コミクソロジー
[Wikipedia|▼Menu]

コミクソロジー
ComiXology

種類子会社
設立2007年7月; 9 年前 (2007-07)
業種コミクソロジーによる漫画
事業内容10万冊以上の漫画本
主要株主Amazon.com
外部リンク ⇒www.comixology.com 
テンプレートを表示

コミクソロジー(英語: ComiXology)は、漫画向けのクラウドベースのデジタル配信プラットフォーム。2013年9月時点で2億以上の漫画がダウンロードされた[1]。コミクソロジーは1万以上[2]のコミック本、グラフィックノベルおよび日本の漫画のセレクションをandroidやiOS、Kindle Fire、Windows 8[3]、インターネットで販売している[4][5]。2014年4月、コミクソロジーはAmazon.comの子会社になった[6]

コミクソロジーのデジタルプラットフォームに搭載されているGuided Viewの読書技術は、同社独自のブランドアプリケーションで使用されているほか、米国の大手出版社もその技術を使用しており、その中には自社ブランドのデジタルサービスに技術を使用するマーベル・コミックスやDCコミックスを含まれている[7]

コミクソロジーは、第3世代のiPadとRetina Displayのリリースにより、CMX-HDと呼ばれる高精細のコミックフォーマットをリリースした[8]。同社はまた、従来型の紙の漫画小売業者に対してデジタルコミックの販売に参加するためのツールを提供している[9]
製品
ComiXology.com
 2007年7月に漫画ファンのためのオンラインコミュニティとして立ち上げられた。このウェブサイトでは、読者が次期リリースを特定し、地元の伝統的な漫画販売店からプルリスト(個々の先行予約)を開発することができた。ウェブサイトでは、週刊の新刊リストを閲覧できるほか、カバーアート、クレジット、説明、価格、ページ数、およびその他の情報を表示している。サイトには、週刊コラム、ブログ、ニュース、およびポッドキャストも含まれている。ユーザーは、個々の漫画を評価してコメントすることができる。2014年7月24日現在、コミクソロジーは、オンラインストアで一部の出版社の漫画をDRMフリーでダウンロード(PDFおよびCBZ形式)を提供している
[10]
Pull List
2008年12月に設立。読者にデジタルプルリストツールを提供するモバイルコミックブックストアロケータで、ファンはアプリを介してコミックを予約注文し、地元の店舗で受け取ることができる。このアプリはコミクソロジーアプリによるコミックに置き換えられ、ウェブアプリには小売店ロケータが含まれている。
Retailer Tools
2009年2月に設立。オンラインでのプレゼンスを最適化するため、従来の紙による漫画本の小売業者向けの革新的なWebソリューション。世界中の数多くの小売業者がコミクソロジーの小売りツールを事業に統合しており、市場のすべての先行予約の約2%を占めている。
Comics by ComiXology
2009年7月に設立。ブックリーダーとモバイルデバイス向けのデジタル漫画ストアで、iOS(2010年4月設立)、Android、Windows 8(Windows Store経由)、インターネット(2010年6月発売のWebリーダー)などが含まれており、複数のデバイス間でデジタル漫画コレクションにアクセスできるようになっている。
歴史

コミクソロジーは、2007年にCEOのデイビット・スタインバーガー、CTOのジョン・D・ロバーツおよびピーター・ジャフェによって設立された。ニューヨーク大学で事業計画コンペティションに勝利した後、同社はKit McQuiston、New York Angels、Rose Tech Venturesからシードファイナンスを受けた[11]

2016年5月、同社は大手出版社の数千の漫画を月額5.99ドルで読むことができるサブスクリプションサービス「コミクソロジー・アンリミテッド」を開始したが、マーベルとDCコミックスは含まれていない[12]
コミクソロジー・アンリミテッド

コミクソロジー・アンリミテッドは、デジタル漫画向けのクラウドベースのプラットフォームであるコミクソロジーによるオンライン購読サービス。このサービスは加入者に4000以上の漫画を提供し、2016年5月24日に開始された[13]

コミクソロジー・アンリミテッドには、イメージコミック、ダークホースコミックス、IDWパブリッシング、Boom! Studios、ダイナマイト・エンタテインメント、講談社コミック、オニ・プレス、Valiant Entertainment、アーチー・コミック、ファンタグラフィックス、Humanoids、アクションラボエンターテイメント、アスペンコミックス、Magnetic Press、Zenescope Entertainmentなど、多くの出版社のセレクション作品がある[14]。同社によると、コミクソロジー・アンリミテッドは世界で最も幅広いデジタルコミックの購読選択を提供している。しかし、このサービスには、独自のサブスクリプションサービス[15]を持つマーベルやDCコミックスは含まれていない[16]

月額5.99ドルで顧客はウォーキング・デッド、アタック・オブ・タイタン、ヘルボーイ、アドベンチャー・タイム、ピーナッツ、バフィー・ザ・ヴァンパイア・スレイヤー、ランバージェンズ、サガ、アンブレラ・アカデミー、アウトキャスト、トランスフォーマーなど、何千ものタイトルを探せる[17]。コミクソロジー・アンリミテッドは、Fire Tablet、Android、iOS、comixology.comのコミクソロジーアプリで利用できる。同社はcomixology.com/unlimitedで無料の30日間のトライアルを提供している[18]

コミクソロジー・アンリミテッドは現在米国で利用可能だが[19]、同社は将来的には他の地域への拡大を計画している[20]

コミクソロジーはアンリミテッドのプログラムに含まれているコンテンツを毎月更新する[21]

メディアのアンリミテッドの設立に対して大半が高評価であり、ジャーナリストやブロガーはアンリミテッドが低価格であることや、30日間の無料トライアル、独立したコミック、グラフィック小説、マンガの多様なコレクションが初期から利用可能であることに重きを置いていた[22]

しかしながら、一部の批評家はプログラム内ではシリーズの一部しか利用可能できず[23]、プログラムの「無制限」の側面を損なうと指摘した。
特許

コミクソロジーの特許出願中のGuided View技術は、紙の漫画を読んでいるかのように、読者が全画面またはパネルから漫画を通して目の自然な動きを模倣しながら読むことを可能にする[24]
コンテンツ関係

コミクソロジーは現在、iOSにDCコミックのデジタルコンテンツをコミクソロジーのブランドアプリと漫画を通じ、独占配信権を持っている。

コミクソロジーは以下のデジタルコンテンツの独占配信権を持っている。

ロバート・カークマンの全作品 - 『ウォーキング・デッド』を含む[25]

イメージコミックの共同創業者ロブ・リーフェルドの『Youngblood』と『Armageddon Now』[26]


コミクソロジーの最初のオリジナル作品『Box 13』は、Red 5 Comicsに紙の本販売用に買い取られた。コミクソロジーもまた漫画の続編『The Pandora Project』を発注した。両方の作品は、ハーベイ賞を受賞したZuda Comicsの『High Moon』のチーム、デビッド・ギャラハーとスティーブ・エリスによって制作された[27]

『Moon Girl』は、パブリックドメインの漫画キャラクターにもとづいたコミクソロジー出版のオリジナル漫画。制作チームはTony Trov、Johnny Zito、Rahzzah[28]

パブリッシャー

Publishers[29]


12-Gauge Comics

A Wave Blue World

AAM/Markosia

Aardvark-Vanaheim

Abrams ComicArts

Abstract Studio

Action Lab

Adhouse

Aelement

Akileos

Alterna Comics

Alternative Comics

Amigo Comics

Amulet Books

Andrews McMeel Publishing

Ankama

Antarctic Press

Ape Entertainment

Arcana Studio

Archaia Studios Press

Archie Comics

Aspen Comics

Astronaut Ink

Asylum Press

Avatar Press

Back Row Comics

Banana Tale Press

Blaze Comics

Blind Ferret Entertainment

Bluewater

Bongo Comics

BOOM! Studios

Bubble Comics

BughouseComics

C&W Creations

Ca et La

Cartoon Books

Colring Book Press

Com.x

Comixheroes Universe

ComixTribe

ComiXology

Con Artist Entertainment


Creative Impulse Entertainment

Creator Owned Comics

Cryptozoic Entertainment

Dark Horse Comics

DC

Delcourt

Devil's Due

Digital Webbing

Disney

Digital Manga Publishing

Dynamite

EigoMANGA

Evil Twin

Fantagraphics

Fifth World

First Salvo

Galaxie Comics Studios

Glenat

Graphitti Designs

Graphix

GT Labs

Harlequin Comics

HarperCollins

Hermes Press

Hexagon Comics

HexComix

I CAN FLY Comics

Icon

IDW

Image Comics

Indeez

Ishimori

Keenspot

Kickstart

Kid Beowulf

Kingstone Comics

Kodansha

Kymera Press

Legendary

Los Brignoles

Marvel

MAX

MonkeyBrain

Monsterverse


Moonstone

MTV Comics

NBM

Oni Press

Panini Comics

Papercutz

R-Comics

Radical Comics

Raw Studios

Red 5 Comics

Red Circle Comics

Sandawe

Seven Seas

Shadowline

Silverline


Skybound

Slave Labor Graphics

Small Press

Soleil

Studio 407

Teshkeel

Th3rd World Studios

They Did This!

Thrillbent

Titan

Todd McFarlane Productions

Tokyopop

Top Cow

Top Shelf

Trajectory - Classics Illustrated

Udon

Valiant Comics

Valve

Vents d'Quest

Yen Press

Vertigo

Viper Comics

VIZ Media

Virtual Graphics

Wanga Comics

WEBellipses

Zenescope


論争

2013年3月のSXSW期間中、マーベル・コミックスがMarvel#1プロモーションでコミクソロジーを通じて無料で700種類以上の漫画を配布しようとしたときに問題が発生した[30]。コミクソロジーのサーバーはユーザーの膨大な需要についていけず、プロモーション漫画をユーザーが入手できないようになり、また購入した漫画の閲覧も同様にできなくなっていた。このことで正式に謝罪につながり、プロモーションは延期された[31]。その後、プロモーションは再び提供され、「完璧に働いた」と報告された[32]。その後の困難において、一部のユーザーはプラットフォームが停止した場合にファイルへのアクセスに関する懸念を提起している[33]。この懸念に対応するため、2014年7月には選ばれた出版社が自社の漫画のDRMフリーでのダウンロードを許可している。

作家のブライアン・K.・ヴォーンは、2013年4月9日にFiona Staplesのブログで、Apple Inc.がiOS経由でSagaの12巻の販売を禁止したとの声明を発表した[34]。この声明はメディアから速やかに報道され、「禁止」の原因が男同士のオーラルセックスを描写した小さな2枚の挿入画が、性的コンテンツに対するアップルの制限に違反したからと推測された。この漫画は、コミクソロジーとイメージコミックのデジタルコミックウェブサイト店を通じて入手できた。その禁止は、以前の問題やiTunesで販売されている他の作品で同様に明示的な内容を指摘したアーティストや作家から批判された。ウィリアム・ギブソンらは、問題の図が同性愛者のセックスを含むため、制限が具体的に発生した可能性があると示唆した[35]。翌日、コミクソロジーは削除したのはAppleではなく自社であり、Appleの規則の解釈に基づき書籍を利用できなくしたとし、Appleからの説明を受けた後、漫画がiOSデバイスで販売されるだろうと発表した[36]。ブライアン・K・ヴォーンはその後、誤解について謝罪する声明を発表した[37]

Amazonのコミクソロジー買収に関する論争の後、同社はiOSアプリ内でコミックを購入するオプションを取り除いた。この変更に対し、漫画本の読者コミュニティは即座にネットで反発し、Amazonのコミクソロジーの買収を批判した[38]。コミクソロジーの構造の変更により、読者はデジタルコミックの配信の将来を懸念した[39]
評価

2011年9月、コミクソロジーの漫画アプリはApp Storeで最も収益性の高いアプリだった。他の漫画出版社のブランドアプリと共に、収益性の高いiPhoneアプリトップ5の大半を占めていた。

一貫してiTunesの高収益のiPadアプリの1つにランクインしたコミクソロジーは、2012年5月にThe New York Times紙によって「漫画のiTunes」と呼ばれた[40]。2011年、コミクソロジーは高収益アプリトップ20の10位にランクインし、2つの他のアプリ、マーベルとDCのアプリにも影響を与えた[41]。2012年、コミクソロジーは高収益iPadアプリの3位にランクインした。2011年からトップ10以内に残り続けている唯一のアプリである[42]
出典^ .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit} ⇒"'iTunes of comics' passes 200M downloads". crainsnewyork. 25 September 2013. 2020年6月4日閲覧。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:48 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef