダー(: coriander; 学名: Coriandrum sativum)は、セリ科コエンドロ属一年草である。日本には10世紀ごろに渡来した。日本においては、英語由来のコリアンダーのほか、和名のコエンドロ(胡?[2])、タイ語由来のパクチー、中国語由来のシャンツァイ(香菜[2])などと呼ばれる。癖のある香りと風味があり、古くからタイ中国など世界各地で広く食用(野菜および香辛料)とされている。エスニック料理には欠かせないハーブの一種に数えられ、葉だけではなく結実した種子スパイスに使う。

リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つである[3]
名称

属名はラテン語から(下記参照)。種小名 sativum はラテン語で「栽培種の」といった意味である。

和名「コエンドロ」は鎖国前の時代にポルトガル語 (coentro) から入った古い言葉である。「コスイ」「コニシ」はコエンドロが用いられる以前の呼称である。江戸時代の『農業全書』(1697年)には、胡?を「こずい」と読ませており、南蛮の語に「こえんとろ」というとあり、薬効を述べている[2]。また、カメムシとよく似た独特の匂いのため、別名「カメムシソウ」と呼ばれることもある[4][5]。中国植物名は「芫?」[1]、漢名では「香?」「芝茜」とも書かれる[6]

一般には、英語に従って、果実や葉を乾燥したものを香辛料として「コリアンダー」(英語: coriander)と呼ぶほか[7][8]1990年代ごろから、エスニック料理店の増加とともに、生食する葉を指して「パクチー」(タイ語: ?????)と呼ぶことが多くなった[9][7][8]

また、中華料理に使う中国語由来で生菜を「シャンツァイ」(中国語: 香菜; .mw-parser-output .pinyin{font-family:system-ui,"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}.mw-parser-output .jyutping{font-family:"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}?音: xi?ngcai)と呼ぶこともあり[9][7][8]、日本でもコウサイとよばれていた[2]。中華料理にも使われることから、俗に「中国パセリ」(英語: Chinese parsley)とも呼ばれるが、パセリとは別の植物である。中国へは張騫が西域から持ち帰ったとされ[注 1]李時珍の『本草綱目』には「胡?」(こすい)の名で記載がある。

英名コリアンダー(coriander)は属名にもなっているラテン語のコリアンドルム(coriandrum)から変化した仏名コリアンドル(coriandre)に由来し、さらに古代ギリシア語コリアノン(κορ?αννον 〈koriannon〉)へ遡る[10]。後者の原語を指して「ギリシア語でカメムシを意味する[11]」などと紹介されることが非常に多いが、これは誤りで、コリアノン(κορ?αννον)もまた「コリアンダー」を指す言葉である。

ギリシア古名コリアノン(κορ?αννον)自体の語源については、キャラウェイまたはクミン[注 2]を意味する καρ?/κ?ρον (kar?/karon) の関連語だとする[12] 考察がある一方、「匂いがカメムシに似ている[13]」として、近縁で類似の臭気をもつトコジラミ(南京虫)を意味するギリシア語のコリス(κ?ρι?〈koris〉)と、アニスの実の意味を持つアノン(Annon)に関連づけられることも多い[10][6]

その他、各国語の名称については#葉も参照のこと。
原産地・主産地

南ヨーロッパ[6]地中海東部沿岸から小アジアの原産[10][14]

世界各地で栽培されており、主産地はロシアからヨーロッパ・イスラエルにかけてのユーラシア一帯、中国、インドインドネシアマレーシアなどの東南アジア中南米グアテマラアルゼンチンメキシコ北米アメリカ合衆国およびカナダなどである[6]

日本でも栽培農家がある[15]
特徴

一年性草本[16]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:137 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef